現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 人気SUV4モデルの価格差と燃費差をチェック! 今SUVは2WDと4WDはどっちを選ぶべきか?

ここから本文です

人気SUV4モデルの価格差と燃費差をチェック! 今SUVは2WDと4WDはどっちを選ぶべきか?

掲載 更新 14
人気SUV4モデルの価格差と燃費差をチェック! 今SUVは2WDと4WDはどっちを選ぶべきか?

 近年SUVは街乗りを重視した車種が増えたため2WDが選ばれるケースも多いが、もともとはクロカン4WDから発展したクルマということで、できれば4WDを選びたいと迷う人も多いはず。

 車種によっては、日産キックスのような2WDのみのモデル、スバルフォレスターのような4WDのみのモデルもあるが、2WDと4WDが両方設定されたSUVの場合、どっちを選んだほうがいいのか?

7兄弟…いや8兄弟!!? いまも古参のクルマ好きに語られるマツダ「クロノスの悲劇」とは?

 当記事では2WDと4WDのある人気SUVのトヨタライズ、トヨタヤリスクロス、マツダCX-30、トヨタハリアーを、「2WD、4WDどっちがいい?」というテーマで、ライバル車とも比べた価格差、燃費の差などによって考察してみた。

文/永田恵一  写真/TOYOTA、ベストカー編集部

【画像ギャラリー】今注目の国産SUV4台をギャラリーでチェック!!

■5ナンバーコンパクトSUV/トヨタ ライズ

2019年11月に発売されたライズは全長3995mm×全幅1695mm×全高1620mmのコンパクトSUV。WLTCモード燃費は2WDが18.6km/L、4WDが17.4km/L


●2WDと4WDの価格差は?
 上級のGグレードで2WD/189万5000円、4WD/213万3700円と、価格差は23万8700円だ。なお、ライズは直接的なライバル車がないので以下比較はしない。

●2WDと4WDの燃費差は?
 WLTCモード燃費は2WDが18.6km/L、4WDが17.4km/Lと燃費性能は若干の低下なので納得できる範囲だ。むしろライズの場合は、2WDは車重1トン以下なのに対し4WDは1トンを超えるので、車検の際の重量税の負担が増えるほうが気になるかもしれない。

●2WDと4WDのリセールバリューは? (予想価格)
・3年後のリセール/2WD: 99万6000円、4WD: 108万8000円
・4年後のリセール/2WD: 79万5900円、4WD: 89万6000円
・5年後のリセール/2WD: 66万3000円、4WD: 74万7000円

  新車から5年までは新車時の差額を8万円から10万円は処分する際に回収できるので、実質的な2WDと4WDの差額は15万円程度までに縮まる。

 (※以下、残価設定ローンの最終回の支払額≒処分する際の額の目安とします)

●結論
 ライズの2WDと4WDは、リセールバリューを含めた長い目で見た差額や、燃費の差が少ない。それに加え、ボディサイズの小ささや185mmという充分な最低地上高を確保していることなどによって、機動力が高いことも合わせて総合的に考えると4WDが推しだ。

■コンパクトSUV/トヨタ ヤリスクロス ハイブリッド

ヤリスクロスのハイブリッドは1.5L、直3エンジンにモーター2つを組み合わせたもの。システム最高出力は116ps、WLTCモード燃費は2WDが30.2km/L、4WDが28.1km/L


●2WDと4WDの価格差は?
 ヤリスハイブリッドは上級のGグレードで2WDが239万4000円、4WDが262万5000円と、価格差はライズと同等の23万1000円だ。この価格差をライバル車と比べると、ホンダヴェゼルのハイブリッドが22万円差、CX-3の1.5Lガソリン車が23万円差で、ほとんど同じとなっている。

 なお、ミドルクラスまでのSUVの2WDと4WDの価格差はほとんどのクルマで20万円から25万円の間となっていて、この範囲の価格差が平均的といえそうだ。


●2WDと4WDの燃費差は?
 ヤリスクロスハイブリッドのWLTCモード燃費は2WDが30.2km/L、4WDが28.1km/Lだ。その差は2.1km/L。

 ヴェゼルハイブリッドは2WDが21.0km/L、4WDが19.0km/L、CX-3の1.5Lガソリンは2WDが17.0km/L、4WDが15.7km/L。ヤリスハイブリッドの燃費は絶対値、4WDによって低下する燃費差ともにモデルが新しいこともあり優秀だ。


