メルセデス・ベンツのフラグシップセダンであるSクラスに、新たに追加されたグレードが「S400d」だ。最新のディーゼルエンジンを搭載するほか、高度な運転支援システムを装備するのが特徴である。
新しいディーゼルエンジンは、もうみごととしか表現しようのない完成度だった。驚くほど出来のよいパワーユニットである。パワフルかつスムーズなうえ、燃費もいい。
洗練された“じゃじゃ馬”──新型メルセデスAMG C63/C63S海外試乗記
3.0リッター直列6気筒ディーゼルツインターボエンジンは最高出力340psと最大トルク700Nmを発揮する。また、排ガス中の有害物質の除去においては欧州の「RDE(実路走行試験)」規制に適合する。
用意されるグレードは、後輪駆動の標準仕様であるS400dのほか、リアシートの居住性を高めた「S400d ロング」、そして4輪駆動の「S400d 4MATIC」、「S400d 4MATICロング」である。私が今回試乗したのは「S400d」だ。しかも、メルセデスAMGがデザインしたアルミホイールや、エアロパーツが備わる「AMGライン プラス」である。
標準仕様とはいえ、全長は5155mm、車重は2100kgあるからかなりの重量級だ。それだけに、エクステリアも重厚感がただよう。世界のあらゆる場所で、要人を乗せて走るにふさわしい仕上がりだ。
しかしS400dは、運転してもすばらしく楽しいのである。リアシートに座るだけではもったいない完成度だ。やはり、最新の3.0リッター直列6気筒ディーゼルツインターボエンジンの恩恵が大きい。1200rpmから3200rpmという広範囲で最大トルクを発生する設定だけあって、発進や中間加速のスピード感はみごとだ。
また、高速道路をクルージングするのであれば1500rpmもまわっていれば十分に力強く、そこからアクセルペダルを軽く踏み込むだけで、期待以上のペースで速度を上げていく。しかもそのときの加速感はガソリンエンジンなみにスムーズで気持ちいい。
くわえて静粛性も高く、クルージングのときはエンジンの存在を感じさせない。いっぽう、いざというときはグイグイとクルマを押し出していくから、頼もしい。
新しいディーゼルエンジンは、2ステージターボチャージャーを備える。また、上の回転を受け持つ小さいほうのタービンには可変ジオメトリーが採用されている。結果、幅広い回転域で優れた加速に貢献しているのだ。
優れた運転支援システム
優れているのはエンジンだけではない。たとえば、乗り心地もいい。サスペンションシステムは、電子制御のエア・スプリングを組み込んだ「AIRマティックサスペンション」である。ボディの重量をうまく利用し、フラット感の強い、快適な乗り心地である。
また、ステアリングを切ったときのシャシーの応答性が高く、スポーティにすぎず、エンジンのレスポンスとうまくバランスがとれているのが印象的だった。
走りと乗り心地のよさをうまく利用したACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)も、クルージングの快適性をさらに高める。先行車を追従する際の加減速が絶妙にうまいのだ。
加速時のトルクのピックアップといい、ブレーキング時の自然な減速といい、あたかも私のほかにもうひとり上手なドライバーが助手として乗っているかのような印象を受ける。反応は早い。それでいてナチュラルな感覚である。
今、ディーゼルエンジンは本国ドイツで逆風にさらされているという。そのためメルセデス・ベンツは環境対策をさらに強化している。燃料噴射システムにはじまり、燃焼のコントロール、そして排ガスに使うフィルターと触媒……あらゆる方法で排ガスの浄化に努めている。だから、この魅力的なディーゼルエンジン搭載モデルは、心ゆくまで楽しめるのである。
なお、車両価格は今回試乗した「S400d」が1138万円(ロングモデルは1490万円)、フルタイム4WDのS400d 4MATICが1183万円(ロングモデルは1535万円)である。
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