2023年6月21日に、アルファードとともに新型が発売開始となった、トヨタ「ヴェルファイア」。超絶人気車種のフルモデルチェンジとあって、非常に注目されていたが、懸念されていた以上に価格が上昇したことに、驚愕した人も多かったのではないだろうか。
特にヴェルファイアは、2.5Lガソリン2WDの最安グレードでも税込655万円(アルファードは税込540万円~)と、先代モデルを大幅に超えてしまった。将来的には、もう少しお買い得なグレードが設定されることを期待したいところだが、いつになるのかもわからないし、発売されたとしても、長い納車待ちは覚悟しなければならないだろう。
「新型ヴェルファイアは高くて手が出ない…」という人!! 先代モデルはどうですか!?? 買い方のコツと手放す際のポイントも教えます!!
それならば、いったん先代モデルに乗っておく、というのもアリではないだろうか。しかも先代ヴェルファイアは、先代アルファードと同じくリセールがよく、乗り換えで損をしにくいクルマ。しかし、どんな買い方・売り方でも損をしにくいわけではない。中古車を購入・売却する際は、いくつかのポイントを抑えることで、かなりお得になるケースがある。先代ヴェルファイアを購入する際のポイントと、売り方のコツについてご紹介しよう。
文:吉川賢一
写真:TOYOTA
お得なヴェルファイアを探すなら前期型、リセールを重視するなら後期型
先代ヴェルファイアのパワートレインは、3.5L V6ガソリン、2.5L 直4ガソリン、2.5L 直4ガソリンエンジン+モーターハイブリッドの3つがあり、主要グレードは、7名乗りと8名乗り仕様のあるベーシックな「Z」、装備充実の「Z Aエディション」、ラグジュアリーな「Z Gエディション」の3つが用意されていた。特別仕様車のゴールデンアイズ系も人気はあるが、中古車の個体数は少ない傾向にある。また先代ヴェルファイアは、アルファードとともに、2017年にマイナーチェンジを受けている。
このなかで、お得なヴェルファイアを狙うならば、2018年式以前の前期型がおすすめだ。前期型の最終年式である2017年式は、今年2023年に入り、輸出需要が少なくなっている年式であるため相場が下がり、手ごろな価格で流通している。安く手に入れたぶん、豊富にあるカスタムパーツで自分好みにドレスアップして乗るのもいいだろう。ちなみに、前期型で売れ筋だったのは、2.5Lガソリン2WDの上級仕様「Z Gエディション」。中古車市場でも、このグレードの流通量がもっとも多く、リーズナブルな個体を見つけることができるだろう。
ただ、リセールの良さを狙うならば、2018年以降の後期型がおすすめだ。そのうえで、中古車価格は若干高めとなるが、2020年~2022年の高年式(製造年が新しい)モデルを狙い、後述するポイントを抑えてリセールに出すことができれば、リセール価格はかなり期待できることになるはずだ。
■トヨタ「30系ヴェルファイア後期型」 2020年式、Z Gエディション、3万キロ未満」
■トヨタ「30系ヴェルファイア後期型」 2021年式、Z Gエディション、3万キロ未満」
■トヨタ「30系ヴェルファイア後期型」 2022年式、Z Gエディション、3万キロ未満」
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2020年式であっても、500万円を超えるほどの個体も
現時点(2023年7月上旬)の先代ヴェルファイア後期型の中古車相場は、2020年式は350~550万円、2021年式は380~560万円、2022年式は410~500万円といったところ(「30系ヴェルファイア後期型、走行距離3万キロ未満」にて検索)。3年落ちから4年落ちとなる2020年式中古車であっても、500万円を超えるほどの個体もあり、モデリスタやTRDのエアロパーツ付、サンルーフ付だとさらに高い傾向にある。
ただし、30系ヴェルファイアは、新車があまり売れていなかったため、年式が新しくなるほど、中古車の個体数が極端に少なくなる。30系ヴェルファイアの中古車を狙う場合は、高年式かつ良質のヴェルファイアを見つけるには、じっくりと時間をかけて探す必要があるだろう。
2015年に登場した、先代ヴェルファイア(30系)の前期型。ここまでは、ヴェルファイアのほうがアルファードより人気が高かった
2017年のマイナーチェンジ後の前期型。フロントフェイスは更にギラついた表情になった
2023年6月にフルモデルチェンジした新型ヴェルファイア。ヘッドライト周りのギラギラ感は減り、先代アルファードのエアロタイプに近い精粋な表情となった
売り方のコツは「2度目の車検前(5年落ち)で手放す」
ご存じの人も多いと思うが、中古車のリセール価格は、中古車の輸出事情に大きく左右される。ヴェルファイアについては、高年式車であれば、主にマレーシアへ輸出されているとのことで、現地で日本の倍近い価格で販売されるそう。利益幅が大きいことから、業者向けの中古車オークションで大人気となっており、それがリセールのよさにつながっているのだが、そのマレーシアには、中古車の輸入に関して、「初度登録月からの経過月数12か月から59か月まで」という規制がかけられている。この規制を超えた年式のクルマはマレーシアへ輸出することができず、もちろんロシアなど、ほかにも行き先はあるのだが、マレーシアのような高価では販売することができなくなるため、相場はかなり下がってしまう。
そのため、先代ヴェルファイアは、マレーシアの輸入規制にかからない年式のうちに手放すことが、リセールに出す際に気を付けてほしいポイント。登録後12か月から59か月までなので、2度目の車検を迎える前までが、売り時となる。2020年式であれば、2025年に訪れる2度目の車検の前に売りに出すのがよいが、輸送期間も考慮して、できれば3~4か月前に売却したいところだ。これを超えてしまうと、中古車相場は一気に40~50万円ほど下がってしまう。
ヴェルファイアの中古車事情に詳しい買い取り専門店の担当者によると、業者向けのオートオークションにおけるヴェルファイアの取引相場は、新型ヴェルファイアが発表となった6月末以降も値落ちすることなく、高値で安定しているとのこと。型落ちにはなったが、中古車相場には、まったく影響していないようで、この傾向はまだしばらくは続くと思われるため、いま高年式の先代ヴェルファイアを手に入れても、大きく損をすることはないはず。ぜひお得に先代ヴェルファイアを楽しんでほしい。
30系ヴェルファイアの後期型にモデリスタエアロを装着した姿。純正エアロパーツ装着車は、下取りで加点対象となりやすいというメリットがある
30系ヴェルファイア後期型にTRDエアロを装着した姿。新型となり大人しくなってしまったいまこそ、あえてギラ付きのあるフェイスにしてみるのもありかもしれない
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みんなのコメント
毎回がクソ記事
どちらにせよ手が出んわ。