●2WDと4WDのリセールバリューは? (予想価格)
・3年後のリセール/2WD 124万5000円:、4WD: 136万5000円
・4年後のリセール/2WD: 105万3000円、4WD: 115万5000円
・5年後のリセール/2WD: 88万6000円、4WD: 97万1000円

 新車から5年までは新車時の差額を8万円から12万円は処分する際に回収できるので、実質的な2WDと4WDの差額は11万円から15万円程度までに縮まる。

●結論
 ヤリスハイブリッドも2WDと4WDの差は、ライズ同様にリセールバリューを含めた実質的な差額と燃費の低下が少ない。それに加え、4WDは重量増によるものなのか乗り心地が2WDに対して若干向上する。それらを総合すると4WDが推しだ。

■小さめのミドルSUV/マツダ CX-30(ディーゼル)

CX-30 XDプロアクティブに搭載される直4、1.8Lディーゼルターボは最高出力130ps/27.5kgmを発揮する。WLTCモード燃費は2WDが19.2km/L、4WDが18.4km/L


●2WDと4WDの価格差は?
 1.8Lディーゼルターボを搭載するCX-30で量販グレードとなっているXDプロアクティブの価格は2WDが288万7500円、4WDが312万4000円。差額は23万6500円だ。

 この差額はマツダの4WD車は寒冷地仕様的な部分もあり、4WDにはリアフォグライト、フロントワイパーディアイサー(ガラスの熱線)、ヘッドライトウォッシャー、大容量ウォッシャータンクなどが加わることも考えると、リーズナブルだ。

 ライバル車の2WDと4WDの価格差は、C-HRの1.2Lターボが19万8000円差、エクリプスの1.5Lターボが22万円差で、CX-30はこれらの価格差よりも大きいが、4WD車はそのぶん装備が充実している。


●2WDと4WDの燃費差は?
 CX-30のディーゼルターボは重量増に代表される負荷に強いディーゼル車ということもあり、WLTCモード燃費は2WDが19.2km/L、4WDが18.4km/Lで、その差0.8km/Lと燃費の低下は少ない。

 ライバル車もC-HRの1.2Lターボは2WDが14.9km/L、4WDが14.3km/L、エクリプスの1.5Lターボも2WDが13.4km/L、4WDが12.4km/Lと、絶対値はともかくとして4WDによる燃費の低下は少ない。

●2WDと4WDのリセールバリューは? (予想価格)
・3年後のリセール/2WD: 144万3000円、4WD: 156万2000円
・4年後のリセール/2WD: 112万8000円、4WD: 122万1000円
・5年後のリセール/2WD: 91万8000円、4WD: 99万4000円

 CX-30も2WDと4WDの差額は、ライズやヤリスクロスハイブリッド同様の相場程度の額が処分する際に回収できる。

●結論
 CX-30は必要性があるなら4WDを選ぶのがいいが、1.8Lディーゼルターボと2Lガソリンは2WDでも車格のわりに動力性能の余裕が少ない。そのため、4WDだと動力性能の心配が増すのに加え、シティ派というキャラクターも考えると2WDが推しだ。

 4WDが欲しいなら登場から時間が経っているため新鮮さには欠けるものの、意外に差額が少ないひとクラス上の車種となるCX-5の2.2Lディーゼルターボ(特別仕様車のスマートエディションの4WDは325万6000円)を考えるほうがいいと思う。

■大きめのミドルSUV/トヨタ ハリアー ハイブリッド

ハリアーの人気の理由には、知名度と商品力に加えてリセールバリューの高さも挙げられる。駆動方式にかかわらず、5年後の残価率はCR-VやCX-5と比べて高い水準を誇る。ハイブリッドのWLTCモード燃費は2WDが22.3km/L、4WDが21.6km/L


