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【試乗】クロスオーバーSUVならもっと売れる!? 新型ホンダ・インサイトは走りも気持ちいいHV

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【試乗】クロスオーバーSUVならもっと売れる!? 新型ホンダ・インサイトは走りも気持ちいいHV

 ネックになるのは日本での販売価格か?

 あまり認知されていないものの、3代目インサイトはホンダがホンキになって開発した「プリウスキラー」である。こう書くとクルマ好きなら初代と2代目の惨敗劇を思い出すと思う。初代は初代プリウスに対するホンダの意地だった。とにかく徹底的に燃費を追求。ハイブリッド技術の実力不足を軽量化でカバー。すべてアルミでボディ作ってます。

ホンダが新型インサイトを発表! 先代の面影は一切ナシ

 2代目もハイブリッド技術の実力不足を認識していたため、プリウスより圧倒的に安い価格設定とした。けれど“安さ”がトヨタのライバル魂に火を付けてしまい、後出しとなったプリウスは「誰が考えてもプリウスを買うでしょうね!」という魅力的な価格を付ける。プリウスの価格が公表された時点で勝負決まったほど。そして3度目の正直です!

 今回プリウスはオウンゴール気味。ライバル居ないのに売れ行きを落としてしまっている。一方、今回のインサイト、気合い十分だ。まず肝心要のハイブリッドシステムだが、アコードから始まった2モーター式、燃費もドライバビリティもトヨタのTHS方式に勝るとも劣らず。ノア3兄弟とステップワゴンを見ても、燃費と走りで優位!

 ちなみに2モーター式ハイブリッド、日産のe-POWERと基本的に同じ仕組み。ホンダの優位点は巡航時にエンジンと駆動軸を直結に出来ること。高速道路の巡航燃費で明確にホンダの勝ちだ。少なくともプリウスクラスでもっともバランスの取れたハイブリッドシステムだと言っていい。1997年からハイブリッドに乗ってきた私が断言します。

 2代目インサイトでコケ負けした車体もプリウスより優位にある。2代目インサイトと3代目プリウスを並べると、100人中99人がプリウスの勝ちだと判断する圧倒的な差だった。けれど新型インサイト、現行プリウスと並べたら、100人中99人がインサイトに軍配を上げるだろう。外観だけでなく居住空間の広さ感など圧倒的といってよい。

 トドメが価格。アメリカでの価格を比べると、プリウスより少し安い。アメリカに住んでいてハイブリッドを考えるなら迷うことなくインサイトを選ぶ。しかし! 日本でのは若干状況が違う。インサイトはナビまで標準装備するなどコテコテのフル装備とし、プリウスの最上級グレードと同等レベルにしてきたのだった。

 今回試乗したインサイトの価格を見たら362万8800円! 乗り出し価格で400万円に達してしまう。すべてにおいて余裕のあるカムリに手が届く。プリウスだって売れ筋は中級グレード。大きくてカッコ良くなる新型カローラ4ドアのデビューもインサイトにとって向かい風です。もっと言えば、この価格帯になると輸入車だって視野に入る。

 燃費重視だけじゃなくて走行性能も高めた点は◎

 ここまで読むと、褒めてるんだか批判してるんだかわからないかもしれない。その通りで、クルマとしては相当頑張っていると思うけれど、商品として高すぎる。280万円くらいのスターティングプライスで、しかも昨今人気筋のクロスオーバー(ワイドフェンダー付けて少し車高上げる)などのバリエーションあったら案外成功すると考えます。

 乗った感じだけれど、基本的に同じシステムを使う日産のe-POWERにそっくり。アクセル踏めばモーターパワーで走り出し、その後はエンジンで発電機を稼働させ必要なだけの出力を供給する。前述の通り高速巡航になるとエンジンと駆動軸を直結。燃費稼ぐ。システム出力151馬力ということもあって絶対的な動力性能は普通の2リッターエンジン並。

 低回転域のトルク感やアクセルレスンポンスなどで勝るため、けっこう元気よく走ってくれる。唯一の課題は街中を30~50km/hで走っているときにエンジン音&振動が少しばかり賑やかなこと。それ以上の速度域になると、さまざまな音に紛れてしまうので気にならなくなります。そいつを除けばモンクなし。良いクルマだと思う。

 気になる燃費はドライバビリティを重視したためプリウスより5%程度悪い。街中を普通に乗って22km/L前後です。個人的には「まったく問題なし!」と考えます。このくらい燃費良ければドライバビリティを優先させるべきでしょう。繰り返しになるが、もう少し価格を抑え、インサイトならではの魅力を出せれば案外売れるような気がします。

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