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愛車の履歴書──Vol12.永山瑛太さん(前編)

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愛車の履歴書──Vol12.永山瑛太さん(前編)

愛車を見せてもらえば、その人の人生が見えてくる。気になる人のクルマに隠されたエピソードをたずねるシリーズ第12回。俳優の永山瑛太さんが愛車の三菱「パジェロ・ミニ」とともに登場!

1990年代のクルマならではの“安心感”

新しいトヨタ・カローラがカッコいいぞ!

永山瑛太さんは俳優として長いキャリアを積む一方で、写真家、映画監督、そしてヘドラのソフビ人形を監修と幅広く活躍する。

その幅広さは仕事に限らない。趣味のひとつでもあるクルマも、日本車・輸入車問わず幅広く、さまざまなクルマを乗り継いできた。詳細はのちほど記すけれども、多くの人はびっくりするはずだ。

「このパジェロ・ミニは3年ほど乗っています。趣味の登山へ行くとき、細い山道でも難なく走破出来るのと、撮影で都内のスタジオへ行くとき、周囲の細い道にも大体入っていけるのがイイですね。あとはスーパーなど、ちょっとした買い物でも、車高を気にしなくていいのも楽。どんな場所へも“軽快”に移動できます」

パジェロ・ミニは、現在の三菱ラインナップにないクロカン、パジェロ・シリーズの末っ子だ。軽自動車規格におさまるコンパクトさと悪路走破性の高さで人気を集めた。永山さんが所有するのは1998年登場の2代目で、日産へも「キックス」としてOEM供給された。

ちなみに当時のパジェロは、破竹の勢いで拡販を進めていた。パジェロ・ミニ以外にもパジェロ・ジュニア、パジェロ・イオをラインナップ。三菱の量販モデルとして確固たる地位を築いた。

永山さんは、パジェロ・ミニが人生初の軽4WDというわけではない。スズキ「ジムニー」も一時所有していたという。なぜ、スズキから三菱に変えたのか?

「山関係の知り合いで、パジェロに乗っている人が多くて、その人たちからパジェロの魅力を聞いていたからです。ホントはいつか、パジェロ・エボリューションに乗ってみたいんですけどね。ただ、今のパジェロ・ミニを3 年も所有していると、『これを乗り続けなきゃいけない』みたいな自分に対するプレッシャーも少なからずあったりするので、すぐに乗り換えるのは難しいかもしれません。それに、運転に慣れていない友人が運転することもときどきあるので、そういった用途も考えるとコンパクトで扱いやすいパジェロ・ミニが最適かもしれません」

パジェロ・エボリューションとは、2500台のみ限定生産されたマニアックなモデルだ。

2代目パジェロに設定された高性能バージョンで、280psの最高出力を誇る3.5リッターV型6気筒ガソリン・エンジンを搭載。専用パーツを多数装着し、標準モデルとの差別化を図った。5ATのみならず5MTも選べたのが車両の性格を物語る。パリ~ダカール・ラリーでパジェロが輝かしい戦績を残していた頃の名車だ。

永山さん、人と被らないクルマが好みという。「三菱だったら『プラウディア』(初代)も興味あるんですよね」と、1年ちょっとで終売となった幻のフラグシップセダンの名前も出たからびっくり。

「ジムニーはよく見かけるけどパジェロ・ミニはほとんど見かけない。買ってから3年ほど経つけど、都心部では数台しか見たことありません」

永山さんはパジェロ・ミニのサイズ感や運転席から見渡す視界の良さを気に入っているそうで、今まで所有した愛車で1番長く乗っているそうだ。

「1990年代のクルマならではの“安心感”があるんですよね。すごい年代物の旧車に乗っているわけではありませんし。それにパジェロ・ミニだと東京の街にも溶け込むし、地方に行っても風景に馴染みます。飾らない・気取らないところが、今の自身の精神状態とリンクしているのかもしれません。これから、ガソリン車がどうなっちゃうかわからないじゃないですか? そうしたなかにあって、選択権がたくさんある最後の時代なんじゃないかと。だからこそ、自分がどう見られるかを気にせず、自分が好きなクルマ、乗りたいクルマに乗ればいいと思うんです。たとえば、ジャケットを着てフォーマルなスタイルでパジェロ・ミニに乗るのもアリだと思うんです」

かつて軽自動車に乗ることは考えもしなかったという。免許取得から約20年を経て、価値観が大きく変わったという。「人からどう思われるか、どう見られているのか、ということよりも己の所有欲を信じたいです」と、永山さんは話す。

