この連載では、昭和30年~55年(1955年~1980年)までに発売され、名車と呼ばれるクルマたちを詳細に紹介しよう。その第31回目は、平成22年まで日産のフラッグシップモデルとして君臨したプレジデントの登場だ。(現在販売中のMOOK「昭和の名車・完全版Volume.1」より)
日産車の最高峰となる高級大型乗用車
昭和40(1965)年10月の東京モーターショーで発表されたのがプレジデントだ。当時、車両価格は300万円だったが、背景には高度経済成長に伴い国内でも高級車に乗りたいという要望が高まっていたことがあった。
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室内長は1940mmあり、これは当時のリンカーン ・コンチネンタル(1900mm)よりも長かった。プレジデントはこの室内スペースいっぱいに豪華さを演出したのが最大の特徴だ。
機能部品も、フロントウインドウに熱線吸収ガラスを採用し、リアウインドウは、くもり防止のために電熱線入りとしたほか、パワーウインドウ、パワーベンチレーター、パワードアロック、パワーシート、クーラー、リアシート専用ヒーターなど豪華装備を満載していた。
搭載されるエンジンはY40型4L・V8OHVとH30型3L・直6 OHVの2種類。前者のスペックは180ps/32.0kgmで、C仕様、D仕様の2グレードに搭載された。後者のH30型直6は、最高出力130ps/最大トルク24.0kgmを発生した。
当然V8には劣るが中低速でトルクが太い実用的なエンジンとなっていた。こちらはA仕様、B仕様の2グレードに搭載された。
トランスミッションは2種類あり、D仕様、C仕様とB仕様のオプションとして、ボルグワーナー製の6ポジション3速ATが採用された。A仕様は標準で3速フルシンクロとなる。当時の国産車としては贅を尽くした一台と言える。
このように当時の最先端技術が注ぎ込まれたプレジデントは、その登場の昭和40年から平成22年までの長きに亘って、日産車のフラッグシップを務めた。
日産プレジデントD仕様(H150D型)諸元
●全長×全幅×全高:5040×1795×1460mm
●ホイールベース:2850mm
●車両重量:1600kg
●エンジン型式・種類:Y40型・V8 OHV
●排気量:3988cc
●最高出力:180ps/4800rpm
●最大トルク:32.0kgm/3200rpm
●トランスミッション:3速AT
●タイヤサイズ:7.00-14 6P
●新車価格:300万円
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みんなのコメント
これに先行するプレジデントにもマニュアル車があったんですね。
センチュリーの方は、当時のアメ車ユーザーのようなパーソナルな使われ方を
想定して、コラムに加えフロアの4速MTも用意されていたようですが
プレジデントの方は、先代のセドリックスペシャルの後継ということで旧来の
ハイヤー等営業車としてのニーズに考慮して、直6エンジン車にコラムの3速
MTを用意していたのかと思います。
昔タクシー会社の車庫(整備工場)の裏に、交換された古いクラッチディスクが
ゴロゴロ放置されていたのを思い出しました…。