スパ・フランコルシャンは、初走行のサーキット
皆様こんにちは!レーシングライダーの大久保光です。
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今回はEWC 世界耐久選手権第2戦、スパ8時間レースについて書きたいと思います。
EWC世界耐久選手権第2戦、ベルギーラウンドはスパ・フランコルシャン(通称スパ)で行われました。
このコースの特徴は激しい高低差と1周約7kmという超ロングなサーキットというところ。
特に1コーナーを曲がった後にあるオールージュと呼ばれる少し下ってからの急な登り坂となる大きなS字コーナーは、このコースを象徴する場所であり、その後にのち構える1km以上のロングストレートに大きく影響するコーナーなので、見た目だけではなく、コース戦略にもとても重要なポイントです。
今回のレースは、土曜日に決勝が行われる8時間耐久。13時にスタートして21時にチェッカーというスケジュールです。
このレース自体の公式走行は木曜日からとなっていましたが、同じ週の月曜日にトラックデー(日本でいう一般スポーツ走行)があったので、このサーキットでの走行経験がない私たちチームは、他チームより一足早くベルギーに向かい、トラックデイから走行を開始しました。
今回は、前戦ル・マンで活躍した亀井雄大選手に加え、全日本ロードレースでの怪我が治り、今回からこのチームに加わる渡辺一樹選手と共に、トラックデイへ参加しました。
私と亀井選手はこのコースは初めてとなりますが、渡辺選手は昨年のEWCにフル参戦していることもあり、走行経験は3人の中で誰よりもありました。
今回はトラックデイということで、一般のホビーライダーと混じっての走行となる事に加え、走行時間も1本20分が5本と、それほど多くは走れないスケジュールでしたが、それでもコースを学ぶには大切なセッションとなりました。
ちなみに、このコースでの普段の走行では音量規定が非常に厳しく、レースで使っているマフラーでは音量がオーバーしてしまうため、今回の走行は普段レースでは使用しないサイレンサーを装着し、走行を開始します。
しかし他のマシンの多くが音量オーバーしていたことで、走行は赤旗を繰り返し、その都度ピットインを余儀なくされ、なかなか周回を重ねる事ができない状況。そのため主催者の意向により、午後からは音量オーバーしたマシンは即時に黒旗。その日の走行は禁止という措置も取られました。
その甲斐もあり音量オーバーをするマシンがどんどん走行禁止となり、最後には私たちのマシンを含めて数台のみの走行となります。
その中でも音量オーバーのマシンを止めるための赤旗が多く出てしまい、最後までスッキリしない走行。計測ラップにして10周にも満たないトラックデイとなってしまいましたが、その中でもしっかりとコースの特徴を感じ取る事ができ、とても有意義なテストでした。
その後、チームはマシン整備のために一度、ベルギーに拠点のあるBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMのチームガレージに向かい、私たちライダーはそのままサーキット近くの街に残ることになりました。
次回はレースの公式練習、予選について書いていきたいと思いますので、楽しみにしていてください。
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