世界販売は対前年比43%の大幅アップ
アウトモビリ・ランボルギーニは、2019年通年の世界販売台数が史上最高記録を達成したと発表。対前年比43%アップの8205台をデリバリーし、9年連続でセールス記録を更新した。
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ランボルギーニは現在世界50ヵ国に165店舗の販売拠点を展開しており、2019年はすべての地域で新記録を達成。もっとも伸び率が高かったのはアジア太平洋で、前年比+66%の2162台を売り上げている。アメリカは同+45%の2837台、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)が同+28%の3206台を販売した。
ガヤルドの記録を5年で塗り替えたウラカン
国単独で見たときの最大マーケットは依然としてアメリカ合衆国で、2374台を記録。アヴェンタドールが1104台と堅調な売れ行きであること、ウラカンEVOを導入したウラカンシリーズが2139台と勢いに乗っていることが背景にある。
V10を搭載するウラカンは生産開始からわずか5年でありながら、2019年に累計1万4022台の納車を達成。ガヤルドが10年かけて作った記録を半分で更新し、史上最も成功したランボルギーニとなった。
アメリカ合衆国に次ぐマーケットは中国本土・香港・マカオ(770台)で、英国(658台)、日本(641台)、ドイツ(562台)、中東(387台)、カナダ(376台)、イタリア(370台)が続く。
SUVのウルスがおよそ6割
これらのマーケットすべてで販売記録を塗り替えており、それを力強く後押ししたのがSUVのウルスの成功だ。2018年の1761台から4962台までセールスを伸ばし、実に182%の成長率を記録している。
アウトモビリ ・ランボルギーニのステファノ・ドメニカリCEOは説明する。
「2019年は当社の歴史上、最も成功した年になりました。わずか2年で2倍以上の8000台を超える販売を記録するに至ったわけです。SUVウルスの販売台数はおよそ5000台と、2018年通年の総販売台数に迫る売り上げを達成しました」
ハイブリッドスーパースポーツのシアンも登場
ランボルギーニの2019年はV10を積んだ4WDモデルの最新世代、ウラカン EVOの発表でスタートした。3月のジュネーヴショーでは同モデルのスパイダーがデビュー。同ショーではアヴェンタドール SVJ ロードスターも発表している。
6月にはワンオフのオフローダーコンセプト、ウラカン ステラートを公表。8月のモントレーでは、アヴェンタドールの63台のみの限定モデルとしてSVJ 63 ロードスターを公開している。また、同時に2019年のデイトナ24時間とセブリング12時間のダブル優勝を記念した36台の限定仕様車、ウラカン EVO GT セレブレーションもお披露目した。
9月のフランクフルト・ショーでは同社初のハイブリッドスーパースポーツをワールドプレミア。正式車名の「シアン FKP 37」は、先ごろ逝去した故フェルディナント・カール・ピエヒ(Ferdinand Karl Piech)に敬意を示したもので、数字の「37」はピエヒの生まれた1937年を意味する。
世界に一台だけの自分仕様のランボルギーニを仕立てられるオーダーメイドプログラム「アドペルソナム」も好調。およそ半分の台数が同プログラムでパーソナライズした上でデリバリーされているという。
モータースポーツ部門のスクアドラ・コルセも勢いに乗っている。デイトナ24時間では新型ウラカン GT3 EVOが2年連続優勝に貢献。セブリング12時間も勝利したことで、“フロリダ36時間”を2年連続制覇した初のメーカーとなった。また、ウラカンのレース仕様車、スーパートロフェオおよびGT3の累計生産が350台を超えるという新記録も達成している。
ランボルギーニの2020年の予想図は
2020年はよりエクスクルーシブ性の高い顧客やメディア向けのイベントも行なっていく計画で、ジュネーヴショーへの出展は見送りとしたランボルギーニ。同社はすでに次世代の全モデルについてハイブリッド仕様を設定することを明言している。
また、スーパーキャパシタの新技術を開発するなどの効果をあげているマサチューセッツ工科大学(MIT)イタリアとの共同研究を2020年末まで延長で実施するなど、新世代の先進メカニズムに向けて積極的な開拓を続けていく。
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