現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 北米仕様「カウンタック」が1億円オーバー!「LP5000QV」でも高額な予想落札価格だった理由は、ワンオーナー走行1273キロだったからでした

ここから本文です

北米仕様「カウンタック」が1億円オーバー!「LP5000QV」でも高額な予想落札価格だった理由は、ワンオーナー走行1273キロだったからでした

掲載 3
北米仕様「カウンタック」が1億円オーバー!「LP5000QV」でも高額な予想落札価格だった理由は、ワンオーナー走行1273キロだったからでした

ワンオーナーで30年以上、空調管理された場所で保管された

2024年3月1日~2日、RMサザビーズがアメリカ・マイアミで開催したオークションにおいてランボルギーニ「カウンタックLP5000QV」が出品されました。ランボルギーニの記録によれば北米仕様として正式に大西洋を渡ったLP5000QVはわずか66台で、出品車両はそのうちの1台となります。

「アニバ」なのに7000万円超え!? ランボルギーニ「カウンタック」は軒並み高騰傾向にあるようです!

生産型が誕生するまでの道のりが長かったカウンタック

ランボルギーニがこれまで生産したモデルの中でも、とりわけその存在感が強いのは、やはり最初の縦置きV型12気筒ミッドシップ車となった、カウンタックだろう。カウンタックの前身であるミウラは、V型12気筒エンジンを横置きミッドシップし、先日他界したマルチェロ・ガンディーニの手による流麗なボディを組み合わせた、いわばスーパーカーの始祖としても語られ得ることが多いモデルだった。

しかし、その重心高の高さを問題としたコーナリングでの挙動や、キャビンへダイレクトに伝わる騒音や振動など、さまざまな欠点を持っていた。したがってその後継車であるカウンタックの設計にあたり、こちらもすでにこの世を去ったチーフ・エンジニアのパオロ・スタンツァーニは、最初からV型12気筒エンジンを縦置きミッドシップすることを考えたのだ。

結果エンジンとトランスミッションを直列に接続し、そのユニットを車体後方からキャビンに向けて、つまりシフトレバーをキャビンの最先端に位置させ、ここから再びトルクの進行方向を180度転換し、リアのデファレンシャルに向けて送るという独特の手法を得たカウンタックのファーストモデル、すなわちプロトタイプのLP500は1971年のジュネーブ・ショーで発表された。だが、そこから最初の生産型であるLP400が誕生するまでの道のりは長かった。

当初計画した5Lエンジンとスムーズなガンディーニによるボディの組み合わせは、おもに熱対策の面で諦めざるを得ず、ランボルギーニからは1974年になってカウンタックLP400、つまり4LのV型12気筒エンジンを縦置きミッドシップするファーストモデルが誕生した。

LP5000QVから北米仕様が追加された

カウンタックはそれからLP400S、LP500Sと進化を遂げ、さらにライバルのフェラーリがテスタロッサを1984年に発表するに至り、LP5000QV(5000QVとシンプルに呼ばれることも多い)へと改良された。チーフ・エンジニアはジュリオ・アルフィエーリである。

アルフィエーリは、やはりさらなるパワーを得るために、V型12気筒エンジンの排気量拡大から、そのチューニングをスタートさせる。ボアの85.5mmはLP500Sと共通だが、ストロークのみを75mmに延長し、正確にはLP500S比でプラス413ccの5167ccを設定。さらにこれまでのサイドドラフト式に代わり、ダウンドラフト式の44DCNF型キャブレターを装備している。そして最大のトピックスともいえるDOHC4バルブヘッドの採用を実現したのだ。最高出力は455ps、最大トルクは500Nmに向上したが、これはLP500S比で最高出力は80psもの強化。テスタロッサ比では75psのアドバンテージとなる。

1985年にデビューを飾ったLP5000QVには、これまで存在しなかった北米仕様も正式にラインアップされている。今回RMサザビーズのマイアミ・オークションに出品されたLP5000QVもその1台で、フロントバンパーはユーロ仕様に。またダウンドラフト方式のキャブレターを持つものの(北米仕様はインジェクションを備えていた)、そのほかのパートはオリジナルのコンディションが保たれたモデルだ。

ランボルギーニの記録によれば北米仕様として正式に大西洋を渡ったLP5000QVは、わずか66台。このモデルはもちろんその中の1台で、メリーランド州のディーラーから現在のオーナーにデリバリーされた後、ワンオーナーで30年以上、空調管理された場所で保管されていたという。現在までの走行距離はわずか1273km。ホイールはもともとゴールドだったが、オーナーの好みでほかのモデルに装着されていたシルバーに交換されたということだ。

残念ながら今回は落札には至らなかった、カウンタックLP5000QV。予想落札価格は85万~95万ドル(約1億2665万円~1億4155万円)とされていたが、このモデルはオークション後に売買が成立したという。そのプライスは発表されていない。

