CX-80が話題を集めるマツダだが、同社のSUVには、乗員の足元を汚さない気配りが盛り込まれていることをご存知だろうか? こいつがアクティブなSUVユーザーには実にうれしい配慮! ヒントはドアだ!
文:ベストカーWeb編集部/写真:マツダ、ベストカーWeb編集部
うぉぉぉこれなら足元が汚れん! [新型CX-80]がこだわる乗員のための優しい「気配り」知ってる?
【画像ギャラリー】マツダCX-80のドアがどう違うか他のクルマとアップで見比べてみて!(12枚)
■CX-80のドアは敷居部分まで開く!
CX-80のドアは敷居部分まで覆っていてそこからガバッと開く
CX-80のドア、しかも下のほうをじっくり見てほしい。一見敷居(サイドシル)のようなパーツが前後を貫いているが、実はこれ敷居じゃなくてドアの一部。
敷居風に分割線が入っているのはあくまでボディを厚ぼったく見せないための処理で、CX-80はこの敷居部分までがドアとしてガバっと開くのだ。
普通のクルマはこうはなっていない。たとえばマツダ3。同様に敷居が前後のタイヤの間を貫いているが、敷居はあくまでボディの一部。ドアの一部として開いたりはしない。
なんでCX-80のドアは違うのか? 実はこれ、乗員が乗り降りする際に、靴やパンツの裾などを泥や雪で汚さないための工夫なのだ。
クルマの敷居部分は、ボディの骨格を構成するものすごく重要な部分。ただし床下の気流や前輪が跳ね上げる泥などによって非常に汚れやすい。ところが一般的なクルマは、乗り降りの際にこの敷居を跨がねばならず、その際に足元が汚れるという点が悩みだったのだ。
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■サイドシルが汚れないから足元も汚さない!
敷居部分が汚れないので乗り降りの際に足元が汚れない
そこでマツダは、悪路を走る機会が多いSUVについては、この敷居部分をドアで隠すことを思い立った。こうすれば汚れる箇所がドアといっしょに開いてしまうので、乗員が敷居をまたいでも足元が汚れないというわけだ。
だからこの工夫はCX-80だけじゃない。古くはCX-5の初代から、最近ではCX-60も同様の処理がなされている。三菱も同様の発想のようで、エクリプスクロスやアウトランダーも同じドア構造だ。
ちなみにこうした処理の先駆けたは、スウェーデンのサーブだと思われる。惜しくも乗用車生産からは撤退してしまったが、同社のクルマはもっと極端で、敷居構造そのものがなかった。敷居をいちいちまたぐのが乗降性を悪化させるとして、ボディの床をえぐるようにドアが開いたのだ。
とはいえさすがにこの構造でボディを作るのは難しく、ねじれ剛性や側面衝突などが重視される時代になるとサーブも通常の敷居構造になってしまった。ある意味マツダCX-80は、こうした乗降性改善の取り組みを現代に受け継いだクルマと言えるだろう。
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みんなのコメント
今時はこうなってないと批評を浴びるくらい当たり前の設計だよ。