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愛車の履歴書──Vol54. 池松壮亮さん(番外・後編)

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愛車の履歴書──Vol54. 池松壮亮さん(番外・後編)

愛車を見せてもらえば、その人の人生が見えてくる。気になる人のクルマに隠されたエピソードをたずねるシリーズ第54回の番外。俳優の池松壮亮さんが、今、電気自動車に興味を持っているということで編集部が独自の視点でオススメのモデルをピックアップ。実際に見て、乗った! 後編では輸入車の電動モデルを紹介する。

ロータスでEV初体験

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俳優の池松壮亮さんの“愛車電動化計画”。前編ではハイブリッド車(ホンダNSX)、燃料電池自動車(トヨタ・クラウンFCEV)にチャレンジした。後編はBEV(バッテリー式電気自動車)で、まずはロータス「エレトレ」から。

「ものすごく格好いいですね」と、言いながらエレトレのドライバーズシートに座った池松さんは、「インテリアも未来的」と、驚きを隠しきれない様子だ。大型のタッチスクリーンが中央に鎮座し、スイッチやダイヤルの類がほとんど見当たらない室内は、確かに今までのクルマと違う。

それでもさすがにクルマ好きだけあって、簡単なコクピットドリルを受けると、何年も前から乗っていたかのように、エレトレをスタートさせた。

「僕、電気自動車に乗るのはこれが初めてなんです……。電気自動車初体験がロータスという人は、なかなかいないんでしょうね(笑)。加速感が力強いのにスムーズだし、カーブもとても軽快に曲がってくれて、楽しいです。サイズ感もちょうどいいし、これはとてもいいですね」

F1での活躍やライトウェイトスポーツカーで知られるロータスがプレミアムブランドへ移行しつつあることを伝えると、「なるほど」と、池松さんは納得した表情を見せる。デザインといい走行感覚といい、エッジの立ったこのクルマが気に入った様子だ。

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「外観もものすごいですけど、インテリアの豪華さも規格外ですね。さすがに、このクルマに自分が乗っているイメージは今のところ湧いてきません(笑)」

そう言いながらスタート、緊張の面持ちでステアリングホイールを握る池松さんの表情が緩むのに、それほどの時間はかからなかった。

「この乗り心地、極上ですね。クルマじゃないみたい、ヨットみたいです。ヨットに乗ったことないんですが(笑)、ゆったりと大海原を進んでいるような気持ちになります。インテリアの豪華さといい、静けさといい、乗り心地といい、外界とは別世界のようです。ロールス・ロイスの電気自動車もあるんですね……。自分が未だ体験したことがない、別世界があることを知りました。最高の思い出になりました」

4台の電動モデルの試乗を終えた池松さんは、ハイブリッド車、燃料電池車、そして電気自動車それぞれに、ポジティブな印象を持ったという。

「やっぱり、実際に乗ってみて味わえるものがたくさんありました。電気自動車の静かさや走りの滑らかさ、加速が素晴らしいことがよくわかりましたし、いっぽうでホンダNSXのエンジン音も好きでした。環境を考えた次のクルマを選ぶことが、とても楽しみになりました」

主演映画『本心』への想いせっかく人気俳優に登場いただいたのだから、仕事の話も聞きたい。11月8日に公開を控えたされた池松さんの主演映画、『本心』についてだ。

本作品は、平野啓一郎さんの同名小説を映画化したもの。AI(人工知能)技術を用いて、亡くなった母をVF(ヴァーチャル・フィギュア)として蘇らせるというのがざっくりとしたストーリーだ。

AIとどう向き合うのか、自由死(安楽死)についてどう考えるのか、といった現代的なテーマを取り上げながら、エンターテインメントとして楽しめる作品に仕上がっている。

「僕が演じた石川朔也は、新しいテクノロジーや社会問題が進む世界に馴染めず、母と死別し、未来で行き場を失っている青年です。これは数年後の自分の話かもしれないと、自分ごととして観ていただけると期待しています。メッセージ性よりも、“未来の迷子エンタメ”として観ていただければと思っています」

朔也の母親役を演じるが田中裕子さん。生前の母親と、亡くなってVFとなった母親との会話は、どのように演じわけたのだろう。

「生前と、VFになってからを田中さんが絶妙に演じ分けしてくださったことが、大きな助けとなりました。実在しない、ヴァーチャルな人物と会話をするというのは近い将来、私たちが経験するものだと思います。亡き最愛の人に会えた心からの喜びと、それがAIによるもので、本当の母ではなく心がないという、あまりに複雑なものを感じました」

田中裕子さんのほかにも、綾野剛さんや妻夫木聡さんなど、本作はキャストも豪華。公開を前に主演俳優としてはなにを思うのだろうか。

「これからの時代に気掛かりなトピックが詰まった、少し先の未来で、打ちひしがれながらも自らの手で世界に触れようとする青年の物語です。同時代を生きる皆様と今作を共有し、これからの時代について大切な方と対話するきっかけになってくれたら嬉しいです」

池松壮亮さんが電動車両に乗って新しい世界が開けたように、映画『本心』も、楽しみながら次の時代について考えられる作品なのだ。

池松壮亮(いけまつそうすけ)1990年生まれ、福岡県出身。2003年、トム・クルーズ主演の『ラスト サムライ』で映画デビュー。これまで映画を中心に数々の作品に出演、受賞歴多数。映画『宮本から君へ』(2019年)でキネマ旬報ベスト・テン主演男優賞ほか。2023年度は芸術選奨文部科学大臣賞新人賞を受賞。2024年は『ぼくのお日さま』、『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』、11月8日から『本心』が公開。

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Vol54. 池松壮亮さん 前編

文・サトータケシ 写真・安井宏充(Weekend.) ヘア&メイク・FUJIU JIMI 編集・稲垣邦康(GQ)

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