運転中は前方の景色から様々な情報を見るため、フロントガラスの先を最も長い時間見ているはずです。しかし、その次に長い時間見るのがメーターではないでしょうか?
運転席に座った時にメーターのデザインがカッコよかったりするとテンションも上がるだろうし、メーターのデザインによって高揚感が高まる経験をした人もいるはずです。そこで今回はメーターのデザインが独創的でクールなクルマたちをピックアップして紹介していきます。
アルテッツァのメーターにおじさんは感激した!? メーターがイケてた「あの頃」の国産車5選
文/西川昇吾、写真/TOYOTA、SUZUKI、LEXUS、HONDA
■トヨタ アルテッツァ
クロノグラフをモチーフにしたトヨタ アルテッツァのメーター
1998年から2005年まで販売されていたスポーツセダンアルテッツァ。アルテッツァのメーターにはクロノグラフをモチーフにしたデザインが採用されていました。
中央のスピードメーターの中に(後期型は中央がタコメーター)油温や水温、電圧のメーターを配置。3つの小さな丸型メーターが配置されているデザインはまさにクロノグラフ時計そのもの。
クロノグラフの腕時計はモータースポーツシーンを広告に採用することもあるので、スポーツセダンにピッタリなデザインと言えるでしょう。
■トヨタ カローラルミオン
横一線に揃えて統一感を出したトヨタ カローラルミオンのメーター
メーターのデザインにこだわりがあるのはスポーティーカーだけではありません。2007年に登場したカローラルミオンのメーターはグッドデザイン賞を受賞しています。
タコメーターを中心に、丸型メーターとセグメント表示パネルを横一線に配置。統一感の取れたデザインとなっています。メーターとして需要な視認性とデザインを両立しています。メーターデザインとして目指したポイントはユニークでインパネがある中にも信頼感があるデザイン。
情報を瞬時に認識しやすく、ポップなデザインは機能性とデザイン性を高い次元で両立しています。
■スズキ ジムニー
昔ながらの配置でありながらビス止めの意匠に遊び心があるスズキ ジムニーのメーター
ここにきて現行車も紹介しましょう。現行車は液晶パネルのメーターが増えてつまらないと思う人もいるかもしれませんが、全車がそのようになってしまっている訳ではありません。
現行ジムニーのメーターはアナログメーターで、タコメーターとスピードメーターの2眼がメインとなっているシンプルな構成です。
機能性に徹底したジムニーらしいメーターですが、反射を抑えたメータークラスターとボックス基調でビス止めされた縁パネルがジムニーの雰囲気にマッチするギア感を演出しています。
■レクサス LFA
アナログではエンジンレスポンスに追いつけずデジタル化されたレクサス LFAのメーター
2009年に登場したレクサスのスーパースポーツLFA。アイドリングから9000rpmまで僅か0.6秒というエンジンレスポンスの素早さから、アナログメーターでは追いつけないためデジタルメーターが採用されました。
センターリングにはタコメーターとギアポジション、スピードなどが表示されていますが、このセンターリングは可動式。正確に車両の情報を伝えると共に、特別なアクションで稼働するメーターパネルはまさにプレミアムスポーツにふさわしいと言えます。
■ホンダ S2000
フォーミュラカーをイメージしたホンダ S2000のメーター
9000rpmまで回る超高回転型エンジンを搭載したオープンスポーツS2000。レーシングカーのようなエンジンの回転数を表示するのは、フォーミュラカーをイメージしたデジタルメーターでした。
メーターパネル上部の大半を使用してデジタル表示されるタコメーター、そして中央に位置するデジタル表示のスピードメーターの組み合わせは、レーシングカーのメーター表示そのものと言える雰囲気。
硬派なスポーツカーと呼ばれたS2000でしたが、その様子がメーターからも伝わってくるデザインでした。
* * *
近年は全面液晶パネルのメーターが増えてきたため、デザインの自由度は上がっていると言えるでしょう。しかし、運転支援システムなど表示する情報が増えたことや、コストダウンを狙ってかメーカー内で共通のデザインを採用することも増えてきました。
デザインの自由度が高くなったのは事実ですので、今後ユニークなデザインのメーターを持つモデルが登場するのに期待したいところです。
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