この記事をまとめると
■最近のクルマは純正ホイールのデザインがスタイリッシュになっている
最悪走行中にホイールが割れるまである! 見た目とサイズだけでの「ホイール選び」は危険でしかない
■1980年代ごろのクルマも秀逸なデザインを取り入れたホイールが多く存在した
■今見てもデザインが優れている純正ホイールを紹介
今見ても秀逸な純正ホイールたち
最近は切削タイプのアルミホイールが流行となっており、メーカー純正でも非常にスタイリッシュなデザインが珍しくありません。これはもちろん製造技術の向上があってこそですが、しかし個性的なデザイン自体は1980年代ごろから存在しました。今回はそんななかから「このクルマといえばこのホイール!」な純正品5種類を選んでみました。
●峠道御用達な走りに隠れた純正の逸品
まず始めに取り上げるのは、1983年登場のハチロクこと4代目カローラレビン・スプリンタートレノ用のアルミホイールです。
わずか13インチのホイールは十字型とヒトデ型を融合させた形状で、中央部の「TOYOTA」ロゴが配された大きな「フタ」も特徴的です。また、十字部分や外周の「孔」とアルミ面とのバランスが適度で、プレーンなクーペスタイルの車体によく似合っています。
まあ、当時は真っ先に社外品に履き替えられた薄幸の存在ですが、あらためて純正としての魅力を感じてみては? と思います。
●高級車の代名詞を支えたエレガントホイール
ふたつめは、1988年に登場した日産の初代シーマ用ホイールです。
バブル景気によるハイソカーブームのなか、突如登場した3ナンバー専用ボディは社会現象にもなりましたが、ドイツ勢とは明らかに異なるエレガントなスタイルが出色。
これに合わせるホイールも、ダイナミックさと繊細さを併せもったデザインで、極めてシンプルながら存在感のあるモノでした。ちなみに、サイズは15インチといま思えば随分と小ぶりです。このあたりに時代の変化を感じますね。
純正品に見えないデザインも多数
●ホンダデザインの黄金期に相応しい個性派ホイール
3つめは、1983年登場の3代目シビック、通称ワンダーシビックに用意されたホイールです。ロングルーフの3ドアを筆頭に極めてスタイリッシュなボディは、1984年のグッドデザイン賞を受賞。
当然、これに合わせるホイールデザインにも力が入っていて、4つの楕円を彫り込んだ造形は実に斬新なもの。外周の深い溝も実にいいアクセントとなっています。
これだけスポーティで攻めていながら、変に過激に見えないのはやはり純正品故でしょう。
●往年のオープンスポーツをイメージさせる作り込み
4つめは、1989年に発売された初代ユーノス・ロードスター用のホイールとします。
「かつてのコンパクトオープンスポーツが現代に復活」と称された初代ですが、ホイールもまた60年代のブリティッシュ・ライトウェイトスポーツをイメージしたもの。
立体感のあるデザインは7本のスポークがスポーティで、ザラ目の艶消し加工が軽量さを感じさせます。マツダらしいのは、復刻パーツのひとつとして、いまでも入手することができるところです。
●コンセプトカーを再現した未来派ホイール
最後に選んだのは、1981年に登場したいすゞ初代ピアッツァ用のホイールです。
巨匠ジウジアーロによる、時代を先取りした超フラッシュサーフェスボディにあわせたホイールは、コンセプトカーであるアッソ・ディ・フィオーリが履いていたものをそのまま再現した逸品。
多孔タイプながらボディに合った面一感の高さや、イタリアンなエレガントさが見事です。こんなすごいホイールが純正品? という作りも、80年代の勢いを感じさせるモノといえるでしょう。
さて、冒頭にも書いたとおり、最近は車格を問わずスタイリッシュなアルミホイールが豊富に用意されていますが、ホイールを見たらクルマが思い浮かぶ……という例は減っているようです。その意味で、今後は唯一無二の個性的なデザインを期待したいところですね。
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みんなのコメント
マグネシウムでかっこよかったです。
それとも塗装する手間が省けるからと言う理由なんだろうか?
どんなに手入れしてても数年で腐食してしまうから切削ホイールは好きではないです。