現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【試乗】スズキ スイフトの出来の良さは、ライバルに対する大きなアドバンテージを感じさせた【10年ひと昔の新車】

ここから本文です

【試乗】スズキ スイフトの出来の良さは、ライバルに対する大きなアドバンテージを感じさせた【10年ひと昔の新車】

掲載 更新 5
【試乗】スズキ スイフトの出来の良さは、ライバルに対する大きなアドバンテージを感じさせた【10年ひと昔の新車】

「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、スズキ スイフト(3代目)だ。

スズキ スイフト(2010年:3代目)
新型スイフトの評判がいい。先代をブラッシュアップしたスタイリングに装備は充実された。では、気になる走りはどうか? さっそく乗り出してみよう。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

走りだして、まず最初に感じたのは静粛性の良さだ。ドアを閉じたときからヨーロッパ車にも似た密閉感があり、ボディもしっかりした感じだったが、そのフォルムがあまりに先代と変わらないので、先代に乗っているように感じたからかもしれない。だが実はドアまわりを二重シールにするなど、静粛性にはかなり気配りをしている。その成果は明らかで、速度を上げてもこのクラスの平均レベルを大きく上回っている。

さらに、サスペンション フィールの変化に驚いた。とにかくサスペンションが柔らかくなり、スムーズに動く。だから乗り心地も良く、凸凹を乗り越えてもすぐにボディがフラットに戻る。つまり、収束が速い。また、身体を突き上げるような刺激が先代と比べると激減している。このクラスの平均値と比べても、明らかにNVH(ノイズ/バイブレーション/ハーシュ)が優れている。

じつは今回の試乗の前にクローズドサーキットで乗る機会もあったのだが、今回と同じく、そのスムーズなサスペンションの動きに感動したことと、ステアリングレスポンスがスポーティなこと、そして狙ったコーナーに思いどおりに乗せられるライントレース性の高さにも感心していた。

形式は先代と同じだが進化したサスペンション
では、そのサスペンションは先代と何が変わったのだろうか。前後サスペンションレイアウトは先代と同じフロント:ストラット/リア:トーションビーム式を踏襲しているのだが、リアセクションのしっかり感が高くなっている。どんなハードなコーナリングをさせても軽薄さを感じさせない。

トーションビームとはリア左右のサスペンションどうしを直結させる棒のことだが、これを二重構造にすることでこれまで中心に通していたスタビライザーを廃し、2kg軽量化しながら剛性をアップした。そして、サスペンションアームのボディ側ブッシュ取り付け位置の角度を変更し、ボディ側取り付け部の剛性を50%も上げている。

この安定性を増したリアに対してフロント側は可変ギアレシオステアリングで対応。据え切り時の操作感が重くなることなく、小中舵角でのクイックなステアリング操舵感を出している。15インチホイール装着車なら最小回転半径も4.8mと小さくなって扱いやすい。

世界戦略車らしく世界中の過酷な条件でテストを繰り返してきたというだけに、サーキットはもちろん、より路面の悪い箱根のワインディングロードでも非常に安定した、しかも楽しいハンドリングを実現している。

エンジンは、若干のダウンサイジングで軽量な1.2Lのみの設定。これまで吸気側だけだったVVT(可変バルブタイミング機構)を排気側にも設定。徹底的に駆動ロスを低減することで3000~4000rpmのトルクの落ち込みをカバーしている。ただし、絶対的なパワー不足は否めず、これに対しては副変速機を備えたCVTによってカバーしている。

その力感は、発進から高速域までスムーズでレスポンスも良いが、正直なところ過給器によるプラスアルファが欲しいと感じられることも確か。サスペンションが良いだけに、今後登場するであろう「スイフト スポーツ」に期待したいところだ。

■スズキ スイフト XS 主要諸元
●全長×全幅×全高:3850×1695×1510mm
●ホイールベース:2430mm
●車両重量:990kg
●エンジン種類:直4 DOHC
●排気量:1242cc
●最高出力:67kW<91ps>/6000rpm
●最大トルク:118Nm<12.0kgm>/4800rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:23.0km/L
●タイヤ:185/55R16
●当時の価格<税込み>:147万5300円

