住友ゴムは2019年10月24日、従来のポリマーとは全く異なる「水素添加ポリマー」を採用し、経年変化や摩耗に原因するウエットグリップ性能の低下をほぼ半減することで、より高い安全性を実現する低燃費タイヤ「エナセーブ NEXT III」を12月1日から発売すると発表した。
商品概要
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今回発売するダンロップのフラッグシップ低燃費タイヤ「エナセーブ NEXT III」は、住友ゴムが掲げる新世代タイヤの開発コンセプトである「スマート・タイヤ・コンセプト」の主要技術を採用した第1弾商品となる。これまでタイヤに使用していたポリマーとは全く異なる「水素添加ポリマー」を新採用したことで、高次元の低燃費タイヤでありながら経年変化や摩耗によるウエットグリップ性能の低下を、従来と比べてほぼ半減させる「性能持続技術」のコンセプトを取り入れている。
開発にあたっては、独自の材料解析AI技術「タイヤ リープ AI アナリシス」と、新材料開発技術「アドバンスド 4D ナノ・デザイン」によるシミュレーションを駆使し、タイヤの摩耗や経年による性能低下のメカニズムを分子レベルで解明。
「エナセーブ NEXT III」には、新しいポリマー「水素添加ポリマー」をタイヤに初めて採用することで、ゴム内部の分子の強い結合力と、切れても戻る結合が実現でき、ウエットグリップ性能の低下を従来品と比べてほぼ半減させているのだ。
さらに、高機能バイオマス材料の素材「セルロースナノファイバー」を世界で初めてタイヤに採用し、「ライフサイクル・アセスメント」の観点からCO2削減など、環境負荷低減にも貢献できるタイヤとなっている。この高機能バイオマス材料は、国が重点産業として推進している。
ダンロップは、日本製紙のセルロースナノファイバー「セレンピア」を採用し、ゴムへの配合には三菱ケミカルのカーボンブラックマスターバッチの製造技術を活用することで、セルロースナノファイバーが分散したゴム材料を開発した。
セルロースナノファイバーをタイヤの周方向(回転方向)に配列することで、周方向には硬く強い性質でありながら、径方向における柔らかさを兼ね備え、周方向と径方向の剛性のコントロールを実現している。
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