■タイの生活ではクルマが必要不可欠
新型コロナウイルスの影響はあるものの、渡航規制が緩和され、海外旅行も気軽に行けるようになりました。
【画像】2000万円の超高級ミニバン! 豪華すぎるトヨタ「アルファード」やレクサス「LM」の画像を見る(30枚)
海外に行くと日本車を見かけることがありますが、旅行先として人気の東南アジアでもたくさんの日本車を目にする機会があります。
アジアには国産車メーカーの海外生産拠点があることや、自国の自動車メーカーがないこともあり、現地では日本以上にメーカーと関わりを持っている人も多いようです。
なかでもタイは、親日国家として良好な関係が続いており、以前から日本の自動車メーカーをはじめ多くの日系企業が進出しています。
そんななか、日本でも絶大な人気を誇るトヨタの高級ミニバン「アルファード」がタイの富裕層を中心に人気だといいます。
首都バンコクにある日系の人材育成会社に10年以上勤続しているOさん(40代男性)に、タイのクルマ事情について聞いてみました。
「タイは、首都バンコクの中心部に『BTS』と呼ばれる鉄道網がありますが、地方では交通公共機関として鉄道は完備されていません。そのため、ほとんどの人がクルマやバイクを生活の足として使っています。
タイでクルマに乗る人が多い理由は、外気温が高いからです。タイの人たちはあまり歩くのが好きではなく、エアコンが効いたクルマで移動するのを好む傾向があります」
クルマ利用が盛んなタイですが、クルマは超高額品です。その理由はクルマの輸入関税率が高いから。一説では新車の関税率は200%ともいわれており、中古車でも同じように高い関税率がかけられています。
つまり日本での新車価格の約3倍となり、たとえば日本で100万円の中古車がタイでは300万円以上の価格になってしまうのです。
さらに中古車は「輸入許可取得必要品目」に分類されるため、個人か政府関係、再輸出目的に限定されるなどハードルが高く、結果として高額商品なのに新車が多く走っています。
そしてアルファードは、日本での販売価格は359万7000円から742万1000円ですが、タイでは上級グレードになると2000万円以上という超プレミアム価格になってしまいます。しかし、それでも欲しがる人は多いのだそうです。
「タイでは日本以上に貧富の差が大きいのですが、首都バンコクでは日本以上にお金持ちの人も多く、そういった富裕層がプレミアムサルーンとして購入しているようです。
また日系企業や日本との貿易関係の法人向けとして輸入されているアルファードも多いです」(タイ在住 Oさん)
実際、バンコクの街角では意外にも多くのアルファードを見かけることができます。
「私の知り合いの日系企業でも法人用(社用車)としてアルファードを所有しています。主に日本の本社からの接待や移動などに用いることが目的ですが、普段の移動にも使われているようです。なんといってもステータスの高さはタイでも有名ですから」(タイ在住 Oさん)
■日本車に乗ることがステータス
現地のアルファードオーナー(日本人)に話を聞くことができました。
「バンコクにはビジネスで来ておりますが、私個人はシーラーチャー(東部チョンブリー県の日系企業が集まる地方都市)にある会社の代表を務めています。アルファードは公私で利用しています」
アルファードの購入理由としては、やはり高いステータス性を重視したとのこと。さらに日本から来る本社の社員だけでなく、タイのビジネスでの関係者を乗せる送迎用としても喜ばれるそうです。
「タイは道幅も広く走りやすいですが、路面は結構デコボコしています。
そんな荒れた路面でもアルファードは快適ですし、内装は高級感があってタイの人もアルファードに乗っているだけで満足してもらえます。
つまりちゃんとしたビジネスツールとしてアルファードが役に立っているというわけです」(タイ在住のアルファードオーナー)
タイでは信頼性の高い日本車に乗ること自体がステータスと捉える人が多く、そのなかでもアルファードはトップクラスの高級車になるそうです。
バブル期に日本人のお金持ちがこぞってメルセデス・ベンツ「Sクラス」を選んだのと同じような感覚のようです。
ちなみに、アルファードだけでなく、さらに大型ながらもう少しお求めやすい高級ミニバン「マジェスティ」(日本円で588万円から757万円)もあり、こちらも人気だといいます。
超高級車であるアルファードは一部の富裕層に受けているようですが、それ以外ではどんな日本車が人気なのでしょうか。再びOさんに聞いてみました。
「私も乗っていますが、ホンダの現行型『シビック』はタイでは非常に人気です。やはりスポーティであること、それでいて4ドアでリアシートのスペースも十分なのでファミリーユースでも問題ないことが理由です。
隙があればバンバン車線変更をするタイの交通事情を考えると、きびきびと走るスポーティなモデルに乗りたがる人が多いです。コンパクトカーでもスポーティなスズキ『スイフト』が人気だったりします。
トヨタとホンダは人気があり、最近ではスタイリッシュなデザインを売りにしているマツダ人気も高まっています」
なかでもトヨタ車のシェア率は高く、バンコク市内を走るタクシーはほとんどが「カムリ」。
ほかにも、日本では販売していないいすゞのピックアップトラックが人気となっており、三菱もそれなりに需要があるようです。
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みんなのコメント
高級車か?
政治家などが乗ったりするのは、庶民から反感買われないようにしているだけ
反感を持たれない大衆車であるし、ただの移動用
それも絶対自分ではハンドルを握らない
プライベートではベントレーやメルセデスSなどに乗って運転している
実際知人の政治家もそうしている…