[ アルバム : スズキ スイフト(3代目) はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

2024年F1第10戦スペインGP予選トップ10ドライバーコメント(2)
2024年F1第10戦スペインGP予選トップ10ドライバーコメント(2)
AUTOSPORT web
2024年F1第10戦スペインGP予選トップ10ドライバーコメント(1)
2024年F1第10戦スペインGP予選トップ10ドライバーコメント(1)
AUTOSPORT web
2024年版 ガソリンが世界一高い国/安い国 20選 なぜ違いがあるのか背景も紹介
2024年版 ガソリンが世界一高い国/安い国 20選 なぜ違いがあるのか背景も紹介
AUTOCAR JAPAN
23インチでも上質な乗り味に感服!【ランドローバー レンジローバースポーツ】
23インチでも上質な乗り味に感服!【ランドローバー レンジローバースポーツ】
グーネット
息子が目撃したグッドウッド・リバイバル 純白のハンスゲン・スペシャル(2) 世界水準の厳しい現実
息子が目撃したグッドウッド・リバイバル 純白のハンスゲン・スペシャル(2) 世界水準の厳しい現実
AUTOCAR JAPAN
Cタイプが買えないなら作ればイイ! ベースはジャガーXK120 純白のハンスゲン・スペシャル(1)
Cタイプが買えないなら作ればイイ! ベースはジャガーXK120 純白のハンスゲン・スペシャル(1)
AUTOCAR JAPAN
リカルド予選18番手「感触は良くなったが、タイムが向上しない。新パーツへの理解を深める必要がある」/F1第10戦
リカルド予選18番手「感触は良くなったが、タイムが向上しない。新パーツへの理解を深める必要がある」/F1第10戦
AUTOSPORT web
【正式結果】2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO 決勝
【正式結果】2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO 決勝
AUTOSPORT web
940万円のホンダ「プレリュード」出現!? 5速MT搭載の「スペシャリティモデル」がスゴい! 23年落ちなのになぜ「新車価格」超えた? “極上車”が米で高額落札
940万円のホンダ「プレリュード」出現!? 5速MT搭載の「スペシャリティモデル」がスゴい! 23年落ちなのになぜ「新車価格」超えた? “極上車”が米で高額落札
くるまのニュース
HKSファンなら愛車にペタリ…HKSがロゴステッカー4種類を発売
HKSファンなら愛車にペタリ…HKSがロゴステッカー4種類を発売
レスポンス
乗用車じゃ当たり前の技術ハイブリッド! 大型トラックはいまだ「プロフィア」だけなのはナゼ?
乗用車じゃ当たり前の技術ハイブリッド! 大型トラックはいまだ「プロフィア」だけなのはナゼ?
WEB CARTOP
江戸は「坂」の多い町 物資を運ぶ苦労は並大抵ではなかった!
江戸は「坂」の多い町 物資を運ぶ苦労は並大抵ではなかった!
Merkmal
雨の第3戦SUGOは安全面を考慮し赤旗終了。近藤真彦会長「最後までレースができなかったことをお詫びします」
雨の第3戦SUGOは安全面を考慮し赤旗終了。近藤真彦会長「最後までレースができなかったことをお詫びします」
AUTOSPORT web
高速道路上に「なかったはずのトンネル」が出現!? 風景がめちゃくちゃ変わる大工事 これからスゴイことに!?
高速道路上に「なかったはずのトンネル」が出現!? 風景がめちゃくちゃ変わる大工事 これからスゴイことに!?
乗りものニュース
トヨタが手がけたホンキのアソビグルマ──新型クラウン・クロスオーバーRS“ランドスケープ”試乗記
トヨタが手がけたホンキのアソビグルマ──新型クラウン・クロスオーバーRS“ランドスケープ”試乗記
GQ JAPAN
野尻智紀&岩佐歩夢のコンビでSF王座争いリードするTEAM MUGEN。しかし現状には満足せず「安定感が足らない」
野尻智紀&岩佐歩夢のコンビでSF王座争いリードするTEAM MUGEN。しかし現状には満足せず「安定感が足らない」
motorsport.com 日本版
ハミルトンが予選3番手、PPと0.3秒差「実際にはそれほど差はないはず。優勝争いに加わりたい」メルセデス/F1第10戦
ハミルトンが予選3番手、PPと0.3秒差「実際にはそれほど差はないはず。優勝争いに加わりたい」メルセデス/F1第10戦
AUTOSPORT web
アルピーヌF1、カルロス・サインツJr.争奪戦に名乗り! 新加入ブリアトーレが早速動いた!?
アルピーヌF1、カルロス・サインツJr.争奪戦に名乗り! 新加入ブリアトーレが早速動いた!?
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

5件
  • 1.5LXGに乗っていましたが、とても安定し記事の通りとてもクイックで足も程よく固めでコーナーでもよく踏ん張り曲がる。
    エンジンの静粛性も高くミッションも普通のATで乗り易かった。
    また、排気量もあげてATに戻してくれれば購入したいです。
  • 4WDなのに雪に弱い。
    除雪の時に移動させたらスイフトだけ動けなくなった。
    ディーラーの人もスイフトだけよく埋まるって不思議がってた。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

172.7233.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

6.7398.9万円

中古車を検索
スイフトの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

172.7233.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

6.7398.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村