現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > WRC第13戦、トヨタが地元イベントで表彰台を独占、優勝はエバンス、勝田は5位入賞【ラリー・ジャパン】

ここから本文です

WRC第13戦、トヨタが地元イベントで表彰台を独占、優勝はエバンス、勝田は5位入賞【ラリー・ジャパン】

掲載 1
WRC第13戦、トヨタが地元イベントで表彰台を独占、優勝はエバンス、勝田は5位入賞【ラリー・ジャパン】

2023年11月16日~19日、WRC(世界ラリー選手権)第13戦最終戦ラリー・ジャパンが愛知・岐阜エリアのターマックステージを舞台に開催され、トヨタのエルフィン・エバンスが優勝、2位にはセバスチャン・オジェ、3位にはカッレ・ロバンペラが入り、トヨタが地元で1-2-3フィニッシュを達成した。TGR WRCチャレンジプログラムからエントリーした勝田貴元(トヨタ)は5位に入賞した。

優勝を狙った勝田は痛恨のコースアウト
トヨタスタジアム内で行われた木曜夜のSS1を経て、本格的な開戦となった金曜日は大雨。ほとんどのドライバーがリスクを避けてペースを落として走行したSS2で、スタートから飛ばしたのが勝田だった。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

23.67kmのステージ、スプリットタイム計測地点を過ぎるごとにそれまでの最速タイムを更新、いきなりどんなスーパータイムを叩き出すかと期待させたが、ステージ中盤に悪夢の瞬間が待っていた。

路面に乗っていた落ち葉でスリップしたGRヤリスはコントロールを失って木に激突。なんとか再スタートは果たしたものの、ラジエターとサスペンションを壊して大きくタイムロスすることになったのだ。

「ペースノートに何のコーションもなかった場所でした。優勝を狙っていただけにすごく悔しい」と勝田はガックリと肩を落とした。

それでもこの日午後のステージから気持ちを切り替え、サービスで修復なったマシンで怒涛の追い上げを開始。最終的にこのラリー最多となる9回のベストタイムを叩き出して5位まで挽回してフィニッシュした。

ライバルが早々に脱落する中、エバンスが3勝目
金曜日の大雨の中でトラブルに見舞われたのは勝田だけではない。

前戦で2年連続ドライバーズ選手権王者を決めたカッレ・ロバンペラ(トヨタ)は、落ち葉の多いコンディションで先頭スタートの掃除役に悩まされてまったくペースが上がらず。Mスポーツ・フォードのオィット・タナックは、ウインドウが曇るトラブルと電気系不調に悩まされてこちらも大きくタイムロス。

トヨタのセバスチャン・オジェもSS5のフィニッシュ直前にスピンを喫して左側ドアに大ダメージを受け、夜のサービスで修復に手間取って1分の追加ペナルティを科されて優勝争いから脱落する。さらにヒョンデのティエリー・ヌービルまでも、SS6スタート直後にバンプに姿勢を乱してデイリタイアとなってしまった。

ライバルたちが総崩れしたことで早々に優勝に向けて大量リードを築いたのがトヨタのエバンス。土曜日からは安全マージンを多く取る走りに切り替えてそのまま難なく今季3勝目のフィニッシュに飛び込んだ。

「難しいコンディションだったけど、金曜日も夜までに大きな差をつけられたのがよかった。母国イベントでトヨタが1-2-3を飾れて最高だよ」と喜びのコメントでシーズンを締め括った。

これで今シーズンのWRC(世界ラリー選手権)は日程をすべて終了。トヨタがマニュファクチャラーズ選手権3連覇を達成し、トヨタのカッレ・ロバンペラとヨンネ・ハルトゥーネンが2年連続2回目のドライバー/コドライバーのチャンピオンを獲得。トヨタの2年連続3冠制覇となった。

2024年のWRCは2024年1月25~28日のラリーモンテカルロで開幕。また、新しい戦いが始まる。(文:新村いつき)

