現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日産新型「エクストレイル e-4ORCE」に試乗! タフでハイクラスな新機軸を試す

ここから本文です

日産新型「エクストレイル e-4ORCE」に試乗! タフでハイクラスな新機軸を試す

掲載 2
日産新型「エクストレイル e-4ORCE」に試乗! タフでハイクラスな新機軸を試す

4WDによる走破性と上質さを両立させる注目の「e-4ORCE」を試乗

 日産自動車のエクストレイルがフルモデルチェンジによって4代目となった。この新型モデルの狙いは、初代からのギア(道具)としての使い勝手のよさに加え、より上質な乗り味を与えることだった。

【1300km弾丸インプレ】日産「アリア」の実電費とは? 長距離試乗してわかった充電の現実と乗り心地をお教えします

 また技術的には、先代ノートで一気に認知度を高めた日産のハイブリッドシステムであるe-POWERのみの設定であること。さらには、これまで国内では販売されてこなかった可変圧縮比の機構を備えるVCターボエンジンを発電用に採用。4輪駆動では、電気自動車のアリアで新採用された電動駆動4輪制御技術e-4ORCE(イーフォース)を装備したことである。ほかに前輪駆動(FWD)の選択肢もあるが、試乗できたのは新技術満載のe-4ORCE仕様のみであった。

ピュアEVと同じスムースな走りが享受できる

 e-POWER効果というのだろう、走り出した新型エクストレイルは静粛性に優れ、上級SUVの趣だ。SUVといえども、都市部では日常的な利用が多いと考えられ、静粛性にあふれる上質さは、あえて輸入車を選ぶ意味を薄れさせるのではないかとさえ思う。乗り心地はやや硬めだ。しかし減衰の効いた乗り味はスポーティでもある。ハンドルやペダルの操作に対し姿勢変化が少ない走りは、安心感もある。

 後席の空間にはゆとりがあり、座席の背もたれはクッションがやや出っ張った感触のため座り心地はあまり落ち着かない印象。e-POWERはハイブリッドとはいえ、モーター駆動だけで走るシリーズ式(※エンジンで発電した電力を大容量のバッテリーに蓄え、その電力でモーター走行する)なので、駆動の様子はEVと変わらない。

 駆動力制御を精緻に行えるモーター特性を活かしたのが、新たなe-4ORCEによる4輪駆動だ。きめ細かな駆動力制御と、摩擦ブレーキを併用することにより、ハンドル操作に対し的確な旋回を披露し、やや速度超過で進路変更をさせる場合でも挙動を乱しにくく、安全に旋回を終わらせる効果も期待できる。

 これはハンドル操作に対して自然な操舵によるもので、上質な乗り味とともに上級の運転感覚を実現。やや意地悪に、速度超過気味でコーナーへ入った際にも意図的に進路を定める様子に多少の違和感はあったが、無理に旋回させるのではなく、無暗な速度で運転しないような運転者の心も制御する仕組みへ発展させられればとてつもない制御技術となっていくだろう。

モーター駆動と4WDの融合で環境性能&安心感のあるドライブを実現

 今回の試乗では悪路走行の機会はなかったが、一部キャンプサイトの未舗装路を低速で運転する場面で少し体験することができた。ここで役立つのが、やはりモーター駆動が活きる微妙なアクセル操作における的確な速度変化で、切り株などを避けるような気遣いをしながらの運転で安心をもたらしてくれた。e-Pedalによる回生を活かしたワンペダル操作も、こうした周囲に神経を尖らせながらの運転で、ペダル踏み替えをせず進路を見定められるので、安心感は高まる。

