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いま運転の楽しいEVは? 3位~1位 ポルシェ・タイカン GTS BMW i4 キアEV6 GT 英編集部選TOP 11(4)

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いま運転の楽しいEVは? 3位~1位 ポルシェ・タイカン GTS BMW i4 キアEV6 GT 英編集部選TOP 11(4)

エンジンがなくても運転は楽しい

11位から4位までは決まった。上位3台が絞られたところで、まずはもう一度、クルマを運転する楽しさについて考えてみよう。

【画像】いま運転の楽しいEV トップ3 ポルシェ・タイカン BMW i4 キアEV6 GT 写真で比較 全141枚

今のところバッテリーEV(BEV)は、限りある航続距離の不安から開放されていない。充電器を探す手間や、駆動用バッテリーの寿命も不透明だったりする。まだ心配ごとは少なくない。

さらにその普及とはつまり、愛すべき内燃エンジンと多段トランスミッションの終焉も意味している。ゆっくりだが、不可逆的に進んでいるようだ。

エンジンもトランスミッションも、金属とプラスティックでできた部品の集合体に過ぎない。しかし、それらが最適な状態で組み上げられると、想像以上の喜びを与えてくれる。

痛快に吹け上がるホンダのVTECユニットや、シンフォニックなランボルギーニのV型12気筒に、心が動かされないクルマ好きはいないのではないだろうか。エンジンは、笑顔の源だといえる。しかし、それ以外でも笑顔は作れる。

今回勝ち残った3台は、エンジンがなくても運転が楽しいということを、われわれに教えてくれた。エンジン・ロスやトランスミッション・ロスに、長く嘆いている必要はないかもしれない。しかも、ドライバーを喜ばせる手法はそれぞれに異なる。

BEVは薄味で、多くのモデルが画一的になるのではないかと心配する読者もいらっしゃると思う。しかし、ポルシェ・タイカン GTS スポーツツーリスモとBMW i4 eドライブ40、キアEV6 GTは違う個性と感覚でアピールしてくる。うれしい事実だ。

これ以上速い必要性は感じないBMW i4

いずれも完璧とはいえないかもしれない。しかし、笑顔を引き出すことは可能だと断言できる。

BEVを楽しくさせる特長の1つは、トルクフルで高回転域まで滑らかに回る駆動用モーターと、それによって叶えられる秀でた動力性能だろう。もちろん、この3台も満たしている。

最も控えめな数字のBMW i4ですら、340psの駆動用モーターをリアに搭載し、0-100km/h加速を5.7秒でこなす。出だしから鋭く、パワーの調整も容易で、100km/h以上の速度でも勢いはさほど衰えない。

実際のところ、これ以上速い必要性は感じないほど。それでもタイカン GTSはツインモーターで598psを発揮し、ヘアピンから猪突猛進。四輪駆動だから、1Wも電気を無駄にすることなく運動エネルギーへ展開される。

合成サウンドも雰囲気を高める。内燃エンジンのような響きと、SF映画的な響きが重なり合い、スピードの上昇とともに音質が変化していく。駆動用モーターはほぼ音を発しないから、スピード感を掴むのに丁度いい。

BMWで聞こえる、スタートレック風のサウンドも悪くない。だが、筆者はポルシェの方が好みだ。

タイカンには2速ATが搭載され、高速域に迫ると僅かな変速ショックが伝わってくる。ドライバーがギアを選べるわけではなく、とても小さい揺れながら、ほかのBEVとの違いを生んでいる。タイカンとの一体感を高めている。

費用対効果では圧倒する3位のキアEV6 GT

そして、この2台を上回るパンチ力を見せつけるのが、キアEV6 GTだ。費用対効果では圧倒するといっていい。英国価格は6万1595ポンド(約1016万円)で、今回のタイカンの半額近い。それでいて、加速力はより鋭い。

ドライブモードをGTモードへ切り替えれば、アクセルレスポンスは最高潮に高まる。EV6 GTの過剰なほどの感度を1度味わうと、シフトチェンジやエグゾーストノートのない寂しさなど忘れてしまう。

ステアリングホイールは重すぎる印象ながら、クロスオーバー風の見た目とは裏腹に、切れ味良くカーブを縫っていく。シャープなアクセルレスポンスと駆動用モーターのトルクを活かし、ラインを内側に絞ってもいける。

ただし、その展開はクイック。電子制御がすぐに待ち構えている。パワーをどの程度加え、カウンターステアをどの程度加えるべきか、考える猶予は短い。

限界へ達すると、EV6 GTの質量や背の高さが露呈する。姿勢制御が安定しなくなり、ドライバーによるリカバリーも求められる。

欲をいえば、前後の駆動用モーターのパワーデリバリーには、もっと一貫性が欲しい。特に攻め込んだ領域でそれを実感する。これは、タイカン GTSでも同様ではあったが。

EV6 GTは、軽くリアを流しながらコーナー出口に向けて加速できる時もあれば、姿勢を整えようとフロントアクスルへ多めのトルクが掛かり、なだめられる時もある。サーキットでなければ確かめられない挙動ながら、電子頭脳が介在する感覚は否めない。

とはいえ、若干荒削りな部分も好ましい個性として受け止められる。積極的な運転時にクルマへ気を配る必要性は、魅力の1つにもなり得る。キアEV6 GTは3位となった。

この続きは(5)にて。

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みんなのコメント

4件
  • >タイカンとの一体感

    ダジャレを言いたかっただけですね
  • このジャンルは日本車不在
    世界のトヨタは低スペックな上にタイヤが取れる
    儲け重視してバカ客相手に商売してきたツケだな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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