●2WDと4WDの価格差は?
 上級のGグレードで2WDが400万円、4WDが422万円と、2WDと4WDの価格差22万円は平均的といえる。

 ライバル車の2WDと4WDの価格差も、RAV4ハイブリッド(Xグレードの場合)が25万3000円差、エクストレイルハイブリッドが21万100円差、CR-Vハイブリッドが22万円差、CX-5ディーゼルターボが23万1000円差と、各車ともそれほど大きくは変わらない。

●2WDと4WDの燃費差は?
 ハリアーハイブリッドのWLTCモード燃費は2WDが22.3km/L、4WDが21.6km/Lと、2WDと4WDの差は0.7km/Lと非常に少ない。

 ライバル車の2WDと4WDの燃費は次のとおり。RAV4ハイブリッドは2WDが21.4km/L、4WDが20.6km/L。エクストレイルハイブリッドは2WDが15.0km/L、4WDが13.8km/L。CR-Vハイブリッドは2WDが21.2km/L、4WDが20.2km/L。CX-5ディーゼルターボは2WDが17.6km/L、4WDが16.6km/L。

 エクストレイルハイブリッドの絶対値が大きく見劣りするものの、各車とも2WDと4WDの燃費の差は比較的少ない。

●2WDと4WDのリセールバリューは? (予想価格)
・3年後のリセール/2WD: 236万円、4WD: 249万円
・4年後のリセール/2WD: 200万円、4WD: 211万円
・5年後のリセール/2WD: 172万円、4WD: 181万5000円

 ハリアーハイブリッドも2WDと4WDの価格差は、処分の際に相応に縮まる。それ以上にハリアーはガソリン車も含め、リセールバリュー(≒残価設定ローンの最終回の支払い額)が高いことのほうが驚愕モノだ。

●結論
 ハリアーは必要性があるなら迷わず4WDを選ぶといい。しかし、迷っているならCX-30同様の都会派というキャラクターのSUVなので2WDという選択も大いにアリ。また、4WDにするならイメージ的に4WDが似合うRAV4を考えるという手もあるだろう。

■まとめ

 日本車のミドルクラスまでのSUVは全体的にリセールバリューを含めると実質的な2WDと4WDの差額は10数万円ということが多い。それに加え、2WDと4WDの燃費の差も少なくなっているので、都市部でも冬場に大雪になることがあるのを考えると、SUVは4WDを基本に考えてもいいかもしれない。

 ただし、クルマのキャラクターや使い方によって4WDが不要という人も当然いると思うので、そのあたりは選べるモデルの場合には自分に合ったほうをよく考えて選んで欲しい。

【画像ギャラリー】今注目の国産SUV4台をギャラリーでチェック!!

