『西部警察』がきっかけでスカラインRSに憧れていた
昭和の時代に親しまれた刑事ドラマシリーズの中で、なくてはならない名シーンのひとつが、派手なカーアクションでした。とくに、昭和の名優のひとりである故・石原裕次郎さん率いる芸能事務所、石原プロモーションが制作した『西部警察』は、テレビドラマ史上に名を残し多くのクルマ好きを生み出すきっかけになった連続テレビドラマだったのです。この日産「スカイラインRS」のオーナーである中村幹男さんも、まさに幼少期にこの映像作品に影響を受けたひとり。子ども時代の憧れを手に入れたその嬉しさを聞きました。
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念願のRSを手に入れた喜び
現在50~60歳前後のクルマ好きが、クルマに興味を持つ大きなきっかけとなった刑事ドラマ。『西部警察』こそが、まさにそれを象徴するシリーズであることは間違いない。この1982年式R30型日産「スカイラインRS」のオーナーの中村さんも、そんなひとりだ。
「子どもの頃に見ていた『西部警察』にはいろいろなクルマが登場していましたが、やっぱりスカイラインが一番の憧れでした。カッコイイなぁと思い続けて何十年。当時はさすがに買えなかったのでずっと憧れで終わっていたのですが、その思い入れがずっと続いていて、どうしても欲しかったのです」
現在の愛車を購入したのは約7年前。現在の旧車ブームと比較すると、まだ買いやすい値段ではあったのは事実。とはいえ、発売から35年が経過する車両でも、もはや簡単に手が出せる金額ではなかった。しかし、ネットで情報を探しているうちに近県での在庫情報を発見。それが、大きな転機となったのだ。
『西部警察』が繋いでくれた、面識のない前オーナーとの密かな接点
じつは中村さんは、歌手の矢沢永吉さんの大ファンでもある。古民家風に建てたご自宅のガレージ内には、趣味で集めた昭和レトログッズとともに、矢沢グッズも所蔵。そのあふれる思いは愛車にも表現されているのだが、この個体には驚くような偶然があったのだ。
「車両は熊本県のクルマ屋さんが販売していたものでした。外装の一部がボロくなっていて、コンディションは年式相応。でも、前オーナーさんが貼っていたステッカーが永ちゃんだったんです!」
もちろん前オーナーさんとは、その時も今でも一切面識はない。しかし、スカイラインRSと永ちゃんという憧れの象徴に対する共通項。これこそがまさに運命の出会いであり、この個体を買うと決断するには、その理由だけで充分だったのだ。
なお、入手後はボディのシルバー部分を鈑金修理し、再び同色で再塗装。ノーマルだった足まわりは、中村さん好みのスタイルでローダウン。さらに、前オーナーの意思を受け継いで当時のステッカーはそのまま残しつつ、自身の自慢のグッズである永ちゃんシフトノブを追加装着することで、自分らしさを表現した。
『西部警察』がきっかけで好きになった日産「スカイラインRS」に乗って、大好きな矢沢永吉を聴きながらドライブする。そんな休日の過ごし方が、クルマ好きにとっては至福の時間なのだ。
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みんなのコメント
気持ち分からなくもないがパトライトが全てを台無しに。
西部警察に憧れるなら赤黒の2ドアかえよ