中国最大の電気自動車(EV)メーカー、BYDは、新たに参入したフランス市場に5つのモデルを投入すると発表した。併せて年内に15から20のサービス拠点をオープンし、2025年には100店舗を目指す計画を明らかにした。
すでに欧州14ヵ国に参入済みのBYD
BYDオートジャパン社長が考える日本進出戦略とは?[社長インタビュー:その 1]
2022年に世界で186万台以上のEVを販売し、米テスラを猛追する勢いを見せたBYD。日本国内でもコンパクトSUVの「ATTO 3(アット3)」を440万円からという戦略的価格で販売し話題になった。
実はこのBYD、EVの普及が遅れる日本よりも先に欧州で知名度を高めており、既に英国、ドイツ、オランダ、ベルギー、オーストリアなど欧州14ヵ国に参入を果たしている。そして今月、満を持してドイツ、英国と並ぶ自動車大国フランスで車両のデリバリーが始まり、間もなく一般販売も開始されるのだ。
当初、フランスで販売されるのは先述のアット3に加え、Eセグメントセダンの「漢(ハン)」、7人乗りEセグメントSUVの「唐(タン)」の3台とのこと。そして、Cセグメントハッチバックの「DOLPHIN(ドルフィン)」、Dセグメントセダンの「SEAL(シール)」がそれらに続くようだ。
ここでアット3以外の日本ではなじみの薄い4台を紹介しておこう。まず「ハン」はオーソドックスな3ボックススタイルのセダンで、次のタンと同じく歴代中国王朝の名に由来するシリーズの1台。運転手付きで乗っても馴染むフォーマルなルックスや、元々バッテリー専業メーカーだったBYDらしく、ブレードバッテリーという薄型電池を搭載していることが特徴だ。
「タン」は「レクサスRX」などと同等のボディサイズを持つミドルサイズクロスオーバー。3列シートのレイアウトで最大7人が乗れ、米国がメイン市場と見られるが、家族での長距離バカンスが定着している欧州でも商機があると踏んでいる模様。
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今年中に日本でも発売予定のドルフィンとシール
「ドルフィン」は中国で大ヒットしているコンパクトハッチであり、日本車でいうと「カローラスポーツ」をややノッポにしたサイズ感。中国では日本円で200万円を切る驚異的な価格設定となっており、日本にも今夏導入される予定だ。
ちなみに車名のドルフィンはイルカに由来しており、エクステリアとインテリアの随所にイルカをモチーフとしたデザインが与えられるとのこと。1充電あたりの航続距離は471km(WLTCモード)と公表されており、車両価格によっては日本でもヒットする可能性を秘めているだろう。
最後に「シール」は4ドアクーペ的なスタイリングを持つ流麗なセダンで、前後ツインモーターによる余裕ある動力性能が特徴。こちらも、今年末までにフラッグシップモデルとして日本導入予定とされるが、フランスでの販売開始の方がやや先行することとなる。
シールはフラッグシップセダンだけあり、インテリアのデザインや質感にも高いこだわりを持つ。また航続距離も555km(WLTCモード)とロングレンジを達成しており、こちらも日本導入が楽しみだ。
ということで、現地で基本となるハッチバックに加え、SUVとセダンをそれぞれ2種類ずつ揃え、充実したラインナップとなるフランスでのBYD。まずは、パリ、ストラスブール、レンヌといった都市部からディーラー展開がスタートするようだが、2年で100店舗を構えるとのことだから、近々地方圏でも各モデルが購入できるようになるだろう。さらに、BYDでは間もなくイタリアとハンガリーにも参入し、その後も他の欧州諸国に進出していくというから勢いはとどまるところを知らない。
欧州での展開の早さとラインナップの充実ぶりがうらやましい限りだが、日本のEVファンとしては首を長くしてドルフィンとシールの販売開始を待つこととしたい。
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みんなのコメント
トヨタは27年に電池出来るかもって言ってたけど、
トヨタのEV車が完成する頃には、世界中の客は中華製を買った後で、しばらく需要が無いなんて事が有ったら困りますね。