エスパーダ50周年 マルツァルともに祝う
F1の1967年シーズン。ランボルギーニはモナコ・グランプリの会場にマルツァルを持ち込んだ。
カロッツェリア・ベルトーネが描いたマルツァルは、キャビンの全面がガラス張りという近未来的なエクステリアで来場者の視線を奪った。なかでも熱い視線を送っていたのがモナコ公国のレーニエ皇太子であったという。そして、グランプリの開催を祝うデモランを、このクルマで走ることを決める。
ガルウィングが高々と開くと、シルバーのレザーシートが乗員を迎え入れる。4人乗りGTとしての役割を果たすため、エンジンはリアセクションに搭載。グレース妃とともマルツァルに収まるロイヤルカップルの姿は、あまりにも有名だ。
翌年の1968年には、このコンセプトを受け継いだエスパーダがデビューし、ランボルギーニに大きな成功をもたらす。
近年、レストレーションを終えたマルツァルは、今年のモナコ・ヒストリケ・デ・グランプリに登場。その傍らにはポロ・ストリコの手によってレストアを完了した1976年式エスパーダが陣取る。51年のときを経てマルツァルはモンテカルロ市街地コースを周回。ステアリングを握るのはアルベール2世、同乗したのは甥のアンドレア・カシラギだ。そしてマルツァルを追いかけるようにエスパーダが追走するというランデブー走行を果たした
今年は1968年にデザインされたエスパーダとイスレロの50周年。記念すべき年を祝す特別なデモランに、モナコを訪れたセレブ達も大いに盛り上がったことだろう。
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