現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【車検無視!】走れるショーカーとしての割り切りが大胆カスタムを可能に! 3年かけた日産「マーチ」のリアセクションは芸術級でした

ここから本文です

【車検無視!】走れるショーカーとしての割り切りが大胆カスタムを可能に! 3年かけた日産「マーチ」のリアセクションは芸術級でした

掲載 35
【車検無視!】走れるショーカーとしての割り切りが大胆カスタムを可能に! 3年かけた日産「マーチ」のリアセクションは芸術級でした

公道は走らないショーカーとして製作

スーパーカー世代、あるいは、『よろしくメカドック』世代が夢見るマシンを想像して作ったという、ワイドボディのK12「マーチ」。まるでポルシェ「911ターボ」級のルックスを持つマシンの製作者は、福島県いわき市のプライベートカスタムビルダー吉田ミツヒロさん、オーナーは鈴木ユウキさんだ。最初はボディリメイクを中心に、この世に1台だけのマシンとして製作をスタート。だが、次第にカスタムが進み、このままでは車検に通らないところまで到達。ならば、トコトン遊び尽くそうと割り切って、走れるショーカーに切り替えて、規格外の突き抜けたカスタムに挑んだ。

トヨタ「86」所有歴2年「スポコン+スタンス系」カスタムのお手本は映画『ワイルド・スピード』でした

ホイールありきで作ったワイドボディ

強烈なインパクトを放つワイド&ローフォルムのK12マーチ。エクステリアはミネルバというブランドのエアロをベースにワンオフ加工。フェンダーはホイール合わせで製作した片側100mmワイド化を実現。

ボディのカスタムのアプローチが面白い。ブリスターフェンダー仕様のVIPカーに履かせるクレンツェ・ヴィシュヌ(F:9.5J×18-27/R:11J×18-36)をマーチに履かせたら、きっと面白いスタイルになると考えた。そして、ボディはこの超マイナスオフセットの18インチホイールを履かせるべく、ノリと勢いから改造を進めていくことになる。

車検の事を考えなければ、自由な改造を楽しめる。そんなショーカーとしての作り込みは凄かった。製作するにあたってビルダーの吉田さんは、オーナーである鈴木さんと話し合って方向性を決めた。それは、鈴木さんが生粋のドリフターだったこともあり、その要素を加えたマシンにすること。ドリ車と無縁のマーチがドリフトしていたら面白い。そんなノリで他にもやりたいことをどんどん挙げていった。

まず最初に検証したのが、現状のままシャコタン、鬼キャンにしてちゃんと走れるかを検証。その結論は、マーチのサスペンションではどうにもならない事が判明したので、リアセクションはサスペンションのマウント位置、構造を含めてほぼ作り変えることになった。

その構造はパイプフレームを通して、そこにサスペンションをマウントさせるという大胆な方法。モノコックを切断してクロモリ製のパイプフレームを作ってアングルを組み、そこにサスペンション取り付け位置を確保。構造はインボード式マルチリンクで、タイヤ&ホイールの位置決めをし、それに合わせてアーム類も製作した。こうして、鬼キャン、シャコタンスタイルを大前提として作り込んでいったという。

また、各パーツはすべて調整式で、走り方やスタイルに応じてアライメントのフル調整が出来るように加工も加えてある。ダンパーはバイク用別タンクサスを2本使っているのが、見た目的にもインパクトがあってユニーク。一見、プッシュロッド式かと思うが、構造はマルチリンク式ということだった。ジオメトリーのことまで考えた完全オリジナルレイアウトで乗り心地も良いそうだ。

あくまでも「魅せる」仕様にカスタム

リアハッチを開けると目に飛び込んでくるサスペンションも凄いが、その奥の運転席の作りも凄まじい。ロールケージを張りめぐらせる室内にセットしたアルミ製の見慣れないステアリングとシートは、日本では誰も装着していないだろうという理由から、インパクト重視で海外から取り寄せたメタルモデルを選択。これがコクピットをさらにスパルタンな印象に演出してくれている。

また、ドリ車というテーマなので、定番のリアラジエターに加えて油圧サイドブレーキも導入。助手席側には、カスタムペイントを施した38L安全タンクとロベルタカップ用のコンプレッサーを配置。配管も美しくレイアウトしている。

操作系のスイッチ類も自作でカッコ良くリメイク。センターパネルにイグニッションスイッチを移設、シフトノブはシーケンシャル風のゲートタイプに改造を加えた。

まさに突き抜けた魔改造を施したK12マーチ。吉田さんと鈴木さんは、この姿になるまで丸3年を費やして完成させたという。見た目はこれで完成、サスペンションについても苦労したかいあって満足なレベルということ。よって次なるプランはパワーユニットの問題だ。

非力なエンジンをどうするか? 現在、吉田さんのガレージ内にEFシビック用のB16エンジンが置いてあるので、これをターボ仕様にチューニング。ワイドボディでありながらもキビキビとよく走るカッ飛び仕様を作ろうかと検討中だ。

吉田さん、鈴木さん、このふたりの改造物語はまだまだ続く。これまでの道のりをこうして書き連ねるだけでも、我々が夢中で読んだ『よろしくメカドック』を含めた漫画の世界そのままだ。今後の仕上がりに期待したい。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
AUTOSPORT web
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
AUTOSPORT web
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web

みんなのコメント

35件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

128.9187.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

6.9254.0万円

中古車を検索
マーチの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

128.9187.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

6.9254.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村