昨今の新車に搭載が進んでいる“ディスプレイオーディオ”。それも既存のナビと違いCDやDVDに未対応のモデルばかり……。これまでファミリー層は後席モニターなどでDVDを楽しむといった人が多かったが、一体これからどうすれば……。
文:高山正寛/写真:ベストカーWeb編集部
このままDVDは使えなくなる!? ディスプレイオーディオ台頭でどうするファミリー層
■ディスク再生不可が当たり前に!? 車載メディアの歴史がアツい
現行アルファードもDVD再生未対応のグレードがほとんど。一部グレードにオプション設定されているがかなり高い!!
昨今のカーAV事情を見ると何よりも顕著なのがDVDやCD、つまり「ディスクメディア」を再生するための「スロット」が非採用になっていることだ。
過去のカーAVにおけるメディアを思い出すと、カセットテープ/CD/MD/DVDなどが時代に合わせてラインナップされていた。中には三菱電機が積極的に採用していた「DAT(ダット)」という高音質メディアも存在した。
音楽メディアとしてのCDが日本市場に投入されたのが1982年。その翌年には世界初の車載用CDプレイヤーとしてトヨタと富士通テン(現:デンソーテン)がクラウン向けに共同開発したのが最初である。
一方でDVD(映像を楽しむためのDVD-Video規格)は1996年に日本市場に投入され、車載用としてはパナソニックが1998年11月に世界初のDVDビデオが見られるカーナビとして「CN-DV2500」を発表したことを記憶している。
このようにCD/DVDに代表されるディスクメディアは長い期間、カーAVの世界で確固とした地位を築いてきたわけだが、最近ではどうも事情が違うらしい。
■ターニングポイントはiPhoneの登場!? Bluetoothが必須に
まず音楽再生に関して言えば、iPhoneに代表されるDAP(デジタル・オーディオ・プレイヤー)の台頭だろう。iPhone自体は携帯電話でもあるのであくまでも読者がイメージしやすいものとして表記したが、実際はウォークマンや他社のMP3プレイヤーもこれらに属する。
要はCDから楽曲をプレイヤーにリッピング(録音)することで高音質かつ振動にも強く、可搬姓に優れる環境が構築されたわけだ。
それらを再生するカーAV機器も当初は外部入力のみだったが、昨今ではBluetoothが当たり前になっている。
■ディスプレイオーディオ台頭でディスクなしが当然に!! 一方トヨタの作戦もお見事
現行カローラからトヨタはディスプレイオーディオを採用。今や出るクルマほぼすべてがこのタイプに!!
Bluetoothによる音楽再生がメジャー化しても、CDによる音楽再生はメディアとして継続採用されていた。しかしそこに登場したのが2019年9月に発表されたトヨタ カローラである。
フルモデルチェンジされた新型カローラ(シリーズ)にはトヨタ初となるDA(ディスプレイオーディオ)が標準装備され、スマホと接続することでカーナビはもちろん多彩なスマホアプリを活用することができる。
ここまでは新たな進化として歓迎していたのだが、当時よく見るとこれまで当たり前に標準装備またはオプション設定されていたCD(DVD)プレイヤーが無い!
カローラの顧客層が全てというわけではないが、これが従来からのユーザーには不満だったようだ。実際、筆者の知り合いのディーラーマンに聞いても「当時は何故? って声をかなり頂いた」とのこと。
ただそこはトヨタの凄いところ。翌年の5月にはディーラーオプションでCD/DVDプレイヤーを設定、ユーザーの期待に応える形となったが、カタログを見る限り、何故か現在販売されているカローラにはコネクテッド系の進化と同時に設定が無くなっている。
余談だが、筆者はトヨタ プリウスPHVを二代連続して所有してきたが、ZVW35型にはCD&DVD再生機能&HDDへの楽曲リッピングが設定されていたが、最近旧型となったZVW52型の11型大画面インフォテインメントユニットもディスクレス仕様になってしまった。個人的にはDVD再生よりもサクッとCDを録音できるリッピング機能が使えなくなったのが痛かった。
■リア席でDVDが視聴不可!? ファミリー不遇の時代か!?
今やファミリー層に必須の装備となった後席モニター。ファミリー層はこれでDVDを見ていたが……
音楽再生に関しては前述したようにBluetooth再生で(ある程度)対応できるのだが、もっとも問題なのはミニバンなどで後席でDVDなどの映像メディアを楽しむ場合にこのディスクレス問題が当然影響する。
前席のAVカーナビ等のディスクスロットにDVDをセットすることで前席はもちろん、移動中でも後席では映画などのコンテンツを楽しむことができる。好みにもよるが、ファミリー層にはあると喜ばれる機能だ。
しかしディスクレスになったら後席での映像再生はできなくなるのか? これはかなり深刻な問題と言るだろう。
実は世界の中でこのようなディスクメディアの活用をしているのはほぼ日本だけという話がある。北米などではリア席で映像を楽しむ場合は動画を記録したスマートフォンやAmazonのファイヤースティックに代表されるストリーミングデバイスからの映像出力をリアモニターに装備される「HDMI端子」に“直差し”して楽しむことが多い。
実際、北米にいる元エンジニアに話を聞くと「日本の技術力は凄い。そもそも路面からの振動はCDやDVDなどのディスクメディアを再生するための光学ピックアップにダイレクトに影響するのに、それを克服して音楽だけでなく映像まで再生できると言うのだがら驚くばかりだ」という声もある。
市販のAV一体型カーナビに関して言えばまだまだディスクメディアは残っているし、ストラーダ(パナソニック)のFシリーズのようにより高画質の「ブルーレイディスク」が再生できるモデルもあり、実際よく売れている。
■あきらめるな!! まだまだ動画再生の可能性はあるゾ
今後、標準装備化が加速しそうなDAの場合を考えると
○音楽再生→CDは諦めて、楽曲は自宅等でリッピング、またはサブスクの音楽ストリーミングサービスを活用し、これをBluetoothまたはUSB接続。
○動画再生(前席)→「Android Auto」「Apple CarPlay」とも現状はYouTube等の動画再生は純正DAでは難しい。
ただ、ミラーリング機能(スマホなどの映像をそのまま映す機能)があれば、いくつかの市販機器をプラスすることで再生は可能。但し運転中はNG。一方で市販モデルのDAの場合は専用アプリ(ブラウザー経由)を使うと見られるケースがある。
○動画再生(後席)→純正DAの場合は前述したHDMI端子にスマホやストリーミングデバイスを接続すればコンテンツは楽しめる。
但し、ストリーミングデバイスの場合、通信量が発生するので、昨今流行りの大容量型契約(ドコモで言えばahamoなど)またはカロッツェリアの車載用Wi-Fiルーター「DCT-WR100D」のような使い放題のユニットを使うのが現状ベターな選択と言るだろう。
いずれにせよ、純正DAは上級ミニバン以外は徐々にディスクメディアの搭載自体は無くなっていく。これが時代の流れとはいえ、徐々に動画配信サービスにシフトしていくことで車内でのエンタテインメントも変わっていくのだろう。
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