2023年 WRC第13戦最終戦ラリー・ジャパン 結果
1位: E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)3h32m08.8s
2位:K.ロバンペラ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m17.7s
3位:S.オジェ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m46.5s
4位:E.ラッピ(ヒョンデ i20N ラリー1 )+2m 50.3s
5位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+3m10.3s
6位:O.タナック(フォード・プーマ ラリー1)+3m28.3s
7位:A.ミケルセン (シュコダ ファビア RS ラリー2)+7m33.7s
8位:N.グライジン(シュコダ ファビアRS ラリー2) +8m49.6s
9位:K.カエタノビッチ (シュコダ ファビア RS ラリー2)+19m25.9s
10位:新井大輝(プジョー208 ラリー4)+22m22.7s

2023年 WRCドライバーズランキング(最終結果)
1位 K.ロバンペラ(トヨタ)250
2位 E.エバンス(トヨタ)216
3位 T.ヌーヴィル(ヒョンデ)189
4位 O.タナック(Mスポーツ フォード)174
5位 S.オジェ(トヨタ)133
6位 E.ラッピ(ヒョンデ)113
7位 勝田貴元(トヨタ)101

2023年 WRCマニュファクチャラーズランキング(最終結果)
1位 トヨタ 548
2位 ヒョンデ 432
3位 Mスポーツ フォード 287

[ アルバム : 2023年 WRC第13戦最終戦ラリー・ジャパン はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
AUTOCAR JAPAN
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
AUTOSPORT web
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
ベストカーWeb
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
Auto Messe Web
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
AUTOSPORT web
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
AUTOSPORT web
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
AUTOSPORT web
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
AUTOSPORT web
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
AUTOCAR JAPAN
オーテック&ニスモ車が大集合!「AOG湘南里帰りミーティング2024」で見た「超レア車5台」と「中古車で狙いたいクルマ5台」を紹介します
オーテック&ニスモ車が大集合!「AOG湘南里帰りミーティング2024」で見た「超レア車5台」と「中古車で狙いたいクルマ5台」を紹介します
Auto Messe Web
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 後編
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 後編
AUTOCAR JAPAN
ラリージャパン3日目、SS12がキャンセル…一般車両が検問を突破しコース内へ進入、実行委員会は理解呼びかけると共に被害届を提出予定
ラリージャパン3日目、SS12がキャンセル…一般車両が検問を突破しコース内へ進入、実行委員会は理解呼びかけると共に被害届を提出予定
レスポンス
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
AUTOSPORT web
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 前編
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 前編
AUTOCAR JAPAN
NASCARの2024シーズン終了! 日本からスポット参戦した「Hattori Racing Enterprises」の今季の結果は…?
NASCARの2024シーズン終了! 日本からスポット参戦した「Hattori Racing Enterprises」の今季の結果は…?
Auto Messe Web
ジャガーEタイプ S1(2) スタイリングにもメカニズムにも魅了! 人生へ大きな影響を与えた1台
ジャガーEタイプ S1(2) スタイリングにもメカニズムにも魅了! 人生へ大きな影響を与えた1台
AUTOCAR JAPAN
もの凄く「絵になる」クルマ ジャガーEタイプ S1(1) そのすべてへ夢中になった15歳
もの凄く「絵になる」クルマ ジャガーEタイプ S1(1) そのすべてへ夢中になった15歳
AUTOCAR JAPAN
日本の「ペダル踏み間違い防止技術」世界のスタンダードに! 事故抑制のため国際論議を主導
日本の「ペダル踏み間違い防止技術」世界のスタンダードに! 事故抑制のため国際論議を主導
乗りものニュース

みんなのコメント

1件
  • 藍流頓瀬奈
    一時20位までポジション下げたもののそこから区間一位を連発して5位入賞。
    敢闘賞ものではないでしょうか、モリゾウさん、勝田くんに手製のメダルでもあげてほしい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

349.0533.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

225.01280.0万円

中古車を検索
GRヤリスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

349.0533.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

225.01280.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村