’22最新ヘルメットカタログ〈クロスオーバー〉ツアークロス3/ホーネットADV/Xロード/DS-X1 etc.
スペイン・バルセロナのヘルメットメーカー・LS2から新作ヘルメットが’22年8月に発売される。製品名は「ストリートファイター」だ。アドベンチャーヘルメットのバイザーレス仕様(=ターミネーター仕様)に見えるこのヘルメットについて、2輪ジャーナリストの相京雅行氏が、発売に先駆けて実物をチェックした。
●文/まとめ:ヤングマシン編集部(相京雅行) ●外部リンク:株式会社セイデン
―― 【ナビゲーター:相京雅行(あいきょうまさゆき)】某バイクパーツメーカーに立ち上げから10年勤務し、現在は2輪ジャーナリスト/動画クリエイター/ワークマンのアンバサダーなど、多岐にわたって活動中。小学生の女の子二人の父親。ヤングマシンでは主に初心者ライダー向けに記事を書いていこうと思います。 [写真タップで拡大]
俺より強いヤツに会いに行きたくなるヘルメット=ターミネーター仕様
皆さんこんにちは、アイキョウです。
WEBヤングマシンで記事を書くのは初めてですので、簡単ですが自己紹介をさせていただきます。
某バイクパーツメーカーの立ち上げから10年勤務した後に、副業でやっていたライターで独立。今は『アイキョウバイクチャンネル』というyoutubeチャンネルの運営、ウェブライターなど幅広く活動しています。
さて今回は、2022年8月に発売予定の新作ヘルメットのご紹介です。
以前にNetflixでドラマを観ていた時に、主人公が被っていたヘルメットに目を奪われました。それは日本メーカーの製品だったのですが、微妙に仕様が違うのです。
後から調べて分かったのですが、それはアドベンチャーヘルメットのバイザーを外したもので、「ターミネーター仕様」というのだとか。
見ためが厳(いか)つくて格好いいので、いつか購入して真似したいと思ってましたが、スペイン・バルセロナのヘルメットメーカー・LS2から、まさにターミネーター仕様のヘルメットが発売されました。
商品名は「ストリートファイター」。僕の年代だと思わず「俺より強いヤツに会いに行く」というキャッチコピーを思い出すのですが(わかる人いますでしょうか?)。
規格とお値段に関して
ストリートファイターはアメリカでは先行で販売されているモデルなので、SNELL M2020Rは取得済み。日本での販売に合わせてSG/PSC、さらにレース用規格のMFJ公認も取得しています。
それでいて価格は2万9700円と、リーズナブルなのです。※一部カラーは3万1350円
―― スペイン製ながら日本国内規格も取得済み。
―― カラーバリエーションは全4色。
付属品
ストリートファイターには同色のピークバイザーが付属されます。ピークバイザーは単体でも販売されるので、本体とあえて色を変えてつけても良いかも。
―― ピークバイザーのカラーバリエーションも4色。色違いで合わせるのも楽しいかも。 [写真タップで拡大]
見た目はシャープな印象が強い
アドベンチャーヘルメットは、口元が呼吸しやすいように広めにできているのが一般的。シールドなしのオフロードヘルメットと比べると、顎の張り出しは少ないものの、口元のスペースは広めに確保されています。
顎から口元にかけての内装にはカーボンプリントが採用されており、スポーティーな印象を強めています。
―― 口元のスペースは広めで呼吸しやすい。
もうひとつのアドベンチャーヘルメットの特徴として、シールド開口部が広いことも挙げられますが、ストリートファイターも見ためからして広そうです。
サイドはやや絞り込まれたような形状になっており、頬が絞られた形状はイカツイ雰囲気を感じます。リヤもトップに対して下のほうが絞り込まれた形状になっており、コンパクトです。
シールドは外側からビス2点でベースに固定しますが、クロームメッキされたビスはデザインアクセントにも貢献しています。
ロゴは額の部分にはなく、左右に1か所ずつ。ロゴの上にワンポイントで入っているクロームメッキパーツが高級感を感じさせます。
―― シールドの開口部が広い一方で、頬まわりやリヤ下側が絞られた形状。
―― ロゴの上にワンポイントでクロームメッキパーツが入っている。
ストリートファイターの機能面について
頭頂部左右1か所ずつと口元にベンチレーションが設けられています。
