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トヨタ「bZ4X」& スバル「ソルテラ」名古屋~金沢ロングドライブ試乗記

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トヨタ「bZ4X」& スバル「ソルテラ」名古屋~金沢ロングドライブ試乗記

トヨタ、SUBARUの100%電気自動車「bZ4X(ビージィフォーエックス)」と「SOLTERRA(ソルテラ)」の合同での公道試乗会が開催され参加してきた。

トヨタ「bZ4X(ビージィフォーエックス)」試乗エリアは名古屋から金沢に向かうロングドライブルートで、高速道路、市街地、そしてワインディングと変化に富んだルートをEV車で走行してきた。途中、急速充電の体験や世界文化遺産などを見学しながらのドライブ体験だった。

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SUBARU「SOLTERRA(ソルテラ)」これまでbZ4Xは袖ヶ浦フォレストレースウエイでのサーキット試乗、SOLTERRAは群馬サイクルスポーツセンターでの雪上走行を体験しているものの、いずれもクローズドコースで限界性能をテストする場面が設定された試乗だった。

関連記事:トヨタbZ4X試乗記 駆動力がエンジンからモーターになった新型SUV?!
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乗り心地の違い

試乗したのはトヨタのbZ4XがFWDモデルで、SUBARUのSOLTERRAがAWD。FWDは150kWのモーターをフロントに搭載し前輪を駆動。AWDは80kWのモーターを前後に搭載し全輪を駆動している。さまざまな道路環境で試乗すると、兄弟車であるにもかかわらず微妙な違いがあることを体験した。

まずは乗り心地の違いがあった。bZ4Xはダンピングの初期が硬めだが、ロールを感じるもので攻め込んだ走行だと前後アクスルの剛性バランスが異なるような動きを感じる。サーキット試乗ほど顕著ではないがフロントタイヤへの依存が高く、リヤの接地感が薄いのは共通した印象だった。

一方SOLTERRAのAWDモデルは全輪で駆動するためか、どっしりとした座りを感じる。また乗り心地もよくしっかり感とボディ剛性を感じながら操舵することができる。AWDに装備されるX-MODEやグリップコントールを試す機会はなかったが、路面状況が悪い場合の安心材料となることは間違いない。

プロアクティブドライビングアシスト

安全面では「プロアクティブドライビングアシスト」という機能が秀逸だ。カメラ、レーダーを駆使し、ドライバーは特に機能スイッチを操作することなく自動で作動する。状況は歩行者、自転車、先行車、カーブを検知した場合、危険回避支援が作動するのだ。デフォルトでこの機能を搭載しているため、より安全性が高まっていると思う。

具体的には自動でブレーキがかかり減速する。例えばカーブに対して操舵遅れによるアンダーステアが出そうな場面でも作動するので、運転に不慣れなドライバーがワインディングを走行する際など安全性の担保といえる機能だ。ただ、運転上級者にはおせっかいな機能だと感じるかもしれない。

この機能も含め高度運転支援、安全運転支援機能はアイサイトを搭載しておらず、カメラ、レーダーを組み合わせたタイプを搭載している。こちらは電子プラットフォームの共用化ができていないことが原因ということで、共同開発の落とし穴と言えるかもしれないが、著しく機能が異なることもないため、アイサイトに関しては、ブランドイメージが強いかもしれない。

高速道路ではEVらしい中間加速力を見せ、合流や追い越し加速など出力不足を感じることはない。そして走行音や風切り音などもよく抑えられており、EVらしい静粛性は確保されていた。

急速充電器の現状

体験した急速充電では、一般道では道の駅が多く、それ以外は高速道路のサービスエリアでの体験となるが、いずれも出力が20kWの急速充電器が多く30分の充電では14%程度の回復にとどまり、当たり前だが44kWでは70%以上回復することを体験した。

道の駅にあった急速充電器。20kWの出力しかなく30分で14%程度しか充電できない現在急速充電器の老朽化という課題もあり、さらに利用頻度が少ないために最新モデルにアップデートされていなかったり、故障、あるいは稼働停止している急速充電器が増えている状況がある。この辺りのインフラ整備に関しては、EV化を推進するのであれば、並行して進めていく必要があるし、欧州のようにカーメーカーに対しEV車販売台数に対する急速充電器の割合台数を設定し設置の義務化というのも必要に思う。

そうしたことからもリアルタイムで急速充電器の出力、満空状況、稼働可能台数などの情報が容易に取得できる手段は確保しておきたい。

別の道の駅にあった急速充電器は設備が新しく44kWの出力があり、30分でも十分な航続距離に回復するEVで「白川郷」や「うだつの上がる街並み」へ

立ち寄りドライブは当サイトのラジオ番組「ザ・モーターウィークリー」のパーソナリティ山下麗奈さんの同行で試乗ルートをドライブした。

試乗コース推奨ルートには白川郷があった。言うまでもなく世界文化遺産で有名な合掌造りの集落で、日本の原風景を楽しむことができる場所だ。こうした場所へのドライブではCO2を排出しないEV車が頼もしい。Well to Wheelの観点からの議論はあるものの、走行中のCO2排出ゼロは紛れもない事実なのだ。

文政10年(1827)頃に建てられた旧遠山家住宅とソルテラスバル広報のスタッフと白川郷の街並み合掌作りの民宿に宿泊可能岐阜県美濃市の「うだつの上がる町並み」は、国の伝統的建造物群保存地区に指定され、江戸情緒を楽しめる場所も訪ねた。観光客も多く、かつクルマの通行も可能な場所なので走行音の小さなEV車だと、観光客へ与えるストレスも少なく感じた。

「うだつ」とは屋根の両端を一段高くして火災の類焼を防ぐために造られた防火壁のことで富裕層しか設置できなかったことから「うだつが上がらない」の語源に販売に関してトヨタのbZ4XはサブスクリプションのKINTOだけで、SUBARUのSOLTERRAは通常のディーラー販売が行なわれる。

いずれのモデルも開発の狙いには、これまでのガソリン車からの代替も考慮しているため「電気自動車だから」という言い訳や特別なモノは意識しておらず、駆動力がガソリンを使ったエンジンか、電気を使ったモーターか?という選択肢の違いに位置付けている。

その違いはさまざま場所に現れていて、使うユーザーの使用環境にもよって大きく異なってくるし、あるいはリテラシーの違いが影響するかもしれない。そのため通常販売以外のKINTOという選択も用意されており、幅広い入り口を設定しているわけだ。<レポート:高橋アキラ/Takahashi Akira>

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みんなのコメント

2件
  • BEVの屋外充電の話になると、各社共通で電池の交換という意見が出てくる。
    BEVの差別化はエンジンに変わってバッテリーがメイン。
    共通のバッテリーなんてあり得ない。
    もし交換式にするなら交換スタンドは各社各車のバッテリーを常時満充電の常態で待機しなければならない。
    ビジネスとして成立しない。
    自動車のバッテリーはリモコンの電池とは違うのだ。
  • 途中でいちいち30分も充電とか、本当に実用的なのでしょうか?
    電池パックをガソリンスタンドで交換する方式を考えないと、電気自動車の普及は無理です。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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