現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > どれもこれもいまや名車扱いされてるのにナゼだ!? いすゞが乗用車から撤退したワケ

ここから本文です

どれもこれもいまや名車扱いされてるのにナゼだ!? いすゞが乗用車から撤退したワケ

掲載 36
どれもこれもいまや名車扱いされてるのにナゼだ!? いすゞが乗用車から撤退したワケ

 この記事をまとめると

■いすゞは大正時代から自動車の製造を企画しており、その後も独創的なクルマを作り続けた

名車の影に「ロータス」あり! いすゞの「ハンドリング by ロータス」は名前貸しじゃなく「ガチ開発」のホンモノだった

■商用車では成功していた一方で、乗用車部門ではいまひとつな成果であった

■技術を核にした独創性を重んじる社風が特徴で、それはいまの商用車開発でも生かされている

 名車だらけのいすゞが乗用車をやめたワケ

 いすゞの歴史は大正時代に遡る。1916年に前身である東京瓦斯電気工業が、東京石川島造船所と自動車の製造を企画した。2年後には英国のウーズレーと契約し、22年に国産第1号を完成させ、のちにこれをスミダに改名している。そうした動きは、じつはトヨタより早かった。

 第二次世界大戦前はディーゼルエンジンを開発し、トラックを製造するなどしていたが、戦後、英国のルーツ社と技術協定を結んでヒルマン・ミンクスという乗用車を完成させた。昭和30年代では、ルノー4とともにタクシーとして活躍した乗用車である。そして、62年に自社開発のベレルを発売した。翌年には、より小型のベレットを発売し、その走りのよさで愛好者を魅了した。また、日本車としてはじめてGTと名乗る高性能車種をベレットに加えている。

 トヨタや日産ほど普遍的ではなかったが、知る人ぞ知るクルマ好きのための自動車メーカーとして、当時のいすゞは存在感を持っていた。

 一方、日産と提携したり、米国のゼネラルモーターズ(GM)と提携したりと、乗用車においては必ずしも経営が安定した状態とはいかなかった。117クーペやジェミニといった記憶に残る名車や、RV(レクリエイショナルヴィークル)のビッグホーン、独特な造形に挑戦したビークロスなど、ほかにない魅力や、RVの時代を切り拓く先見性などがあったが、それも長続きしなかった。

 最終的に、1993年に小型乗用車の自社開発と製造を中止するとともに、他社からのOEM(他社のクルマ)の製造を含む乗用車生産から撤退し、商用車への資源の集中を2002年に決断したのであった。

 技術を核にした独創性を重んじる社風は、かつてのプリンス自動車に通じる気風であったかもしれない。しかし、商売という視点では、得手ではなかったのではないか。それでも、商用車では確固たる存在感を維持したことで、今日に社名を残すことになった。たとえば、小型トラックのエルフは、商用とはいえひとつの身近なブランド(車名)といえるだろう。

