ホンダの次の手は“クラッチ操作の自動化”
バイクのオートマチックトランスミッション(AT)といえば、スクーターが採用しているVベルトを使用した「CVT(無段変速機)」が主流です。
【画像】バイクもATの新時代がやってくる! 搭載する3車種を見る(34枚)
しかし、それ以外のギア式ATの開発競争も熾烈になってきているのです。
現在のスポーツバイクは、実は半自動変速(セミAT)を備えているものが多くあります。
スポーツバイクを中心に「クイックシフター」の装着が当たり前となってきています。
クイックシフターとは、走行中の変速にクラッチ操作を必要としない機構です。
発進と停止のみクラッチ操作が必要で、走行中は左足のシフトレバーでギアチェンジが可能。シフトダウンの際は、エンジンの回転によるシフトロックが起きないよう、エンジンの回転数を自動的に合わせる機能も備わっています。
ただ、2024年はさらにクラッチを自動化する新たな機構を備えたAT車が登場しました。
先陣を切ったのはホンダです。
ホンダは「デュアルクラッチトランスミッション(DCT)」を採用したAT車をすでにラインナップしています。
しかし、2023年11月に発表された新機構「E-クラッチ」は、ギアボックスは従来のままクラッチ操作のみを自動化しています。
これまでは、クイックシフター搭載車でも発進・停止時はクラッチ操作が必要でした。
E-クラッチは、その操作も自動化したことで、セミATのレベルを一歩進めた機構となっています。
ただ、従来のクラッチレバーは残してあるため、自動が気になるようなシーンではクラッチを自身で操作することも選べます。
スポーツバイクのスポーツ性を損なうことなく、操作手順を簡易化できる画期的な機構といえるでしょう。
2024年にこの機構が市販化されます。E-クラッチを搭載した「CB650R」と「CBR650R」が、2024年4月に登場しました。
DCTモデル同様の全自動変速車ではありませんが、“トランスミッションでバイクを選ぶ”というマーケットが広がりました。
ヤマハは完全AT化、フルACC搭載車も登場
1980年代前後に「HY戦争」と呼ばれる争いがありました。
ホンダとヤマハが熾烈なシェア争いを繰り広げ、ニューモデルを矢継ぎ早に投入するなど、お互いに肉薄した競争を繰り広げました。
HY戦争は終結しましたが、技術的な競争は続いています。
ホンダが動けばヤマハが動くし、ヤマハが動けばホンダが動きます。
2024年7月、ヤマハは新型のATを発表しました。「Y-AMT」です。
実はヤマハは、独自のセミAT車を販売していました。
大型ツアラー「FJR1300」(現在は絶版)がその機構を採用しており、クラッチ操作を完全自動化していました。
Y-AMTは、その機構に加えて変速自体も自動化した機構です。
ホンダのそれとは違い、クラッチレバーと変速ペダルは取り払われています。
MTモードで変速する場合は、左手元のボタンで変速を行います。
この機構の利点はコストが抑えられていることです。ギアボックス自体は従来通りのまま、変速機構を“外付け”しているため、販売価格の上昇を抑えられます。
ちなみにY-AMTを搭載する「MT-09 Y-AMT」の価格は税込136万4000円で、基準モデルの125万4000円の11万円高に設定されており、コスト減の効果が出ているといえます。
このHYの動きに呼応するように海外メーカーも新たなATモデルを発表しました。
2024年11月にBMWモトラッド「R1300GSアドベンチャー」が日本で発売となりました。
同社にもクラッチと変速操作を自動化したAT機構が搭載されています。
スクーターを除いて、AT仕様のバイクを発売するのはBMW初です。
しかもブランドの屋台骨ともいえるR1300GSシリーズに搭載するということは、今後の展開を示唆するアピールともとることができます。
ビッグメーカーがAT化に大きく動いた今年に続き、2025年は世界のメーカー各社が新世代のATを導入してくるのではないでしょうか。
※ ※ ※
ヤマハは、クロスオーバー「トレーサー9 GT+」にもY-AMTを搭載し、2025年に発売することを明言しました。
トレーサー9 GT+には、ミリ波レーダーによる前車追従式のアダプティブクルーズコントロールが搭載されています。
ここにY-AMTが搭載されれば、完全なアダプティブクルーズコントロール機構が完成します。
バイクのアダプティブクルーズコントロールは各社導入を進めています。
新世代AT機構が各社から登場すれば、ミリ波レーダーと組み合わせた完全アダプティブクルーズコントロールを搭載したバイクも続々と登場してくるでしょう。
2025年以降はここにも注目です。
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