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試乗 ルノー・カジャー 4/12発売 Cセグ5人乗りSUV、カタログ化

掲載 更新
試乗 ルノー・カジャー 4/12発売 Cセグ5人乗りSUV、カタログ化

もくじ

どんなクルマ?
ー 安全/運転支援機能 要割り切り?
ー 1.2ℓターボ+7速DCT 131ps

『ルノー・カジャー・インテンス』すべての画像をみる

どんな感じ?
ー 要点を抑えた設計/室内空間
ー カジャーの走り/乗り心地は?

「買い」か?
ー ココが、カジャーの見所

スペック
ー カジャー・インテンスのスペック

どんなクルマ?

安全/運転支援機能 要割り切り?

カジャーを愛車とするには越えなければならない大きなハードルが存在する。AEBSの緊急自動制動は停車までサポートするのが一般的だが、カジャーは緊急制動も30km/hで解除され、制動時間も最大2秒でしかない。ちなみに歩行者認識機能も有してない。

本社曰く、都市間移動以上を想定し、事故時の自車の損害の軽減を主目的としたため。そこに一理あるとしても日本での安全装備の普及を考えると、かなり気になるポイント。付け加えるならACCも日本仕様には設定がなく、車線維持支援は逸脱警報のみとなっている。


プラットフォームで姉妹車関係にあるエクストレイルがACC/LKAを核にしたプロパイロットをセールスポイントにしているだけに、安全&運転支援機能については割り切らないと厳しいのは否定できない。

もちろん、走らせればカジャーとエクストレイルは似て非なるクルマでもあるのだが。



1.2ℓターボ+7速DCT 131ps


カジャーの概要だが、全長はエクストレイルより235mm短く、全高は130mm低く、全幅は15mm広い。ホイールベースの差は60mmなので、ロー&ワイドにショートオーバーハングの引き締まったプロポーションに19インチのロープロタイヤ装着である。ファミリー&レジャーワゴン志向のエクストレイルと対照的。スペシャリティ志向のドライバー向けの外観だ。

パワートレインは1.2ℓターボと7速DCT(7EDC)の組み合わせ。最高出力/最大トルクともにエクストレイルに及ばないが、定評のあるダウンサイジングターボの力強さとメリハリのステップ変速のDCTならスペックだけでも期待値は高まるというものだ。





どんな感じ?

要点を抑えた設計/室内空間


日本導入仕様は2WD(FF)のみ。欧州仕様には4WDも設定されているが、ディーゼルのMTに限定されるため導入は見送られている。とはいえカジャーはラフロード走行を見据えた設計が要点のひとつとなっていた。

最低地上高は200mmを確保し、短いオーバーハングと相まって大きなアプローチ/デパーチャアングルを実現。さらに悪路などの走行後の乗降性を向上するため閉時にサイドシルを被うドア設計を採用している。

荒れた雪路や泥濘路の踏破性を前提にすれば4WDが有利だが、一般的な悪路では轍跨ぎなどでの下打ち予防が重要。そういった要点をしっかりと押さえた設計なので、気軽に楽しむアウトドアレジャーのアシには不足ない悪路踏破性と考えていいだろう。

もうひとつレジャー用途向けの前向き加減を実感させてくれるのがキャビンである。


後席の膝前も頭上もゆとりがあり、シートサイズもたっぷりとしている。天井の視角的圧迫感が少なく、前席との空間共有感も良好。加えて上下方向にも開けた車外視界で見晴らしもいい。スポーティな印象の濃いルックスから前席優先のようにも錯覚するが、4名でのロングドライブを楽しむためのキャビン設計なのだ。

後席使用時の荷室容量は527ℓ。ショートワゴン相応だが、上下や前後のパーティションとして多様な使い勝手を生み出すラゲッジフロアボートの採用や荷室側からの後席ワンタッチ収納により容量以上の使い勝手を実現。けっこうな「実用型SUV」でもあるのだ。

そしてルノー味たっぷりの走りである。



カジャーの走り/乗り心地は?


1.2ℓターボは低回転の浅いアクセル開度からたっぷりのトルクを発生する。エコモードでは2000rpm以下を維持するべく変速を行うが、速度変化が大きめの交通の流れでも速度低下以外ではダウンシフトされる機会はほとんどない。大抵の加速は巡航ギアでぐいぐい引っ張っていく。スペック上はNA2ℓ相応の最大トルクだが、ペダル踏み込み量から感じるトルク感は2.5ℓ級にも匹敵。ダウンサイジングターボらしい力感だ。

相対的に高回転域の盛り上がりに欠き、全開加速では4000rpmに近づくくらいから加速感も緩む。ノーマルモードの登坂加速でもそこまで回すことはなく、Dレンジ走行では使わない領域でもある。ただ、息苦しさ等々の回しづらさは皆無。回して楽しいとも言い難いが、マニュアルシフト・モードを楽しむにも悪くない特性である。


19インチのロープロタイヤを履くせいもあって、フットワークは路面修復跡などの細かな段差にはちょっと神経質な乗り心地を示す。国産の同クラスあるいは同価格帯のSUVと比較するとスポーティなキャラを意識させられる乗り味である。

ただし、引き締められたサスチューンはマニア好みの切れ味や軽快なハンドリングのためではない。神経質な反応は排除され、コーナリングでは前後輪共に高い接地性と加減速や路面うねりにも動じない接地バランスを維持する。ダート路のハイアベ走行にも適した特性だ。



跳ね上がりや揺り返しなどが少ない挙動は定員乗車や荷物満載の走行でより効果的。それはオン&ラフロード向けの実用的な高性能と換言してもよく、レジャー&ツーリングにおけるカジャーのアドバンテージである。

「買い」か?

ココが、カジャーの見所


冒頭で述べたAEBSやACCだけでなく、ビルトイン型ナビは非設定でスマホ・ナビのミラーリングにより対応など、国内ニーズと合致しないのもフランス車らしさ。「だから面白い!」とオチをつけるとフランス車ファン限定と捉えられそうだが、4名乗車の長駆レジャー用途に適した走りや居心地はマニア度ゼロのユーザーも納得できるカジャーの見所である。

347万円の価格設定は国産車ならエクストレイルHVやハリアーのガソリン車と競合する。国内ニーズとコスパで量れば勝ち目はないが、そういった志向と嗜好からシフトしたところにカジャーの魅力がある。高速や山岳路の長距離走行が多く、国産車とは違った嗜好や価値感も楽しみたいと考えるなら候補に加えるべき1車である。



カジャー・インテンスのスペック

■価格 347万円
■全長×全幅×全高 4455×1835×1610mm
■最高速度 –
■0-100km/h加速 –
■燃費 -km/ℓ
■CO2排出量 -g/km
■車両重量 1410kg
■パワートレイン 直列4気筒1197ccターボ
■使用燃料 ガソリン
■エンジン最高出力 131ps/5500rpm
■エンジン最大トルク 20.9kg-m/2000rpm
■ギアボックス 7速DCT

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