日本はお買い得だった！ 新型ランドクルーザーは中東ではいくらで販売され、どれくらい売れているのか？

ランクル全体の1/3は中東へ

今年6月にデビューした「ランドクルーザー 300」。そのワールドプレミアは米国や中国ではなく、UAE（アラブ首長国連邦）で行われ、中東地域でのランドクルーザー人気の高さを改めて認識した次第。では、彼の地では一体どれほどの台数が、どの程度の価格設定で販売されているのか。実態を調べてみた。

まず、ヘビーデューティーな「ランクル70」や「プラド」も含めたランドクルーザー全体の世界販売台数は、直近2018年では37万9000台。うち最大の市場が中東地域で、全体の3分の1を超える13万2000台が出荷されている。続く2位の欧州は5万4000台、3位のオセアニアは4万6000台だから、まさに段違いの存在感だ。

ちなみに日本は3万台で、その多くをプラドが占める。また意外なのは、北米が3万6000台と市場規模に比して少数にとどまるところで、つまるところ砂漠など生死が掛かったフィールドでこそ、ランドクルーザーが正当に評価されていることが現れている。なお、ランドクルーザーは99％以上が日本で生産され、海外ではポルトガルとケニアでセミノックダウン生産（主要部品を組んだ状態で出荷し、現地で部分的に組み立てを行う方法）が行われている。

中東より約500万円安く買える日本

では次に、UAEにおけるランクル300の販売価格を見ていこう。現地では日本と異なりディーゼルがなく、代わりに3.5L V6ツインターボおよび4.0L V6 NAのガソリン2種がラインナップされる。後者はトランスミッションも6ATとなるなどコンベンショナルな仕様となっており、価格は22万9900AED（約720万円）から29万2900AED（約918万円）と比較的安価に設定されている。

日本と同じ3.5L V6ツインターボ仕様になると29万7900AED（約933万円）から39万7900AED（約1246万円）だ。日本市場と比較できるグレードは、ツインターボに設定される最上級の「GR-SPORT」のみで、国内価格（770万円）に比べて500万円弱のアップとなっている。こう見ていくと、中東におけるランクルのプレステージが伺えるとともに、エントリーグレードなら510万円で購入できる日本での価格設定が何とも良心的に思えてくる。

なお、現地では旧型のランクル200もスタート価格21万5900AED（約676万円）で継続販売されており、300との価格差は約50万円となっている。この点、日本でのエントリーグレード「GX」のフルチェンジによる値上げ幅は30万円弱にとどまるから、ここでも日本は恵まれているといえそうだ。

Comments

その価格差の中にどれだけ関税、現地税金があるのだろう？
トヨタの利益はそんなに上がらないのかな？

だから盗難されるのでは。
利鞘が出れば盗まれるよなぁ…