富裕層向けEVがヒットし販売台数を伸ばしている
2018年の電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)の販売台数において、世界でもっとも多かったのは、テスラのモデル3であった。日産リーフは、3位。2位は、中国の北京汽車のECシリーズである。
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4~5位は、テスラのモデルSとモデルXで、テスラはこれら3台を合計すると24万5000台強となり、世界でもっともEVを売ったメーカーといえるだろう。テスラが採った、高級車の価格帯からEVを導入して富裕層の支持を得ながら、次に普及型のEVを量産・普及させる戦略は、的を射ているのが数字からも明らかになった。ジャガーI-PACEや、ポルシェ・タイカンへの関心など、富裕層がEVに注目しはじめている。
そのほか日本勢では、PHEVのトヨタ・プリウスPHVが9位、三菱自動車のアウトランダーPHEVが10位の販売台数である。
欧州勢では、11位にルノーのZoe、12位にBMW530e(PHEV)、13位にシボレーのeQ EVだ。ちなみに、BMW・i3は18位。これら以外は、中国勢がトップ20位圏内に入っている。
販売台数だけを見ると、テスラが圧倒的だ。では、EVやPHEVでテスラが勝ち組なのかというと、必ずしもそうとは言い切れないのではないかと考える。
もちろんEV普及において、テスラの戦略や、自動運転もアップ・トゥ・デイトで進化させ、かつて購入した顧客のテスラもつねに最新装備が付くといった施策により、顧客満足度も高いだろう。
EVは走らせるだけではもったいない
しかしEVの価値は、クルマとしてだけでなく、社会生活とより密着したエネルギー管理に目が向けられるべきだと思う。そこがまた、エンジン車にはできないEVならではの特徴になるからだ。具体的には、ヴィークル・トゥ・ホーム(VtoH)や、ヴァーチャル・パワー・プラント(VPP)といった、電力需給との関係だ。
日産と三菱は、東日本大震災の教訓から、EVが災害時の重要な電力供給源になることを学んだ。そして日産は、電気事業を手掛けるニチコンと、VtoHの機器の開発と販売に乗り出した。三菱自も、EVから電気を取り出し100Vの家電製品を利用できるパワーボックスを開発し、1500Wまでの電力供給をできるようにした。またデンソーが、プリウスPHVや他社のEVとPHEVから電力を家庭へ供給するV2H充放電器を開発している。
EVを、生活で使える蓄電池に応用する発想からさらに拡張し、日産は地域の電力需要を効率化、平準化するスマートグリッドのVPPの研究を開始し、三菱も実証実験をはじめている。
運輸部門における環境対応として排ガスゼロのEV普及が求められるのとあわせ、その電力を無駄なく活用し、社会全般でエネルギー消費を減らしながら快適に暮らせるようにすることがEV最大の使命であり、単にエンジン車やハイブリッド車の代替で終わらせては、その役割の半分にも満たない存在で終わってしまうことになる。さらに、EVで使い終えたリチウムイオンバッテリーの再利用も日産は視野に入れている。
総合的なEVの価値という視点に立てば、日産や三菱の取り組みはもっと世界的に注目されるべきであり、単に販売台数の多少で勝ち負けを決めることの意味は薄い。ただ、そうした社会貢献を推進するうえで、販売台数を伸ばすこともまた重要ではある。
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