■トヨタの社長も出走した「富士24時間レース」はどんなレース?
2019年6月1日から3日にかけて、富士スピードウェイで「ピレリ スーパー耐久シリーズ2019 第3戦 富士SUPER TEC 24時間レース」(以下、富士24時間レース)が開催されました。
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キャンプを楽しみながら観戦することもできるこの耐久レースは、いったいどのようなイベントなのでしょうか。
富士24時間レースがスケジュールの1戦に組み込まれている「スーパー耐久(S耐)」は、「N1耐久ラウンドシリーズ」を引き継ぐかたちで1991年にスタートした、国内屈指の耐久レースシリーズです。
ほとんどのクラスが「小規模な改造を施した市販車」で競われるため、見慣れた外観のクルマがレースを繰り広げることも人気の理由です。
例えばエアロパーツも市販車の性能を逸脱しすぎないように、一般ユーザーが普通に購入できる市販品のみ装着が認められており、特注品や通常では買えない非常に高価なものなどは禁止されています。
参戦チームはワークスチームから個人規模のプライベーターまでバラエティに富んでおり、参戦車種もさまざまです。
今年はモリゾウ選手ことトヨタの豊田章男社長が息子の豊田大輔さんと共に「#104 ROOKIE RACING」チームから「86」で参戦しました。
そしてキャンプをしながらレースを楽しめることが特徴となるこのレース。
昨年に続き、今年もさらに多くのテントが立ち並んだ富士スピードウェイですが、24時間レースを見ながらのキャンプはいったいどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
実は、自分のキャンプ道具を持ち込めばテントをいくつ張っても費用はかかりません。
観戦チケットは各種ありますが、大人2名+中学生以下の子ども2名と想定した場合、かかる費用はもっともベーシックな観戦券(大人2名で前売り券が8750円、消費税込価格)と一般駐車料金のみ。
車中泊をおこなってもテントを張っても、キャンプ代は無料なのです。また、中学生以下は観戦チケットも不要なので、クルマ1台の定員までなら子供の人数が増えても費用は変わりません。
テントは禁止エリア以外であればどこに設営しても良く、直火は禁止ですがBBQコンロや調理器具を使えば、野外料理を楽しむこともできます。
人気のエリアは、一般のオートキャンプ場のようにクルマの横へテントを張ることのできる場所ですが、そこは早々に埋まってしまいます。
また、新品のテントや寝袋、ランタンなどのキャンプ用品(使用後は持ち帰り)とペア観戦券がセットになった「キャンプヴィレッジパッケージ」なら、テントなどがあらかじめ設営された状態になっているので、手ぶらで来場しても問題ありません。
■耐久レースの長い夜の楽しみ方はさまざま
富士24時間レースの開始時間は土曜日の午後3時で、イベント終了は翌日曜日の午後3時となります。この間、レースはずっとおこなわれているわけですが、楽しみ方は自由なのです。
レース観戦だけではなく、さまざまなイベントに参加することもできますし、BBQや野外料理を楽しむのも良いでしょう。
BBQをする場合は、持ち込んだ材料を用いる方法のほかに、飲み放題・食べ放題で個別のテントやテーブルセットが用意されて、片付けも不要となるBBQサービスもあります。
レストランや屋台村も午前2時から3時頃までオープンしているので、夕食も夜食も場内で済ませられます。夕方以降は周辺の温泉施設を往復する無料シャトルバスも用意されるので、温泉を楽しむのもよいでしょう。
夜20時を過ぎると花火が打ち上げられたり、映画の上映もあります。朝焼けに染まる富士山を見ながらレースを楽しめるのも、貴重な経験になるでしょう。
今年も大盛況のうちに24時間レースは幕を閉じましたが、昨年から変化したこともあるようです。
今後のイベント展開について、富士スピードウェイの広報担当者は次のようにコメントしています。
「昨年も好評だった花火や温泉バスに加えて、今年は夜に楽しめるアクティビティをさらに増やしました。
ダンロップコーナーのイン側に『インスタ映え』するような催し(竹あかり体験)を組み込んだり、イスや寝袋を持参して楽しめる映画の上映をおこなったりしました。
また、昨年はスムースな案内ができなかった場内レストラン『ORIZURU』の夜間営業(26時まで)も楽しんでいただけたと思います。
地元の方も家族連れで大勢来場され、地元のお祭りとして楽しんで頂けているようです。来年以降もこの方向性で、さらに喜んでいただけるコンテンツをより組み込んでいきたいですね」
富士スピードウェイ以外にも、キャンプをしながらレース観戦できるサーキットはいくつかありますが、富士スピードウェイの長所はテントを張る場所や観戦場所などの自由度が大きく、道具を持ち込めばキャンプ費用は無料であることです。
「来年まで待てない」という人には、2019年10月4日から6日にかけて開催される「WEC 第2戦 富士6時間耐久レース」でも、土日にキャンプができます。
世界選手権の華やかな雰囲気のなか、キャンプとレース観戦を楽しめるこのイベントも、注目を集めそうです。
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