 先のモビリティショーでは、UDトラックスとの共同出展という新たな試みも行われた。沿革を振り返れば紆余曲折ともいえなくもないが、常に挑戦する姿勢が、独自性をもたらし、印象深いメーカーとして人々にいすゞを記憶させるのだろう。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「悪くはないが、良くもない」勝田貴元、シェイクダウンは入念に走行。改善のカギと戦略は/ラリージャパン
「悪くはないが、良くもない」勝田貴元、シェイクダウンは入念に走行。改善のカギと戦略は/ラリージャパン
AUTOSPORT web
新車が買えないレベルで人気沸騰中のメルセデス・ベンツGクラス! EVが売れない日本でも「G 580 with EQ Technology」ならバカ売れするか?
新車が買えないレベルで人気沸騰中のメルセデス・ベンツGクラス! EVが売れない日本でも「G 580 with EQ Technology」ならバカ売れするか?
THE EV TIMES
軍用ジープが最新モデルで蘇る…ドアなし&オリーブドラブが渋い「ラングラー ウィリス'41」発表
軍用ジープが最新モデルで蘇る…ドアなし&オリーブドラブが渋い「ラングラー ウィリス'41」発表
レスポンス
ロゴスと「ファイナルファンタジーXIV」コラボのアウトドアグッズの予約受付がスタート!
ロゴスと「ファイナルファンタジーXIV」コラボのアウトドアグッズの予約受付がスタート!
バイクブロス
インディカー初体験の角田裕毅、インディ500への挑戦に現状関心ナシも「もう少し歳をとって考えが変われば……」
インディカー初体験の角田裕毅、インディ500への挑戦に現状関心ナシも「もう少し歳をとって考えが変われば……」
motorsport.com 日本版
ベントレーCEOの旧私邸を改装。ベントレー本社近隣の特別な顧客体験スペース「The Mews」を発表
ベントレーCEOの旧私邸を改装。ベントレー本社近隣の特別な顧客体験スペース「The Mews」を発表
LE VOLANT CARSMEET WEB
スズキ「最上級SUV」新発表! トヨタ「ヤリスクロス」サイズの“豪華仕様”! 精悍顔もカッコイイ「グランドビターラ ドミニオンE」印国に登場
スズキ「最上級SUV」新発表! トヨタ「ヤリスクロス」サイズの“豪華仕様”! 精悍顔もカッコイイ「グランドビターラ ドミニオンE」印国に登場
くるまのニュース
アドベンチャースタイルの“軽二輪スクーター”ホンダ「ADV160」に2025年モデル登場! ふたつの新色をプラスした「全3色のカラバリがスポーティ」
アドベンチャースタイルの“軽二輪スクーター”ホンダ「ADV160」に2025年モデル登場! ふたつの新色をプラスした「全3色のカラバリがスポーティ」
VAGUE
「RS」最新モデル日本上陸!! アプリリア「RS457」発売
「RS」最新モデル日本上陸!! アプリリア「RS457」発売
バイクのニュース
「ルノー・セニック E-Techエレクトリック」が「モーター・トレーダー・インダストリー・アワード2024」で「ニューカー・オブ・ザ・イヤー」受賞
「ルノー・セニック E-Techエレクトリック」が「モーター・トレーダー・インダストリー・アワード2024」で「ニューカー・オブ・ザ・イヤー」受賞
LE VOLANT CARSMEET WEB
BMW R1300GSアドベンチャーをイギリス人レーサーが斬る「30Lタンクの巨体で攻めの走りができる…そのシャシーと電子制御に驚愕だ」
BMW R1300GSアドベンチャーをイギリス人レーサーが斬る「30Lタンクの巨体で攻めの走りができる…そのシャシーと電子制御に驚愕だ」
モーサイ
「シボレー コルベット E-Ray」は4WD化の恩恵が絶大!もっと刺激的な電気エイの襲来に喝采を【新車試乗】
「シボレー コルベット E-Ray」は4WD化の恩恵が絶大!もっと刺激的な電気エイの襲来に喝采を【新車試乗】
Webモーターマガジン
軽さと居住性を両立したバックパッキングテント「Thouswinds サジタリアスシングルテント」が発売!
軽さと居住性を両立したバックパッキングテント「Thouswinds サジタリアスシングルテント」が発売!
バイクブロス
「緊急車両が来て道を譲らないとどうなりますか」  理由に「『聞こえんかった』は通用するのですか」 譲るのはマナー?義務? 具体的にどう譲ればいいのですか。
「緊急車両が来て道を譲らないとどうなりますか」 理由に「『聞こえんかった』は通用するのですか」 譲るのはマナー?義務? 具体的にどう譲ればいいのですか。
くるまのニュース
日産のフルサイズSUV『アルマーダ』新型、ベース価格は5.6万ドルに据え置き…12月米国発売へ
日産のフルサイズSUV『アルマーダ』新型、ベース価格は5.6万ドルに据え置き…12月米国発売へ
レスポンス
ハミルトンFP2も首位、メルセデス好調も上位は接戦模様か。RB角田裕毅は10番手|F1ラスベガスGP
ハミルトンFP2も首位、メルセデス好調も上位は接戦模様か。RB角田裕毅は10番手|F1ラスベガスGP
motorsport.com 日本版
スズキ、フラッグシップ『ハヤブサ』のカラーリングを変更した最新モデルを発表。11月22日より発売
スズキ、フラッグシップ『ハヤブサ』のカラーリングを変更した最新モデルを発表。11月22日より発売
AUTOSPORT web
まだまだ続きます 北近畿豊岡道の「有料トンネル」料金徴収期間を延長 背景に老朽化
まだまだ続きます 北近畿豊岡道の「有料トンネル」料金徴収期間を延長 背景に老朽化
乗りものニュース

みんなのコメント

36件
  • ********
    後になってあれは良かったと皆は言う
  • fxnhe501
    乗用車事業を切らないと潰れるところまで追い詰められたから。別にGMが悪いわけじゃない。いすゞという会社に問題があって自滅していっただけ。マニアもメディアも美化しすぎ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1880.03258.0万円

中古車を検索
GTの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1880.03258.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村