911よりも安くて庶民でも買えた！ ボクスターのご先祖「ポルシェ914」とは

ビートルのエンジンをミッドシップに搭載した「2シーター・スポーツ」

　ポルシェと言えば「やはりリヤエンジンの911がいいね」とか「いやミッドエンジンのボクスターも悪くないよ」と意見はなかなか喧しいことになります。そんなよくできた長男と、やんちゃな末弟たちにスポットの当たることは多いのですが、かつて911の弟分として登場したミッドエンジンの914というモデルが存在しました。

　一家の家計を支えた次男坊のことが、いまさら話題になることはなくなりました。しかしその魅力たっぷりで、今も根強いファンが少なくないといいます。

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まだ小学生だった頃に、近所の兄ちゃんがこれを買った。

ポルシェを買ったらしいというのが噂になり、わざわざ見せてもらいに行ったのだが、スーパーカーブームでもあり、930ターボか911しか頭の中にはなかった子供の自分は、いざ見せられたときに、「何この小っさいの、ポルシェじゃないじゃん」とがっかりした。

しかも、ホロの屋根はあまりピンと張っておらず、どうにも見栄えは良くない。

が、頼んで見せてもらってる身だし、車を買ったばかりの兄ちゃんにも気の毒なので、子供なりに気を遣ってスゲーと喜んだ振りをして、写真を撮った。

思えば、あれが汚れた大人への第一歩を踏み出した日だったな。

914は悲運の車でしたね。もともとはカルマンギアの後継車として企画されてポルシェも賛同して共同で開発された車でしたね。VWとってはスペシャルなモデルでポルシェのブランド力が有ったし。ポルシェとってはVWの強力はディーラー網で部品もVW共同だから安く廉価モデルが出来てる。両社メリットがありましたが、VW側がFFモデルにシフトして降りてしまい、結構ポルシェだけで販売したが、VWサブネームは販売上の規定で残ったままになり、VWポルシェって日本では比喩させてしまいました。ただ実は凄く良い車だったらしいです。特に914・6はポルシェ911Tエンジンでしたし。結局デビューが早過ぎてまともに評判されずに消えていきましたが、FRモデル挟みようやく20年の月日が流れて、FRモデルも消えて再びMRの廉価モデルのポルシェとして同じコンセプトのボクスターがヒットするという正に皮肉ですね。