* * *

 環境適合にとどまらず、あらゆる場面で運転への安心を高めるモーター駆動によるワンペダル操作は、SUVでの走りもより身近に感じさせた。EVを含め、モーター駆動を主軸とする日産の環境技術は、クルマの走りをいっそう進化させる基盤となっていることを新型エクストレイルは改めて実感させた。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
AUTOSPORT web
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 前編
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 前編
AUTOCAR JAPAN
NASCARの2024シーズン終了! 日本からスポット参戦した「Hattori Racing Enterprises」の今季の結果は…?
NASCARの2024シーズン終了! 日本からスポット参戦した「Hattori Racing Enterprises」の今季の結果は…?
Auto Messe Web
ジャガーEタイプ S1(2) スタイリングにもメカニズムにも魅了! 人生へ大きな影響を与えた1台
ジャガーEタイプ S1(2) スタイリングにもメカニズムにも魅了! 人生へ大きな影響を与えた1台
AUTOCAR JAPAN
もの凄く「絵になる」クルマ ジャガーEタイプ S1(1) そのすべてへ夢中になった15歳
もの凄く「絵になる」クルマ ジャガーEタイプ S1(1) そのすべてへ夢中になった15歳
AUTOCAR JAPAN
日本の「ペダル踏み間違い防止技術」世界のスタンダードに! 事故抑制のため国際論議を主導
日本の「ペダル踏み間違い防止技術」世界のスタンダードに! 事故抑制のため国際論議を主導
乗りものニュース
90年前の“博物館級”のオートバイがオークションに登場 “2輪界のロールス・ロイス” 1936年製ブラフ・シューペリアがカッコ良すぎる
90年前の“博物館級”のオートバイがオークションに登場 “2輪界のロールス・ロイス” 1936年製ブラフ・シューペリアがカッコ良すぎる
VAGUE
HRC渡辺社長、フェルスタッペンの4連覇を祝福「ホンダ/HRCとしてサポートし続けてこられたことを誇りに思う」
HRC渡辺社長、フェルスタッペンの4連覇を祝福「ホンダ/HRCとしてサポートし続けてこられたことを誇りに思う」
motorsport.com 日本版
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
くるまのニュース
本拠地の欧州で「メルセデス・ベンツのタクシー仕様」シェア急降下! なぜ? 「“ベンツのタクシー”に乗れたらラッキー」な時代が到来するのか
本拠地の欧州で「メルセデス・ベンツのタクシー仕様」シェア急降下! なぜ? 「“ベンツのタクシー”に乗れたらラッキー」な時代が到来するのか
VAGUE
「銀の皿」に「レジ横のガム&タバコ販売」に1000円以下のメニューと「ザ昭和」がたまらない! トラック野郎を癒し続ける「采女食堂」はぜひ立ち寄るべし【懐かしのドライブイン探訪その5】
「銀の皿」に「レジ横のガム&タバコ販売」に1000円以下のメニューと「ザ昭和」がたまらない! トラック野郎を癒し続ける「采女食堂」はぜひ立ち寄るべし【懐かしのドライブイン探訪その5】
WEB CARTOP
ラッセルが今季3度目のPP獲得。ガスリーと角田裕毅がQ3で健闘見せる【予選レポート/F1第22戦】
ラッセルが今季3度目のPP獲得。ガスリーと角田裕毅がQ3で健闘見せる【予選レポート/F1第22戦】
AUTOSPORT web
F1ラスベガスGPで追い上げ2位のハミルトン「予選がしっかりできれいれば、楽勝だったろうに」
F1ラスベガスGPで追い上げ2位のハミルトン「予選がしっかりできれいれば、楽勝だったろうに」
motorsport.com 日本版
中央道「長大トンネル」の手前にスマートIC開設へ 中山道の観光名所もすぐ近く!
中央道「長大トンネル」の手前にスマートIC開設へ 中山道の観光名所もすぐ近く!
乗りものニュース
ペレス、チームメイトのフェルスタッペンとは対照的に10位が精一杯「レッドブルは最高のチーム。来年は良いマシンが作れるはず」|ラスベガスGP
ペレス、チームメイトのフェルスタッペンとは対照的に10位が精一杯「レッドブルは最高のチーム。来年は良いマシンが作れるはず」|ラスベガスGP
motorsport.com 日本版
「ん、ここ工事してなくない?」 高速道路の車線規制“ムダに長い”場合がある理由とは?
「ん、ここ工事してなくない?」 高速道路の車線規制“ムダに長い”場合がある理由とは?
乗りものニュース
日本専用の新型「“MR”スポーツカー」初公開! 旧車デザイン×「ネットゥーノ」エンジン採用! 600馬力超えの「チェロSE」登場
日本専用の新型「“MR”スポーツカー」初公開! 旧車デザイン×「ネットゥーノ」エンジン採用! 600馬力超えの「チェロSE」登場
くるまのニュース
ピエール・ガスリー、予選3番手から無念マシントラブル脱落に「顔面平手打ちされたみたい」残り2戦にポテンシャルは確信|F1ラスベガスGP
ピエール・ガスリー、予選3番手から無念マシントラブル脱落に「顔面平手打ちされたみたい」残り2戦にポテンシャルは確信|F1ラスベガスGP
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

2件
  • 発売して間もないから褒めちぎる。
    1年後には重箱の隅をつつくような欠点までもいう。
  • 悪路や雪道での試走無しでの評価って必要なのか?
    そこが1番気になるのだが…
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

360.1533.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

12.5558.0万円

中古車を検索
エクストレイルの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

360.1533.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

12.5558.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村