■クルマに乗っていても日焼けするの?
“災害級の暑さ”といわれるほどの異常な暑さが続いていた2022年6月。気になるのはドライブ中の日焼けです。
日焼けにおいては「UV(紫外線)」対策が重要ですが、実際にどのような効果があるのでしょうか。
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クルマは一度乗ってしまうと、目的地に到着するまで基本的には逃げ場がないため、常に太陽に照らされながら走行する必要があります。
乗車中の日焼けについて、トヨタの販売店の担当者は「最近のモデルはほとんどがUVカットガラスが採用されていて、紫外線を約99%カットできるガラスを採用しているため、車内で日焼けすることはあまりないのではないかと思います」と話します。
また、別のトヨタの販売店では次のように話しています。
「エントリーモデルとなる『ヤリス』では、フロントに『UV/IRカット機能付き』、フロントドアに『スーパーUVカット/IRカット<遮熱>機能付き』を採用しています。
またアクアではフロントに『UV/IRカット機能付き(高遮音性)』、フロントドアに『スーパーUVカット/IRカット<遮熱>機能付き』、リアドアやテールゲートに『UVカット機能付き』を採用しています。
アルファードでは、フロントに『スーパーUV/IRカット機能付き(高遮音性/トップシェード)』、フロントドアに『スーパーUV/IRカット機能付き(高遮音性)』、スライドドアには『スーパーUV/IRカット機能付き(高遮音性/プライバシーガラス)』に加えて『後席用サンシェード』、リアクォーターやバックドアには『スーパーUV機能付き』を採用しているなど、車種やグレードによって異なります。
どのクルマでも共通するのはフロントシートでは快適に過ごせる機能が備わっていることです」
トヨタが公表している各ガラスの紫外線カット率によると、例えばトヨタ「アルファード」では「フロントガラスは99%以上のカット率」、フロントドアはグレードにもよるものの、「すべてのガラスで90%以上のカット率」を実現しているといいます。
一方ホンダの販売店では、新型ステップワゴンでの日焼け対策について次のように話しています。
「以前までのクルマと最新モデルでは、車内の快適性を向上するさまざまな機能が採用されており、以前よりは移動の際の不快感は軽減されています。
日焼けや暑さに関して、例えば新型ステップワゴンでは、フロントガラスに『IRカット<遮熱>/UVカット機能付き』、フロントドアに『IRカット<遮熱>/スーパーUVカット機能付き』、リアドアやテールゲートに『高熱線吸収/UVカット機能付きプライバシーガラス』と場所によって異なるものを使用しています。
とくにミニバンでは多人数で出掛けることもあるためコンパクトカーより、全体的な対策は考えられています」
では、実際にUVカットガラスはどのくらいの実力を発揮しているのでしょうか。
JAFは、過去にガラスの種類による車内の紫外線強度の違いについての検証を実施しました。
その検証で対象車となったのは、マツダ「ロードスター」(2016年式/オープン状態)、UVカット機能のないクリアガラス装着車のダイハツ「エッセ(2006年式)」、約90%以上紫外線をカットするというUVガラス装着車の日産「キューブ(2017年式)」、紫外線を約99%以上カットするスーパーUVカットガラス装着車のトヨタ「アルファード(2018年式)」です。
UV計測器による検証の結果、フロントガラスは、ロードスター以外は数値(単位:μW/cm2「マイクロワット・バー・平方センチメートル」)が1桁以下と低い結果に。
一方で、その他の前席ガラスなどのガラスでは、例えばクリアガラス装着車では1044μW/cm2、UVカットガラス装着車は275μW/cm2だったのに対し、スーパーUVカットガラスでは0.8μW/cm2と、UVカット機能の有無はもちろん、UVカットガラスの2種類の間でも大きく差が開きました。
また、UVラベルを使用した、各車の運転席の右側の紫外線の強さの検証では、オープン状態で3分30秒、クリアガラス状態で16分30秒経過した段階で変色した一方で、UVカットガラスは30分後に少し変色し、スーパーUVカットガラスは30分経過しても変色が見られなかったという結果となりました。
※ ※ ※
またガラス自体の性能以外に後付可能なものとしては、サンシェードや着色フィルムなどが挙げられます。
しかし、取り付け方や可視光線透過率などによって違反に該当してしまうおそれがあるため、注意が必要です。
首都圏の警察署の交通課担当者は、サンシェードや着色フィルムなどについて、以下のように話します。
「運転席や助手席の前のフロントガラスにサンシェードをつけるのは、違反になります。
視界を防ぐことによって運転に支障が出てしまう場合、道路交通法の第55条に該当する可能性があります」
また、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示の第39条3項7では「装着され、貼り付けられ、または塗装された状態において、透明であるもの、この場合において、運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲に係る部分にあっては可視光線透過率が70%以上であることが確保できるもの」とされています。
保安基準に適合しなくなると不正改造とみなされ、車検にも通らず公道を走行することはできません。
※ ※ ※
このように最近では、クルマ自体の性能としてUV/IRカットの性能を有しているものが多くなっています。
それでも日焼けや暑さを対策したい場合には、汎用品などの対策グッズを活用する方法もありますが、サンシェードや着色フィルムには前述のようなルールがあるため気をつけるようにするほか、必要に応じて日焼け止めクリームなどを活用するのが良いといえます。
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みんなのコメント
言うほど効果は無い、過信しちゃダメ・・・
高熱線吸収UVカットガラスだったけど
遮熱ガラスでは無かったんだよね。
ある時に飛び石でフロントガラスを
交換する機会があって、フロントマンから
純正ガラスとほぼ価格が変わらないまま
遮熱ガラスが入れられるよ、とアドバイス。
試しに遮熱ガラスにしてみたら
ガラス越しの日差しが熱くないんだよね
猛暑日の日差しも肌に優しい感じ。
ただ長時間放置しておくとルーフの熱など
伝わってきて車内は熱くなってしまうけど
確実に遮熱効果は感じられました。