「電気自動車もテスラにちょっと乗せてもらったとき、その魅力の解釈が難しかった。その点では、ガソリン・エンジンとモーターを組み合わせた三菱の『アウトランダー』のほうが、わかりやすいかもしれません」

ただし、電気自動車を否定するわけではない。

「時代は移ろい、変わっていきますからね。まわりの人たちが電気自動車にどんどん移行していくのであれば『あ、そうか。全然電気でもいけるのか』って思うようになるかもしれません」

電気自動車に関する話の中で、永山さんは充電器の設置場所や充電時間、航続距離などについていくつか質問された。現時点におけるメリット・デメリットを説明すると「人によって使い方が異なるでしょうからなんともいえませんが、自分だったら1度、アウトランダーに乗ってみたいね」と、話す。

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「父が(シティ)ターボIに乗っていたのもあって、思い入れのある1台でした。そこで、大変な作品を乗り越えたとき、“ご褒美”として購入しました」

初代シティは1982年に登場。背の高いコンパクトカーという当時としては珍しいジャンルを開拓。イギリスのバンド「マッドネス」が出演した広告も人気を博し、大きな話題を集めた。

永山さんが購入したシティ・ターボIIは、ターボIのアップデート版。内外装なども異なる。通称、“ブルドック”と呼ばれたモデルだ。

「本当に乗りたいものはなんだろう……って、考えたとき、マニュアルで、刺激的で、街乗りがしやすいクルマでした。そのなかで1番、自らの希望にしっくりきたのが父も乗っていたシティ・ターボIIでした。ある映画の撮影で、2カ月くらい山の中にいたとき、『次はシティ・ターボIIにしよう』と決めたんです。ターボIだと、状態がどうか未知だし、パーツがあるのかすら分からないので諦めました。もっとも、ターボIIも約40年前のクルマだから一筋縄ではいかないでしょうけど」

今、所有するシティ・ターボIIは専門店に預けているそうで、ひととおり整備してもらっているという。

「購入直後、ガソリン・スタンドで給油直後に吹きこぼれてしまうトラブルに遭ったんです。休日の湘南だったから人もクルマも多くて……皆さんに迷惑が掛からないように人やクルマを自ら“誘導”しました」

早速、旧車の洗練を受けたわけただが、それでも憧れは失せないそうで、「シティは“重ステ”だから駐車でバックするときは大変なんだけど、そういう今のクルマにはない部分も好きなんです」。

「クルマに関する知識が深いわけではないけれど、誰も乗っていないクルマに乗りたいという思いは強いんです。だから結果的に、マニアックなクルマを選んでしまうのかもしれませんが。それに『自分はクルマが好きだ』ということを現場に乗って行って主張したい。乗っているクルマでその人の考え方、趣味・嗜好を見るみたいなことって絶対にあると思うし」と、述べた。

パジェロ・ミニもシティ・ターボIIも当面手放す気はないという。

「この2台がどうかはまだわからないけれど、ずっと手元に置いておきたくなるような、愛着のある1台をずっと探しているのかもしれません。もしかするとそれはほかのクルマかもしれませんが」

後編では永山さんが気になっているという1980年代登場の日本製セダンと対面。そして、今まで語られることがほとんどなかった愛車について語る。

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永山瑛太(ながやまえいた)

1982年12月13日生まれ、東京都出身。モデルとして活躍後、2001年10月、ドラマ『さよなら、小津先生』で俳優デビュー。以降、ドラマ『のだめカンタービレ』『ラスト・フレンズ』『ヴォイス~命なき者の声~』や、映画『余命1ヶ月の花嫁』『なくもんか』など様々な作品に出演している。近年は、写真家、映画監督、そしてヘドラのソフビ人形を監修と幅広く活躍中。

【愛車の履歴書 バックナンバー】
Vol1.市毛良枝さん 前編/後編
Vol2.野村周平さん 前編/後編
Vol3.宇徳敬子さん 前編/後編
Vol4.坂本九さん&柏木由紀子さん 前編/後編
Vol5.チョコレートプラネット・長田庄平さん 前編/後編
Vol6.工藤静香さん 前編/後編
Vol7.西内まりやさん 前編/後編
Vol8.岩橋玄樹さん 前編/後編
Vol9.吉田沙保里さん 前編/後編
Vol10.板野友美さん 前編/後編
Vol11.常盤貴子さん 前編/後編

文・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend.)

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