「剛性」と「強度」は必ずしもリンクしない
新車の解説を見ていると、よく目にするのが「ボディ剛性が上がった」とか、「ボディ剛性を高いレベルで確保」といったフレーズ。この剛性という言葉、強度となにが違うのだろうか? いったいなにを表しているのだろうか?
【今さら聞けない】ガソリンがこぼれてボディに付くとどうなる?
強度と剛性は異なるもので、強度は強さを指す。引っぱり強度というのもよく聞くが、文字どおり力をかけてどれくらいの重さで千切れるかを表すものだ。強度が強ければ千切れにくいし、逆ならすぐに千切れてしまう。
そして剛性は変形のしやすさを示すもので、ボディにはよく「ねじれ剛性」などという言葉が使われる。これはボディを前後で逆方向にねじった際にどれだけ変形するかを示すもので、ねじれやすければ剛性は低く、ねじれにくければ剛性は高いとなる。そのため剛性が高いとコーナーでよじれることなく、安定した挙動でクリアできることにつながる(サスペンションの仕様もあるが)。
強度と剛性の関係で、よく例えられるのはせんべい。せんべいを変形させるのは難しいが(剛性が高い)、力を入れるとすぐにパリンと割れる(強度が弱い)。つまり、強度と剛性は必ずしもリンクしないのだ。
強度・剛性・軽量化の実現には高度な技術が必要
自動車開発の難しいところで、強度と剛性を両立させるなら分厚い鉄板でボディ骨格を作ればいいが、それだと軽量化に問題が出てしまう。そこでペナペナの鉄板(自動車の場合0.8mmぐらい)に対して、剛性を高めるために行なわれるのが「リブ打」だ。これまたよく例えられるのが卵の殻で、楕円の卵形にすることで、パリパリと割れてしまう殻にでも剛性が与えられている。つまり形を変えてやることで剛性を高めることができるのだ。
実際、ボディ骨格の図を見ているといろいろと複雑なリブが入れられているし、実際にクルマのフロアを裏から見たり、バルクヘッドやトランクの床を見てもよくわかる。また接合方法や角度などによっても剛性は変わってくるので、この点もノウハウや技術進化が求められる部分でもある。
最後にクルマに使われているとありがたいチタンだが、じつは強度は高いものの、剛性は低い素材で万能ではない。実際の数値で見ると、チタン合金を鉄で一番剛性が高いものと比べると約半分。逆に強度は倍以上となる。つまり、使う場所がかなり限られた素材と言っていい。
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