現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 新車が22万円! めちゃ低価格な「“4人乗り”コンパクトカー」が存在! 天才「タマゴ型ボディ」採用した「世界一安いクルマ」NANOとは

ここから本文です

新車が22万円! めちゃ低価格な「“4人乗り”コンパクトカー」が存在! 天才「タマゴ型ボディ」採用した「世界一安いクルマ」NANOとは

掲載 7
新車が22万円! めちゃ低価格な「“4人乗り”コンパクトカー」が存在! 天才「タマゴ型ボディ」採用した「世界一安いクルマ」NANOとは

■「ナノ」ってどんなクルマなの?

 自動車は数万にも及ぶパーツで構成された集合体であるため、コスト削減を追求したとしても、極端に低価格化することは容易ではありません。
 
 しかし海外を見ると、日本円にして約28万円という新車価格を実現したモデルが存在していました。
 
 このモデルについて、一体どのような評価が寄せられているのでしょうか。

【画像】意外とカッコいい! これが「22万円の新車」です!(25枚)

 そもそも、ナノがどのようなクルマだったのかを知らない人もいるでしょう。

 ナノは、先述のようにタタ・モーターズから発売された4ドアタイプのコンパクトカーです。(リアドアが開かない構造なのでハッチバックではない)

 ボディサイズは全長3100mm×全幅1495mm×全高1600mmで、重量は580kgから600kg。

 この小さな車体に搭載するパワーユニットは623ccの直列2気筒SOHCエンジンで、最高出力34馬力を発揮し、4速MTを組み合わせて最高速度は105km/hを実現しました。

 見どころとなるのがやはり圧倒的な低価格で、車両価格は11万2735ルピー(当時の日本円換算で約22万円)。

 当時のインドで最も安いとされていたクルマは、マルチ・スズキ・インディア「マルチ・800」の20万ルピーでしたが、なんとナノはこれのほぼ半分という金額です。

 ラタン・タタ氏がナノの開発計画を発表した際には、各方面から「無謀」「無理」という批判が寄せられましたが、蓋を開けてみれば、ほぼ宣言どおりの値段で販売可能なクルマを作り上げたのです。

 この低価格が実現できた理由は、徹底した「コストカット」にあります。

 なんと片方のドアミラーを廃止し、ワイパーも1本のみ、部品点数を極力減らすとともに塗装も抑え、エアコンやオーディオといった装備もありません(上級仕様には搭載)。

 一方で、エアバッグなどの安全機能も省かれたため安全性能は低く、日本市場へは安全基準を満たせないことから投入は見送られました。

 このような低価格で大きな話題となったナノは、初期ロットが抽選販売になるほどの注目を浴びますが、意外なことに売上は芳しくありませんでした。

 また2010年には欧州でも販売を開始しますが、販売開始から5年間の累積販売台数は24万台。

 これは当初見込んでいた年間販売25万台にはるかに届かない、悲惨な数字だったのです。

 しかも製造コストは思いのほか高かったため、作れば作るほど赤字になるともいわれており、ついに2016年4月をもって初代ナノは販売終了となってしまいました。

 販売を終える前年は1台も生産され無かったという話もあり、販売終了も致し方ないでしょう。

 そんなナノですが、実は販売終了の前年にフルモデルチェンジを行っており、名称も「GenX Nano」へと変更。

 こちらは電動パワーステアリングを搭載するなど、初代モデルと比べて若干豪華になりましたが、そのため販売価格も約20万ルピーへと上昇。

「安さ」という最大の魅力を失った結果、こちらも販売不振で2018年にお役御免となっています。

※ ※ ※

 このように世界の自動車業界を震撼させたナノですが、実はすでにシリーズ販売が終了しており、後継モデルも登場せず消滅してしまっているのです。

 安いということは購入しやすさに繋がる素晴らしい特徴ですが、ただ安いだけでユーザーに受け入れられるわけではなく、商品をヒットさせるのは簡単なことではないということでしょう。