こんな記事も読まれています

今年もル・マンにAOレーシング名物の特別リバリー登場。ドラゴンカラーの『スパイク』でLMP2参戦へ
今年もル・マンにAOレーシング名物の特別リバリー登場。ドラゴンカラーの『スパイク』でLMP2参戦へ
AUTOSPORT web
IMSA、12月に予定していた公認テストの日程を変更。2024年は11月中旬に実施へ
IMSA、12月に予定していた公認テストの日程を変更。2024年は11月中旬に実施へ
AUTOSPORT web
RB、リサイクルしたカーボンファイバーを使い、F1パーツを製造。角田裕毅とリカルドがエミリア・ロマーニャGPでドライブへ
RB、リサイクルしたカーボンファイバーを使い、F1パーツを製造。角田裕毅とリカルドがエミリア・ロマーニャGPでドライブへ
motorsport.com 日本版
V12エンジン×MT搭載! 新型「“2ドア”スポーツカー」初公開! レトロ風デザイン採用の「スーパーキャット」英で発表
V12エンジン×MT搭載! 新型「“2ドア”スポーツカー」初公開! レトロ風デザイン採用の「スーパーキャット」英で発表
くるまのニュース
[15秒でわかる]BMW『M4 CS』新型...550hpで0-100km/h加速は3.4秒
[15秒でわかる]BMW『M4 CS』新型...550hpで0-100km/h加速は3.4秒
レスポンス
フィアット「500」のエンジンルームに飛び散るオイル…ステージ別に走って分かったこととは?【週刊チンクエチェントVol.36】
フィアット「500」のエンジンルームに飛び散るオイル…ステージ別に走って分かったこととは?【週刊チンクエチェントVol.36】
Auto Messe Web
シャンデリアに毛足の長いカーペット! バブルの申し子「サロンバス」がいまデコトラ乗りたちの手で復活していた
シャンデリアに毛足の長いカーペット! バブルの申し子「サロンバス」がいまデコトラ乗りたちの手で復活していた
WEB CARTOP
俳優・押田岳の「あの“絶版旧車”に乗りたい!」──Vol.7 ホンダ ドリームCB750 FOUR
俳優・押田岳の「あの“絶版旧車”に乗りたい!」──Vol.7 ホンダ ドリームCB750 FOUR
GQ JAPAN
アバルト「F595C 2nd エディション」発売 MT×電動ソフトトップ仕様の限定車
アバルト「F595C 2nd エディション」発売 MT×電動ソフトトップ仕様の限定車
グーネット
日産の新型「エルグランド」登場!? まさかの“エクストレイル顔”&アリアライト採用! 斬新なSUVスタイルの「グラシア」に称賛の声
日産の新型「エルグランド」登場!? まさかの“エクストレイル顔”&アリアライト採用! 斬新なSUVスタイルの「グラシア」に称賛の声
くるまのニュース
【MotoGP】マルケス、ファクトリー昇格に障害は無い? ドゥカティのモンエナと競合のレッドブルを『切る』覚悟アリと示唆
【MotoGP】マルケス、ファクトリー昇格に障害は無い? ドゥカティのモンエナと競合のレッドブルを『切る』覚悟アリと示唆
motorsport.com 日本版
最高峰SUV『マイバッハ GLS』さらに大規模改良!? ハイパースクリーン搭載、PHEV投入に注目
最高峰SUV『マイバッハ GLS』さらに大規模改良!? ハイパースクリーン搭載、PHEV投入に注目
レスポンス
新型「フリード」をカスタムしよう!ホンダが純正アクセサリーを先行公開!
新型「フリード」をカスタムしよう!ホンダが純正アクセサリーを先行公開!
グーネット
KINTO あの“ラグジュアリームーバー”が満を持して登場!「LM」がラインアップ追加
KINTO あの“ラグジュアリームーバー”が満を持して登場!「LM」がラインアップ追加
グーネット
ロールス・ロイスの賜物か──新型BMW X7 xDrive 40d エクセレンス試乗記
ロールス・ロイスの賜物か──新型BMW X7 xDrive 40d エクセレンス試乗記
GQ JAPAN
東九州道の4車線化「2024年度内」は困難 一部区間で工事に遅れ その原因は?
東九州道の4車線化「2024年度内」は困難 一部区間で工事に遅れ その原因は?
乗りものニュース
Jujuも実践、レーシングドライバーに欠かせない“見る力”を鍛える! 「ドライビングビジョントレーニング」のサービス開始へ
Jujuも実践、レーシングドライバーに欠かせない“見る力”を鍛える! 「ドライビングビジョントレーニング」のサービス開始へ
motorsport.com 日本版
クルマに出現する「光るカメ」は危険のサイン! 見慣れない「謎マーク」の意味は何? そのまま走り続けるのはNG!
クルマに出現する「光るカメ」は危険のサイン! 見慣れない「謎マーク」の意味は何? そのまま走り続けるのはNG!
くるまのニュース

みんなのコメント

14件
  • 4WDが必要な人はリセールとか燃費とか気にして買わないよ。4WDじゃなきゃ困るから買うんだよ。
  • 地域によって必要性は変るだろうけど、維持費も
    気にならずお金が有って買えるなら4WDが良いに
    決まってる。
    どっちを選ぶべきかなんて他人が心配すること
    じゃない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

190.7278.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

149.01136.3万円

中古車を検索
ヤリスクロスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

190.7278.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

149.01136.3万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村