幅広く電動化を模索しているフォルクスワーゲン。実用的なコンパクトクラスにもゴルフVIIIをベースに、3種類もの魅力的なモデルを投入してきた。今回は、それらを一気乗り、それぞれのキャラクターの違いを解析してみよう。(Motor Magazine 2020年11月号より)
利便性の高いハイブリッドモデルが人気のドイツ
フォルクスワーゲンが発信している「20255年までに150万台のEVを生産する!」というコミットメントや、昨今のID.3発売開始、ID.4の発表など一連のEV攻勢を見ていると、「EV一本鎗!」のような印象を受ける。しかし年間の販売台数がグループで1000万台を超える大企業が一朝一夕にゼロエミッションのEVヘと方向転換するのは難しい。また消費者にとってもいきなりオンリー電気の壁は高い。
●【くるま問答】ガソリンの給油口、はて? 右か左か、車内からでも一発で見分ける方法教えます(2020.01.21)
実はこれはフォルクスワーゲンにとっては想定内。彼らはもともと全方位的な戦略を持っており、33年前ほど前には「電気自動車」と並んで「内燃機関の改良」「ハイブリッド化(マイルド+フルハイブリッド)」「合成燃料」と、幅広い選択肢を研究していることを発表している。
とりわけ利便性の高いハイブリッドはコンパクトクラスではゴルフにGTE/eハイブリッド/eTSI、ミドルクラスではパサートにGTE、アッパークラスはアルテオンGTE、そしてSUVVではティグアンハイブリッドとトゥアレグR(PHEV)と広範囲をカバーしている。この戦略はエンドユーザーにも受け入れられており、ドイツの8月新車登録台数を見てもEVVが1万60766台なのに対してハイブリッドはその2倍半以上、4万6188台に達している。
街中で活発なeハイブリッド。乗り味は快適性を重視
そして今回はゴルフVIIIベースの3種類のハイブリッドが揃っての、テストイベントが企画された。ゴルフ系電動化モデルの中で、後述するeハイブリッドがスタンダード仕様だとすれば、GTEはGTIIに相当する。ワイドなハニカムフロントグリルの5灯式LEDライトに象徴されるように、ルックス的にもまさにGTIで、インテリアトリムもシートを始めとしてとてもスポーティだ。
搭載されるエンジンはeハイブリッドと同じチューンの1.4L TSIエンジン(150ps/250NM)と電気モーター(81kW/330Nm)のコンビネーション。搭載電池のグロスエネルギー容量が13.0kWhで、システム出力は180kW(245ps)/トルクは400Nmと、ICEのGTIとほぼ同等になっている。
その結果、0→100km/h加速は6.7秒となり、最高速度は225km/hに達している。 ドライバビリティはしかしGTIを期待するとちょっと当惑するだろう。市街地ではともかく、いざ郊外に出ると160kgのエクストラウエイトが文字どおり重くのしかかってくる。
とくにコーナーでは固められたシャシにもかかわらずハンドル操作に対する反応は鈍い。ただちょっと退屈なハイブリッドよりはスポーティで、EV走行はカタログ上ではあるので、そろそろGTIを卒業、環境重視へ向けて一歩踏み出したいと思う方々には最適だろう。
一方、eハイブリッドはGTEと同じパワートレーンを持ちつつ、システム出力は150kW、トルクは350Nmと、やや控えめだ。それでもEモードでのスタートはクイックで、町中では素早く流れをリードできる。
ハイブリッドモードでは、キックダウンも素早くTSIエンジンとの協調も問題ないが、全体の印象はやや快適性重視だった。操作系はゴルフVIIIとまったく同じで、一度慣れれば非常に使いやすい。また、乗り心地やハンドリングは重いバッテリーにもかかわらず勝るとも劣らないレベルだ。
最後に、48VのマイルドハイブリッドとなるeTSI。信号待ち、あるいはコースティング中のエンジン停止時からの快適な再スタートがもっとも特徴的な利点で、燃費は100km走行でおよそ0.4Lの節約が可能となる。
欧州ではまもなく内燃機関のスタンダードになる。同時にさらに14kW程度の電気モーターを加えて、駐車時のゼロエミッション走行やスタンバイ4WDとしても使えるので、将来的にはさらに普及の可能性が高まるだろう。(文:木村好宏)
[ アルバム : フォルクスワーゲン ゴルフGTE/eハイブリッド/eTSI はオリジナルサイトでご覧ください ]
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
トヨタ本気の「小さな高級車」に驚きの声! めちゃ豪華な「本革×本木目」内装を採用! 小型車に「クラウン品質」取り入れた“直列6気筒エンジン”搭載モデルに反響あり!
日産が93.5%の大幅減益! ハイブリッドの急速な伸びを読めなかったのは庶民感覚が欠けていたから…「技術の日産」の復活を望みます【Key’s note】
スズキ・フロンクスが月販目標の9倍も受注! 絶好調な理由は小さくて安いのに感じられる「高級感」!!
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
日産が93.5%の大幅減益! ハイブリッドの急速な伸びを読めなかったのは庶民感覚が欠けていたから…「技術の日産」の復活を望みます【Key’s note】
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
中古車バブル崩壊……その時あなたは何を買う!? 絶版国産[スポーツカー]ほしいランキング
トヨタ『ランドクルーザー』リコール…ドライブシャフト不良、走行不可能になる恐れ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?