こんな記事も読まれています

100万円以下で「クラウン」に乗りたい! めちゃ安い“高級セダン”は買っても大丈夫? 古くても「やっぱりクラウン」だけど格安中古はやめたほうがいい?
100万円以下で「クラウン」に乗りたい! めちゃ安い“高級セダン”は買っても大丈夫? 古くても「やっぱりクラウン」だけど格安中古はやめたほうがいい?
くるまのニュース
新車99万円! ダイハツ「“最安”ワゴン」どんな人が買う? イチバン安い「国産乗用車」は装備が十分! 超お手頃な「ミライース」支持するユーザー層とは
新車99万円! ダイハツ「“最安”ワゴン」どんな人が買う? イチバン安い「国産乗用車」は装備が十分! 超お手頃な「ミライース」支持するユーザー層とは
くるまのニュース
新車77万円! ホンダ革新的「コンパクトカー」に「安くて広くて最高!」の高評価! 全長3.7mで「フィット」より小さい“街乗り最強”モデルとは! デザイン&乗り心地も大満足
新車77万円! ホンダ革新的「コンパクトカー」に「安くて広くて最高!」の高評価! 全長3.7mで「フィット」より小さい“街乗り最強”モデルとは! デザイン&乗り心地も大満足
くるまのニュース
新車198万円! スバルの全長4.3m「“7人乗り”ミニバン」が凄い! 得意な「AWD×水平対向エンジン」採用しない“謎のモデル”に注目! 意外な「小型ミニバン」誕生した理由とは
新車198万円! スバルの全長4.3m「“7人乗り”ミニバン」が凄い! 得意な「AWD×水平対向エンジン」採用しない“謎のモデル”に注目! 意外な「小型ミニバン」誕生した理由とは
くるまのニュース
ミツオカ新型「M55」世界初公開に反響多数! MTのみ設定&“旧車”デザインに「良すぎる」の声! 青内装の「ゼロエディション」が話題に
ミツオカ新型「M55」世界初公開に反響多数! MTのみ設定&“旧車”デザインに「良すぎる」の声! 青内装の「ゼロエディション」が話題に
くるまのニュース
日産「“5ドアワゴン”GT-R!?」出現! 「5速MT」×強力すぎる「ツインターボエンジン」で超カッコイイ! ド迫力エアロ「フル武装」のスゴいモデルが米で落札
日産「“5ドアワゴン”GT-R!?」出現! 「5速MT」×強力すぎる「ツインターボエンジン」で超カッコイイ! ド迫力エアロ「フル武装」のスゴいモデルが米で落札
くるまのニュース
新車「800万円超え」の軽自動車! でも乗ればホレる完成度 スズキ製エンジンでなぜ?
新車「800万円超え」の軽自動車! でも乗ればホレる完成度 スズキ製エンジンでなぜ?
乗りものニュース
全長3.8mで「160万円台」から! 「ヤリス」より小さなトヨタ「最小・最安級コンパクトカー」とは? “GRモデル”やMT仕様もある「アギア」尼国仕様がスゴイ!
全長3.8mで「160万円台」から! 「ヤリス」より小さなトヨタ「最小・最安級コンパクトカー」とは? “GRモデル”やMT仕様もある「アギア」尼国仕様がスゴイ!
くるまのニュース
5速MT搭載! トヨタの「“最新型”AE86」がスゴい! 旧車「パンダトレノ」デザインに“画期的”ユニット搭載! 超カッコいい「魔改造ハチロク」どんなモデル?
5速MT搭載! トヨタの「“最新型”AE86」がスゴい! 旧車「パンダトレノ」デザインに“画期的”ユニット搭載! 超カッコいい「魔改造ハチロク」どんなモデル?
くるまのニュース
ホンダ斬新「オデッセイSUV!?」に大反響! 「V6ワゴン」から進化の“最上級クーペSUV”に「カッコイイ」「モダンな見た目」の声も! 13年ぶりの「アヴァンシア」がスゴイ!
ホンダ斬新「オデッセイSUV!?」に大反響! 「V6ワゴン」から進化の“最上級クーペSUV”に「カッコイイ」「モダンな見た目」の声も! 13年ぶりの「アヴァンシア」がスゴイ!
くるまのニュース
スバル新型「プレオ」発表に期待の声! “約100万円”の「コスパ最強」軽セダンは実用性バツグン! スバルらしい「水平対向エンジン×MT搭載」を求める声も!
スバル新型「プレオ」発表に期待の声! “約100万円”の「コスパ最強」軽セダンは実用性バツグン! スバルらしい「水平対向エンジン×MT搭載」を求める声も!
くるまのニュース
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
くるまのニュース
超カッコいい! 1000万円超えのレクサス「スゴいセダン」 精悍エアロ×V8 5.0L採用!? 「IS500 F SPORT 1st仕様」とは
超カッコいい! 1000万円超えのレクサス「スゴいセダン」 精悍エアロ×V8 5.0L採用!? 「IS500 F SPORT 1st仕様」とは
くるまのニュース
トヨタの斬新「“SUV”商用車!?」がスゴイ! 鮮烈ブルー&“アゲアゲ”スタイルが超カッコイイ! タフ顔のライトバン「“アゲ”ボックス」とは
トヨタの斬新「“SUV”商用車!?」がスゴイ! 鮮烈ブルー&“アゲアゲ”スタイルが超カッコイイ! タフ顔のライトバン「“アゲ”ボックス」とは
くるまのニュース
トヨタが「新型カローラ“FX”」発表に反響多数! ド迫力「リアウイング」採用の“レトロ&スポーティ”な「新モデル」に「懐かしい」の声! 復活の「セダン」米に登場し話題に
トヨタが「新型カローラ“FX”」発表に反響多数! ド迫力「リアウイング」採用の“レトロ&スポーティ”な「新モデル」に「懐かしい」の声! 復活の「セダン」米に登場し話題に
くるまのニュース
トヨタ「コンパクトSUV」なぜ消滅? “全長3.9m”級の元祖「ヤリスクロス」的存在な「ヴィッツSUV」に注目! 14年で幕を閉じた「ist」とは?
トヨタ「コンパクトSUV」なぜ消滅? “全長3.9m”級の元祖「ヤリスクロス」的存在な「ヴィッツSUV」に注目! 14年で幕を閉じた「ist」とは?
くるまのニュース
トヨタの「高級スポーティミニバン」がスゴい! 「走りが楽しい」反響多数!? 王道「アルファード」と異なる「個性」に注目! ヴェルは何が違う?
トヨタの「高級スポーティミニバン」がスゴい! 「走りが楽しい」反響多数!? 王道「アルファード」と異なる「個性」に注目! ヴェルは何が違う?
くるまのニュース
6速MTあり! 日産が「“新”フェアレディZ」を発表! GT-Rの「湾岸ブルー」と「“伝説”のパープル」設定! “改良型”登場も「また抽選」? 受注再開で販売店にも反響
6速MTあり! 日産が「“新”フェアレディZ」を発表! GT-Rの「湾岸ブルー」と「“伝説”のパープル」設定! “改良型”登場も「また抽選」? 受注再開で販売店にも反響
くるまのニュース

みんなのコメント

7件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村