口元ベンチレーションはシールドの曇り止めを意識したヘルメットが多いですが、ストリートファイターは口元に直接風を取り込む構造になっています。このタイプは正面からの風が直接顔に当たるので、涼しくて息苦しさが緩和されます。
―― 口元のベンチレーション。正面からの風が直接顔に当たって涼しい。
シールドの取り付けベース部分がシンプルでコンパクトな構造になっているので、上下だけでなく左右にも開口部が広がっていて視界はかなり広そう。
またシールドは曇り止めのアンチフォグが採用されています。最近ではピンロックシールドが付属されている製品も多いですが、どの程度曇らないのか気になるところです。
インカム用のスピーカーホールは用意されていないのですが、チークパッドとトップ内装の間には隙間と段差があり、コンパクトなものであれば入りそうに見えます。窪みがあるわけではないので人によっては痛みを感じるかもしれません。
―― シールドの取り付けベース部分はシンプルでコンパクトな構造。
高級感あふれる質感
内装のチークパッドは3点、トップは2点のボタンで固定されていて、国内メーカーのヘルメットと変わらないので脱着に困ることはありません。
クッションは厚みがあるように感じられましたが、フカフカの柔らかい素材なので、圧迫感がありません。
珍しいなと感じたのは、内装と衝撃吸収ライナーの間にメッシュ生地が1枚追加されていること。ベンチレーション利用時の効果をアップさせるものでしょう。
内装を固定するボタンに赤が使われていて、トップ内装の淵にはLS2のロゴが配されるなど、見ためにも妥協は感じられません。
重さはインナーシールド付きフルフェイス並み
今回はバトルシップグレーのMサイズを測定してみたところ、1604gでした。一般的なアドベンチャーヘルメットに比べて軽い印象ですが、バイザーをつけてないからでしょう。
インナーバイザー付きのフルフェイスヘルメットと同じぐらいと言うと、さらにイメージしやすいかもしれません。
(※ヘルメットは多少重さに誤差が生じます。また単色とグラフィックモデルは使用する塗料に差があるので後者のほうが多少重くなります)
海外ヘルメットメーカーだけど日本人も安心
日本とヨーロッパの人は頭の形が違うため、ヘルメットによってはサイズが合わないことがありますが、ストリートファイターは特に問題ありません。
僕はヘルメットは通常Mサイズを使っていますが、ストリートファイターもMサイズでピッタリ。チークパッドが厚いので、顎ひもを持って広げながら被りましたが、フカフカした感触なので圧迫感がありません。
インカム通話の際に頬がギュッと潰れていると、会話がしにくいことがありますが、ストリートファイターなら大丈夫です。
試乗して性能をチェック
◆ベンチレーション
ベンチレーション全閉で、頭を蒸らした後に一気に開放して性能をチェックしたところ、口元は期待通り風がしっかり入ってきます。低速走行時でも一定以上の風が入ってくるので涼しさ抜群。
ただ頭頂部の2か所に関しては、ある程度スピードを上げないと風が抜ける感じがしませんでした。
◆シールドの開口部
縦横のシールド開口部が広いので、視野が広がります。口元が広いこともあって、フルフェイス特有の圧迫感がありません。
ベンチレーションを開ければさらに呼吸がしやすくなるので、フルフェイスが苦手という方にもバッチリです。
◆空力/静粛性
一般道/高速道路を走行してみましたが、静粛性はもちろん、空力も問題ありません。
100km/h巡行時、車線変更のために横を向いた際に多少抵抗を感じましたが、負担を感じるほどではありませんでした。
プラスしてほしいポイント
僕は普段インカムを使っていないので気になりませんでしたが、スピーカーホールはあったほうがよいと言えるでしょう。
まとめ
今回は見ために惹かれて使ってみましたが、ヘルメットとしての基本性能が高く、頬の部分でしっかり保持されるので重さも気になりませんでした。
オフロードやアドベンチャーはもちろんですが、ストリートファイターやクラシックバイクにも映えるデザインはファッションとしても取り入れやすいはず。
LS2新作ヘルメット、ストリートファイターは’22年8月発売予定です。
動画解説はこちら
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みんなのコメント
SHOEIのWYVERNみたいなやつ出んかな?