独ポルシェは11月12日、未発表のコンセプトモデルをまとめたフォトマガジン「ポルシェ・アンシーン」の一部を公開した。スポーツカーメーカーの頂点に君臨するポルシェは、「911」や「カイエン」などこれまで数多くの名作を世に送り出してきた。今回、ドイツで出版されたポルシェ・アンシーンには、開発途上で断念されたモデルも含め、そのデザイン力を示す多数のコンセプトが特集されている。ここではWebで情報が公開された3台を紹介したい。
まずは、LMP1レーサー「919ハイブリッド」のストリートバージョン「919ストリート」に注目。ル・マンを含む多くのレースで勝利を挙げた919ハイブリッドをアマチュアドライバー向けにリデザインした同車は、レースマシンと同じくカーボンモノコックシェルと900PSのハイブリッド・ドライブトレーンを採用。ディメンションやホイールベースも919ハイブリッドとまったく同値で、2017年に製作されたこのクレイモデルのまま市販されていれば大きな話題を呼んだだろう。
次は、ドライビングに特化したスパルタンなオープンカーコンセプト「ヴィジョン・スパイダー」。2019年製の原寸大ハードモデルは、ミッドシップレイアウト、小型のウインドスクリーン、特徴的なリアのフィンなど往年の名車「550-1500 RSスパイダー」をオマージュしていることが明らかで、革新的なロールバーなどのディテールは今後のモデルへの活用を念頭に置いたものという。
最後は、6人乗りのマルチパーパスビークル「レンディエンスト」。このピープルムーバ-型EVコンセプトは、「もし、ポルシェが未知のジャンルに参入したら」というシミュレーションも兼ねて製作されたもの。とはいえ、広々とした快適なインテリアと大胆かつ斬新なエクステリアの組み合わせは魅力的で、ポルシェ初のミニバンに興味を持つユーザーは一定数いるだろう。
これら3台を始めポルシェの作品はどうデザインされるのか。その秘密が詰まったポルシェ・アンシーンはファン必見だ。
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