2020年11年、本国フランスで3代目となる新型が発表されたルノー カングー。そこから約2年(2年!?)後の2022年10月に日本仕様の全貌が明らかに。
じつは本国とは異なり、日本専用の装備や専用色があるのだ。一体新型カングーの日本版はどうなった!?
ルノー 新型カングーは日本専用設計!? 日本のための専用仕様とは?
※本稿は2022年11月のものです
文・撮影/大音安弘、写真/RENAULT、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年12月10日号
■ルノー 新型カングーの変更点は?
サプライズでお披露目されたルノー 新型カングー。日本専用仕様というこだわりようだ。ボディサイズは現行型比で全長が+210mmの4490mmに、全幅が+30mmの1860mmにそれぞれ拡大
ついに3代目となる新型カングーの日本仕様車が、初公開された。
まず新カングーは、日本スペシャルな点が3つ挙げられる。そのひとつがアイコン的アイテムである「ダブルバックドア」の継承だ。
本来、新型カングーの乗用車は、跳ね上げ式のテールゲートのみ。それを商用車に用意されるダブルバックドアを特別採用しているのだ。
もうひとつが日本専用色「ジョンアグリュム」。
これは現行型のイメージカラーとして使われる黄色を継続採用したもので、本国の新型では選べない。そして、無塗装のブラックバンパー仕様の設定。
ギア感を演出するアイテムとして、現行型では、人気の高いもの。
ちなみに、黄色のボディカラーは、黒バンパーが標準に。
現時点ではほかの車体色は非公表だが、それらではボディ同色仕様と黒バンパーの選択ができるようだ。
質感の高まったインテリア。機能も現代車らしくアップデートされ、より乗用車ライクに
メッキ加飾が加わるなど運転席まわりの質感も向上。シートデザインも新タイプとなった
パワーユニットは、最新ルノー車で好評の1.3L直4DOHCターボに加え、現行型では最終限定車にのみ搭載された1.5L直4SOHCクリーンディーゼルターボを導入予定。
トランスミッションは、いずれもDCTとなる7速EDCが組み合わされる。
ATだけと知り、残念に思う人もいるかもしれないが、将来的にはMTの導入も検討しているということを付け加えておきたい。
懸念されたボディサイズは、現行型比で全長が+210mmの4490mmに、全幅が+30mmの1860mmにそれぞれ拡大。
全高とホイールベースはキープなので、取り回し性能を維持しつつ、荷室を含めた車内空間の拡大されているようだ。
遊びの相棒としても、より逞しく鍛えられたと言えよう。
180度に開口可能な「ダブルバックドア」を装備する乗用仕様は日本仕様だけ!(画像はルノーホームページより)
機能面のトピックでは、現行型の課題だったADASが採用され、先行車追従機能付衝突被害軽減ブレーキやアダプティブクルーズコントロール、後側方車両衝突防止支援、車線中央維持支援の4つが搭載されることが明かされた。
内外装の質感も向上しており、乗用車としても進化は期待できる。
ちなみに生産工場では、現行型同様に特別色に対応可能な体制とのことなので、「クルール」などの色にこだわった限定車投入の可能性にも期待していいだろう。
そんな楽しみ満載の新型カングーは、来春(2023年)頃の導入予定だ。
しっかりとしたリアシートには、60:40の分割可倒式機能を備える
運転席頭上の収納であるオーバーヘッドコンソールも継続採用されている
■ルノー 新型カングー 主要諸元
・全長:4490mm
・全幅:1860mm
・全高:1810mm
・ホイールベース:2715mm
・エンジン:1460cc、直4SOHCディーゼル
・最高出力:116ps/3750rpm
・最大トルク:27.5kgm/3800rpm
・駆動方式:FF
・トランスミッション:電子制御7速AT
・車両価格:未発表
■家族もペットも楽しめる!「 カングージャンボリー」の魅力
3年ぶりのリアルイベント開催となった「ルノーカングージャンボリー」には1783台ものカングーが集結。会場入り口には入場待ちするカングーの長い行列ができていた
世界最大のカングーファン向け公式イベント「ルノーカングージャンボリー」が、10月16日、山中湖畔の「交流プラザきらら」にて開催された。
広大な敷地が新旧のカングーで埋め尽くされた会場の景色は、まさに圧巻の一言。今回、全国各地から集まったカングーは1783台にも上り、参加者の総数も5000人を超えたほど。
その熱気と規模は本国でも有名となり、今年はフランスのTV番組が、わざわざ取材に訪れたほど。
ただ一般的な自動車イベントとは異なり、走りのコンテンツなどはなく、ただカングー好きが集い、交流を楽しむだけ。
まさにカングーと自然に癒やされる空間。だからこそ家族や愛犬、仲間と気軽に参加できる。必要なのは、カングー愛のみ。
その誰でもウェルカムなゆるさが魅力なのだ。
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みんなのコメント
本来は『働く車』の仲間、所謂、4ナンバー並みにローコスト、ベーシックな路線で攻めるグレードがあっても良いのでは?
『外車は高級車』、その概念がある限り、その車本来の姿にはならない気がします。