ルノーグループの人気スポーツカー「アルピーヌA110」。「ポルシェ718ケイマン」のライバルとして日本でも人気が高まっている。そのアップデート版として2022年モデルが本国で発表されたので、日本導入を前にその内容をチェックしていこう。
まず2022年モデルでは、バリエーションがエントリーレベルから順に「A110」、「A110 GT」、「A110 S」の3モデルとなるようだ。このうち、これまでの「A110ピュア」からリネームされたA110は、最高出力252bhp、最大トルク320Nmの1.8Lターボユニットを搭載する。スペックは従来モデルと変わっておらず、1102kgの車重(従来モデルの日本仕様のカタログ数値は1110kg)や0-100km/h加速4.5秒の性能データも不変。ラインアップの中ではピュアなハンドリングマシンという位置付けだ。
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続いてA110 GTは、グランドツーリングにも耐えうる上質装備が特徴。パークアシストやレザー仕立てのコンフォートシートなどが装備される。エンジンスペックは最高出力300bhp、最大トルク340Nmへと高められ、0-100km/h加速は4.2秒とアナウンスされる。従来モデルに比べてトルク値は20Nmアップしており、0-100km/hも速くなった。また、スポーツエキゾーストや18インチホイールなどハイスペックなパーツも標準となっている。
スポーツ性能においてトップモデルのA110 Sは、300bhpユニットを搭載しつつ、軽量なSabelt製スポーツシートや中空アンチロールバーなどで1102kgに減量。さらに、4mm車高を落としたスポーツシャシーが標準となるほか、オプションで141kgのダウンフォースを発生するシリーズ初のカーボンリアウイングも用意される。0-100km/h加速はA110 GT と同じ4.2秒だ。
このほか、全車に共通でマルチメディアシステムもアップグレード。スマホのように扱えるタッチパネルモニターを持つ新システムは、無線経由でのリモートアップデート機能を備え、Apple CarPlayおよびAndroid Autoに対応する。
各グレードの現地価格は以下のとおり。
・A110:5万9500ユーロ(約770万円)
・A110 GT:6万9500ユーロ(約900万円)
・A110 S:7万1500ユーロ(約926万円)
今回の年次改良は、高出力エンジンをミッドマウントしたライトウェイトスポーツの個性に磨きを掛けるもので、ファンにとっては嬉しいニュース。一方、アルピーヌは、今後ルノー日産・三菱アライアンスのEV技術を応用した電動ホットハッチや電動SUVを開発すると言われ、さらには次期A110もフルEV化がうたわれている。ということは、シートの背後から轟くエンジンサウンドを楽しめるのは、いまのうち。現状799万円からの国内価格は若干のアップが予測されるが、欲しい人は早めに手に入れておくべき1台と言えそうだ。
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