大画面・高機能が純正ナビ並みのフィッティング
サイバーナビはカロッツェリアのフラッグシップとなるモデル。他社をリードする先進性を備えているのが特徴で、クルマを購入するたびに買い替えているというファンも多い。
そんなサイバーナビがモデルチェンジを行い、8機種をラインアップ。9型HDディスプレイを搭載したラージサイズボディの『AVIC-CQ912IV』、8型HDディスプレイを搭載したラージサイズボディの『AVIC-CL912IV』、7型HDディスプレイを搭載した200mmワイドサイズボディの『AVIC-CW912IV』、7型HDディスプレイを搭載した2DINサイズボディの『AVIC-CZ9112IV』の4タイプを用意しており、それぞれに通信モジュールであるネットワークスティック付属モデル(型番の末尾に-DCが付く)が揃う。今回はこの中から、最上級機種となる『AVIC-CQ912IV-DC』(実勢価格25万円前後)を実際に使ってみた。
デモカーは三菱デリカD:5だが、インパネに納まった姿は純正カーナビと変わらないフィッティングで違和感がない。自動車メーカー純正9型ナビと同形状となっており、適合車種についてはカロッツェリア公式ウェブサイトや販売店などで確認ができる。
フロントパネルはフルフラットで、静電式タッチパネルに加え、触れるだけで反応するタッチキーを備えている。ディスプレイパネルは9型HDを採用しており、一般的なカーナビの7型WVGAに比べると大きさでは約1.7倍、解像度では2.4倍となる。これならば地図も案内も素早く読み取れ、エンタメソースは迫力たっぷりに楽しめる。ボディデザインも表示も上質感にあふれ、さすがカロッツェリアのフラッグシップといえる。
付属する通信モジュールのネットワークスティックは、一見したところUSBメモリーのような形で、動作確認用のインジケーターを備えている。特に操作はしないので、グローブボックス内やコンソールボックス内に装着。手元で主要な操作ができるスマートコマンダーは、好みの場所に粘着テープなどで固定が可能。運転姿勢のままブラインド操作ができる、機能性に優れたワイヤレスリモコンだ。
市販カーナビ唯一のネットワーク機能標準搭載
最新型サイバーナビのいちばんの特徴といえるのが、市販カーナビとして唯一のネットワーク機能標準搭載であること。ネットワークスティック(型番末尾が-DCのモデルに標準、それ以外にはオプション)はNTTドコモが展開している車載向けインターネット接続サービス『docomo in Car Connect』に対応しており、通信料が定額で使い放題!しかも1年間は無料で、2年目以降でも年間1万3200円(税込)、1カ月当たり1100円と割安に設定されている。ドコモのLTE回線を使用するため、通信速度は安定して高速。もちろん全国のほとんどの地域をカバー。これらにより通信を意識せず、内蔵データと同じようにサーバーから取得したデータを利用できる。面倒なスマホのテザリング接続が必要ないのも嬉しい。
通信を取り込むことによって、サイバーナビのエンタメはきわめて充実。たとえばYouTube動画の再生は、スマホを接続しなくても地デジと同様にAVソースメニューから再生ができ、HDMI端子にAmazon Fire TV Stickを接続すれば、各種の動画配信サービスを自宅と同じように楽しめる。さらにカロッツェリア独自のレコーダーアクセス機能も搭載されており、自宅など離れた場所に設置している家庭用レコーダー(対応機種)のワイヤレス再生が可能。収録されている映像を見たり、受信できるリアルタイムのテレビ放送も見られる。
そして嬉しいのが車載Wi-Fiルーター機能で、スマホやタブレット、ノートパソコン、ネットワーク対応ゲーム機など通信機能を使用できる機器を最大5台まで同時に接続可能。まるで自宅リビングのように、家族それぞれがインターネット回線を制限なく使用できる。
ビッグデータを活用して豊富な情報を提供
通信の導入によって変わるのはエンタメだけではない。ナビもグンとバージョンアップする。カロッツェリアでは『スマートループ』と呼ばれる独自の情報システムを展開しているが、このスマートループ情報を活用した『スーパールート探索』が可能。サーバーに蓄積されたデータと最新のスマートループ渋滞情報などを組み合わせて、高精度な渋滞回避ルート探索が行える。いわゆるビッグデータを活用する市販カーナビはサイバーナビだけだ。
ほかにもドライブに必要なさまざまな情報が取得でき、タイムズや三井のリパークなど時間貸し駐車場の最新混雑状況がチェックできる『駐車場満空情報』、テレビ番組などで紹介された話題の店舗などを検索できる『テレビdeみ~た』、クチコミによる最新ガソリン価格を表示できる『ガススタ価格情報』、目的地周辺の詳細情報を見られる『天気予報』などを用意。
また、日ごろ使用する機会の多い名称による検索についても、内蔵データではなくサーバーに蓄積されている膨大なデータを活用する『フリーワード検索』が可能だ。検索欄には思いつくキーワードだけでなく、住所でも電話番号でも郵便番号でもジャンルを問わず入力ができる。加えて『フリーワード音声検索』もあり、運転席まわりに装着したマイク(付属)に話しかけるだけで検索候補のリストを表示。文字パレットでタッチパネル入力する手間を省略できる。『自宅』と発話すれば自宅までのルート探索もOKだ。
いずれの検索方法も、カーナビが古くなってもつねに最新データを使った検索が行なえ、できたばかりの施設でもインターネットと同様に素早く探せる。
地図については内蔵データを使用するが、自動地図更新機能によって手間をかけることなくつねに最新地図に保つことができる。2027年10末日までの無料更新権が付帯している。
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みんなのコメント
画面サイズを最大化すれば、端子なんて表面に出せないけど。
あと、通信機能は割高だな。格安SIMのデータ通信だけならワンコインで済む。
毎日ガッツリ使うならともかく、スマホを繋いだほうが安上がり。