鹿児島から富士までフル自走で参加!
心臓部は700馬力を絞り出すT51Rタービン仕様
「NAのままで時速250キロオーバー!」RX-8を覚醒させる老舗のサイドポート仕様が熱い
10月11日に富士スピードウェイで開催されたスープラ全国ミーティング2020。国内最大級のオーナーズミーティングということで、日本全国から歴代スープラオーナーが駆け付けたわけだが、もしこのイベントに“遠方賞”があったなら、このJZA80がぶっちぎりの一等賞だろう。
「住まいは鹿児島、フェリーも使わずに1200キロ以上の道を全て自走して来ました(笑) このクルマで長距離ツーリングに行くのは、とても楽しいですよ」と語るオーナー。ちなみに、ガナドールLEDミラーの上に取り付けられたカメラは、道中の美しい景色を4K画質で記録するためのものだ。
そう聞くと、このJZA80はライトなツーリング仕様なのかと思ってしまうが、ボンネットを開けるとその予想は完全に間違いだったことに気づく。
心臓部は腰下こそノーマル状態ではあるものの、ヘッドチューン+T51Rタービンの組み合わせにより、強度面での限界ギリギリという700馬力仕様にまで煮詰められているのだ。なお、ここまで攻めたスペックながら、大きなトラブルもなく乗れているというから2JZの持つ強度はやはり偉大だ。
T51Rはドラッグマシンなどに用いられるレベルのビッグシングルだが、オーナーのこれまでの車歴を聞けば納得。
新車で買ったAE86は、購入後まもなくHKSのステージIIIキットを装着してターボ化。ドラッグに明け暮れてエンジンを何基も壊し、最終的には5A-Gのターボ仕様まで到達。その後も、20ソアラのTO4Sタービン+HKS強化AT仕様などを乗り継ぎ、現在のスープラに行き着いたという生粋のチューニングマニアだったのだ。
ホイールは前後とも20インチのBBS LM(F9.0J+20 R10J+50)。サスペンションはアラゴスタのタイプSでセットアップし、フロントにはリフターシステムであるアラゴスタカップもインストール。緊急時には50mm近い車高アップが可能だ。見ず知らずの旅先でも、気を使わずに楽しめる仕様とされているわけだ。
室内は、ロングツーリングを想定した快適装備とチューンド指数の高い追加メーター等が乱舞する独特な仕上がり。リモコンエンジンスターターも組み込まれているが、これはオーナーの自作とのこと。
メインメーターにはサードのスタックをセット。スタックに表示できないブーストや排気温度、燃圧などはデフィの追加メーターによって管理を行う。
エクステリアを覆うエアロパーツは、トップシークレットやアブフラッグといった90年代全盛期のスープラ定番ブランドによるミックス仕様だ。
30年以上に渡って刺激的な改造車ばかりを乗り継いできたベテランが、一切の不満なく楽しめると語るこのJZA80スープラ。ストリートチューニングの原点を感じさせてくれるような1台だ。
PHOTO:堤晋一
●取材イベント:スープラ全国ミーティング2020
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みんなのコメント
多少遠くても愛車で行きたい気持ちはよくわかる。鹿児島から静岡は流石にできないけど。
自分も車が好きだから愛車で岡山から千葉まで行ったしな。