こんな記事も読まれています

マルティン首位、KTMやアプリリアも上位に。ヤマハのクアルタラロがQ2進出決定/第5戦フランスGP
マルティン首位、KTMやアプリリアも上位に。ヤマハのクアルタラロがQ2進出決定/第5戦フランスGP
AUTOSPORT web
「最後まで使わなかったわー」……クルマって使わない[スイッチ]多すぎるよね?
「最後まで使わなかったわー」……クルマって使わない[スイッチ]多すぎるよね?
ベストカーWeb
アルピーヌ、水素エンジン搭載プロトタイプ『アルペングローHy4』を発表。WECスパでデモ走行実施へ
アルピーヌ、水素エンジン搭載プロトタイプ『アルペングローHy4』を発表。WECスパでデモ走行実施へ
AUTOSPORT web
実は思ったより[軽微]じゃない!! ナメちゃいけない4つの交通違反行為
実は思ったより[軽微]じゃない!! ナメちゃいけない4つの交通違反行為
ベストカーWeb
日本の基幹産業である「自動車」に政府も社会も冷たすぎる【短期集中連載:最終回 クルマ界はどこへ向かうのか】
日本の基幹産業である「自動車」に政府も社会も冷たすぎる【短期集中連載:最終回 クルマ界はどこへ向かうのか】
ベストカーWeb
えー日本橋だけじゃないの! 首都高都心環状線がルートまで変わるなんて知らんかったぞ!
えー日本橋だけじゃないの! 首都高都心環状線がルートまで変わるなんて知らんかったぞ!
ベストカーWeb
「ひと目惚れ」注意 アルパインスタイル「Cal’s Motor」が横浜・港南台バーズに 5/10~12に展示
「ひと目惚れ」注意 アルパインスタイル「Cal’s Motor」が横浜・港南台バーズに 5/10~12に展示
AUTOCAR JAPAN
眩しすぎだぜどうにかしろ! 夜間の点灯は[ハイビーム]が基本ってマジか! ロービームだと捕まるってほんと?
眩しすぎだぜどうにかしろ! 夜間の点灯は[ハイビーム]が基本ってマジか! ロービームだと捕まるってほんと?
ベストカーWeb
カリフォルニア「最初の街」かつ「最後の街」のニードルスは、警官のノリの軽さも西海岸スタイルでした【ルート66旅_51】
カリフォルニア「最初の街」かつ「最後の街」のニードルスは、警官のノリの軽さも西海岸スタイルでした【ルート66旅_51】
Auto Messe Web
ポルシェが両クラスで最速。ロッテラー組6号車、初日に続きFP3でもトップタイム/WECスパ
ポルシェが両クラスで最速。ロッテラー組6号車、初日に続きFP3でもトップタイム/WECスパ
AUTOSPORT web
最後尾から大逆転! キャシディが今季2勝目をマーク|フォーミュラE第9戦ベルリンE-Prix
最後尾から大逆転! キャシディが今季2勝目をマーク|フォーミュラE第9戦ベルリンE-Prix
motorsport.com 日本版
期待どおり!「熟成」ワゴン 新型フォルクスワーゲン・パサートへ試乗 巨大モニターは必要?
期待どおり!「熟成」ワゴン 新型フォルクスワーゲン・パサートへ試乗 巨大モニターは必要?
AUTOCAR JAPAN
マルティン、完璧ポール・トゥ・ウィンでスプリント3勝目! 驚異11ポジションアップでマルケス2位|MotoGPフランスGP
マルティン、完璧ポール・トゥ・ウィンでスプリント3勝目! 驚異11ポジションアップでマルケス2位|MotoGPフランスGP
motorsport.com 日本版
キック・ザウバー離脱の可能性高まるボッタスに、ウイリアムズとハースが関心
キック・ザウバー離脱の可能性高まるボッタスに、ウイリアムズとハースが関心
AUTOSPORT web
トヨタ新型「ハリアー」!? めちゃ”精悍デザイン”で超カッコよく!? ワイド&ローな大胆予想したCG「2025 VENZA」に反響も
トヨタ新型「ハリアー」!? めちゃ”精悍デザイン”で超カッコよく!? ワイド&ローな大胆予想したCG「2025 VENZA」に反響も
くるまのニュース
国産旧車からBMW「1シリーズ」に乗り換え…5ドア2シーターで「憧れていたシルキー6で最速のE87を目指したいです」
国産旧車からBMW「1シリーズ」に乗り換え…5ドア2シーターで「憧れていたシルキー6で最速のE87を目指したいです」
Auto Messe Web
5月18・19日にFIMトライアル世界選手権がモビリティリゾートもてぎで開幕。Enjoy Hondaなどイベントも盛りだくさん
5月18・19日にFIMトライアル世界選手権がモビリティリゾートもてぎで開幕。Enjoy Hondaなどイベントも盛りだくさん
AUTOSPORT web
【オンライン150台限定発売】 アウディA1スポーツバック・アーバン・シック・エディション
【オンライン150台限定発売】 アウディA1スポーツバック・アーバン・シック・エディション
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

3件
  • motorider
    前に似た様な記事を読んだ。コレクターが新しく買ったクルマを収める場所を開ける為に放出されたとか。ミニカーと扱いは変わらない。お金持ちの考える事は理解出来ない。
  • f92********
    以前からアニバよりも人気でしたからね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

-万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索
カウンタックの車買取相場を調べる

ランボルギーニ カウンタックの中古車

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

-万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村