■自立飛行型ドローンで配車を効率化
アウディは2020年7月28日、ドイツのアウディ・ネッカーズウルム工場にて、自立飛行型ドローンを用いて生産された車両管理をおこなっていると発表した。
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アウディは、専用開発されたドローンシステムを使い、ネッカーズウルムのサイトで配車準備が整った車両の位置を特定している。
このドローンは、アウディのサイトの配車エリアの上空を自律的に飛行し、GPSとRFID技術を使用して、上空を飛行したすべての車両の正確な位置を識別して保存することで、従業員が車両の完成から顧客への配車までの必要なステップを計画するのに役立つという。
ネッカーズウルム工場では、アウディ「A4セダン」、「A5カブリオレ」、「A6」、「A7」、「A8」など、多くの異なるモデルが毎日、同じライン上で生産されている。生産されたそれぞれのモデルは、スタッフが工場内の指定された場所まで運転し、車両を駐車する。
ここからオーナーの元へ確実に届けられるようにするためには、生産から発送までの綿密な計画が必要となってくるのだが、最近では、このプロセスをドローンを使用して、現場での車両の位置特定をより簡単かつ効率的におこなっている。
多くの異なるモデルが製造されていることを考えると、ネッカーズウルム工場はフォルクスワーゲングループのなかでももっとも複雑なもののひとつだ。
そのため、正確な発注計画を立てることが困難になっていた。
「車両の迅速な位置決めは、より高いプロセス品質を生み出し、デジタル生産への道へのさらなる足がかりとなっています。ドローンは、まったく新しい視点からのサポートを提供する。私たちの経験を他のアウディ拠点やVWグループ内で共有していきます」と、ネッカーズウルムにあるアウディベースのイノベーションマネジメント部門のプロジェクトマネージャー、ステファン・コンロッド氏はコメントする。
その基礎となるのは、アウディが以前から使用していた技術になる。
特別に開発された「ヘキサコプター」と呼ばれる6つのプロペラを備えたドローンは、あらかじめ定義されたルート上を約10メートルの高さで飛行し、そこに駐車されている車の正確な位置を特定し。ドローンは、配車エリアの上を直接飛行しながら、すべての車両を読み取るためにRFIDリーダーを使用しており、識別されたGPS位置を保存する。
飛行装置が着陸するとすぐに、データはWi-Fiを介して自動的にデータベースに送信され、飛行後、結果はデジタルマップに表示される。
ドローンは完全に自律的に離陸、飛行、着陸をおこなう。アウディのスタッフは、ノートパソコンやタブレットから飛行を開始し、監視する。緊急時には、リモートコントロールを使用して、そうでなければ完全自動運転することができるという。
飛行の前には、ドローンはネッカーズウルムの工場敷地周辺の気象条件を自動的に受信。風が強すぎたり突風だったり、雨が多いと、安全のためドローンは離陸しない。
また、ソフトウェアは毎回飛行前にドローンのバッテリー残量とバッテリー温度をチェックしている。安全パラメータの範囲内に収まらない場合は、地上にとどまる。
将来的には、他のアウディ拠点でもドローンを使用して車両の位置を特定することが予定される。
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