この記事をまとめると
■高出力な高性能車が登場するのは「ハイパワーなクルマに乗りたい」という需要があるから
スポーツカーの王道と言われる「ロングノーズ・ショートデッキ」! 一体どういう意味?
■電動車でも「こんなハイパワーで迫力ある走りが実現できる」という発想になっている
■ハイパワー車に対する考え方が「100年に一度の自動車産業大変革」によって変わることもあり得る
ひと昔前より出力が圧倒的に進化している背景とは?
300馬力台は当たり前どころか、今度登場しそうな国内ハイパフォーマンスモデルは400馬力オーバー予測が続出している。EVになると、実質1000馬力を超える日系スポーツカーという話も出てくるほど、世のなかハイパワー化の話題が目立つ。まさか、こんな時代が来るなんて、ふた昔前の280馬力自主規制のころが懐かしくなってしまう。
それにしても、なぜ最近、ハイパワー化が進んでいるのか? グローバルで、地球温暖化への対策としたカーボンニュートラルに対する関心が高まり、国や地域で燃費規制が厳しくなっているにもかかわらず、なぜハイパワー化の必要があるのか、疑問をもつ人もいるだろう。
だが、市場には「時代が変わっても、ハイパワーなクルマに乗りたい」という需要がある。だから、自動車メーカーはそうした希望を叶えるべく、動く。あくまでも私見だが、これは時代の大きな変化のなかで「一過性の動き」という見方もできなくはないだろう。
自動車メーカーはそれぞれ「モビリティカンパニーへの転換」を強調しているところだ。
この「モビリティ」を、どう扱えばよいのか、自動車産業界全体として「まだよくわからない」のではないだろうか。表現を変えると、EVシフトが進むなかで「クルマを操る楽しさが失われるかもしれない」という思いが強過ぎるのかもしれない。
そのため、EVでも、プラグインハイブリッド車でも、「こんなハイパワーで迫力ある走りが実現できる」という発想になっているように感じる。
EVやモビリティというと、無機質で、公共交通のような移動体というイメージをもつ人もいて、その反動のようにハイパワーモデルが登場するようにも思える。
そんなハイパワーモデルは当然、富裕層向け商品として価格は高くなり、販売台数も限定的になるだろう。
日系メーカー各社は当面、低燃費ガソリン車やカーボンニュートラル燃料車・ハイブリッド車・プラグインハイブリッド車、EV、そして燃料電池車などによって、カーボンニュートラル実現を目指す。
そうした時代の変革期において、ハイパワーモデルがメーカーのブランドイメージを牽引するのかもしれない。
ただし、こうしたクルマのモデルラインアップに対する考え方そのものが、いわゆる「100年に一度の自動車産業大変革」によって、大きく変わることもあり得るはずだ。
だから、「一過性の動き」かもしれないという発想が出てくるわけだ。いまから20年後、30年後、そして100年後。ハイパワーなクルマが生存し続けているのだろうか?
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みんなのコメント
それより鈍重なのはダメだと理解した。