昭和は遠くなりにけり、か。以前に連載した「昭和の名車」では、紹介しきれなかったクルマはまだ数多くある。そこで、1960年代以降の隠れた名車を順次紹介していこう。今回は「トヨタ スプリンターカリブ」だ。
トヨタ スプリンターカリブ(AL25G型):昭和57年(1982年)8月発売
1981年(昭和56年)の東京モーターショーに参考出品車として展示されたトヨタRV5が、スプリンターカリブとして登場したのは1982年8月。時代背景として4WDの人気が急速に高まっていたことがある。すでに4WDは降雪地帯では日常の足としても欠かせない存在であることは認識されていたが、業務用というイメージの時代が続いていた。
2019年もっとも読まれた記事ランキング発表、2位は運転免許証の謎、さて1位は?
4WDに対するユーザーの意識が多様化し、実用性だけでなくレジャー的要素を求めだしてきた。このようなユーザー意識の変化を読み取って登場したのが、スプリンターカリブだった。そのスタイルはレジャービークルとしての性格を前面に押し出し、全体的な味付けも乗用車感覚そのものとなったが受け入れられた。
搭載されたエンジンは3A-U II型で、パワースペックは最高出力83ps/最大トルク12kgmとスポーティさを求めたエンジンではないが、実用性に長けたユニットだった。新空燃費制御システムの採用などによって燃費向上を図り、イグニッションコイルとイグナイタ−を内蔵した集積型ディストリビューターや、上下タンク部を樹脂化したファインフィンピッチのSRラジエターなどの採用により小型・軽量化及びサービス性の向上もぬかりなかった。
乗用車として使うにあたり、振動や騒音を低減するためにエンジン結合部に防振ゴムを使用したフローティングタイプエアクリーナーや、エンジンマウントのロングスパン化、ドライブシャフトのダイナミックダンパーなどを採用している。エンジンと最適なマッチングをはかった駆動系と、剛性が高く軽量なボディなどの相乗効果で10モードでは14.0km/Lの優れた燃費を実現した。
トランスミッションは、エンジン縦置きFFであるターセル/コルサ/カローラII用トランスアクスルの後部にエクストラローギア(4WD時変速比4.714)を追加し、エクストラロー付きトランスミッションとしている。2−4セレクター(FFから4WD切り替えレバー)はシフトレバー後方に配置され、リンク接合部にはボールジョイントを採用してセレクトフィーリングの向上を図った。
サスペンションは、フロント:ストラット/リア:ラテラルロッド付4リンクリジッド。フロントは、スタビライザーとストラットバーを一体化。リアサスペンションは、前後方向を支持する4本リンク配置及びアームブッシュの最適化により操縦性・走行安定性、そして乗り心地の向上を図った。スタビライザーも装着され、乗用車感覚へのこだわりが見える。
ステアリング機構はラック&ピニオン式で、エンジンが縦置きで横幅をとらないこともあり、ハンドルの切れ角を大きくして最小回転半径は4.8mと小さいものとなったのも好意的に受け入れられた。さらにAV-IIグレードには回転数感応型のロータリーバルブ式パワーステアリングを採用し、より快適性、利便性をアップさせている。室内はハイルーフとして居住空間を広くとり、フロントシートを最前端へスライドさせ、ヘッドレストを外した状態でフルリクライニングさせると、フロントシートからリアシートクッションまでフラットなスペースが得られようにした。
いわゆるクロスオーバーSUVの先駆けとなったスプリンターカリブは、以後も土臭さを感じさせない4WDという路線で大きな支持を得るようになっていった。4WDをマニアだけの手から解き放ったともいえるだろう。
トヨタ スプリンターカリブ AV-II 主要諸元
●全長×全幅×全高:4310×1615×1500mm
●ホイールベース:2430mm
●重量:1015kg
●エンジン型式・種類:3A-U II型・直4 SOHC
●排気量:1452cc
●最高出力:83ps/5600rpm
●最大トルク:12.0kgm/3600rpm
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:175/70SR13
●価格:145万円
[ アルバム : トヨタ スプリンターカリブ はオリジナルサイトでご覧ください ]
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
トヨタ「“8人乗り”ミニバン」発表に反響多数! スポーティな「エスティマ後継機」に「欲しい」の声! 「アルファード」よりデカイし“掃除機と冷蔵庫”もついてる「シエナ」加国に登場で話題に
ダイハツ新型「タント」発表! めちゃ車内が広い「新・軽ハイトワゴン」に反響殺到! もっと“装備充実”に進化した「新しい軽自動車」145万円から!
「横断歩道で譲らないクルマ多すぎです。『止まれ!』と叫んでもいいですか?」質問に回答殺到!?「分かる」「ルール知らん人多すぎ」の声も…法律ではどう書いてあるのか
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響多数! 日産の「旧車デザイン」+4.1リッター「V6」採用で「めちゃ欲しい」の声! 1000馬力超えの「Artisan GT-R」が話題に
「すごい事故…」 アクアラインで「追突事故」発生! 海ほたる手前は車線規制で「通過に70分」必要! 大渋滞で「1ミリも動かない」 京葉道路も混雑 千葉
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
特に初代が。