ダイハツが発表した新型「オサンポ」は、コンセプトが面白かった! 小川フミオが魅力を考える。
気楽に乗ろうよ
ダイハツのコンパクトBEV(バッテリー式電気自動車)であるオサンポがおもしろい。売れている日本製BEVといえば日産「サクラ」。そのマーケットに向けての企画とみることもできる。
全長3395mmの軽サイズのオープンという車型との組合せは、なかなか大胆だ。
クルマに少しでも興味あるひとなら、デザインのベースになっているのがダイハツのふたり乗りオープン「コペン」と、すぐ気がつくだろう。
オサンポが興味深いのは、コペンの外観を構成している、ヘッドランプとかバンパーとかアウトサイドミラーとかの要素を、よりシンプルに造型している点だ。
そこがオモチャ感というかキュートで、軽い感じをかもしだしている。そういえば、まもなく発売される新世代のミニ・クーパーでも、外観を構成している各要素が、シンプルな形状に改められている。
これって、BEVのひとつのありかたなのかもしれない。遠出とかパフォーマンスとかもさることながら「気楽に乗ろうよ」と、メーカーからのメッセージも具現化だと私はとらえている。
ダイハツのデザイナーの人がどう考えて、オサンポを造型したか知らないのだけれど、そもそも車名からして、近距離移動の軽快なBEVというコンセプトなのは明らかだ。
イセッタやオリジナル・ミニを連想以前から、オサンポのようなコンパクトな街乗りグルマというコンセプトは、欧州にも米国にも日本にも存在した。欧州で有名なのは、イタリアのイセ社の「イセッタ」だ。
リボルタ侯爵が「気軽に乗れるクルマをと、1953年に手がけたイセッタは、おにぎり型のスタイルがキュートであるいっぽう、なにかあったときはゴムびきのルーフを破って車外に脱出、と、細かいことまで考えられていた。
狭い市街地でもすいすい走れる全長2.3mのイセッタは、ドイツではBMWイセッタ、フランスではベラムと、ライセンスを購入して製造するメーカーが続出。
そういえば、オリジナル・ミニだって、燃費が比較的よいスモールカーを、という当時の石油危機に端を発するニーズに応じて設計されたクルマだ。
そう考えると、この石油の価格がどんどん上がっている時代にあって、大きなクルマなんて必要ないというひとたちにとって、オサンポはぴったりのコンセプトかもしれない。
充電ステーションがなかなか増えないのがしゃくに障るけれど、このクルマに乗ったら、なにはともあれ、気分が晴れそうだ。
オサンポはまだコンセプトモデルなので、サイドウインドウはないし、インストゥルメントパネルも作りこまれていない。
もし、つぎの段階に進むことが決定したら、なるべく装備はシンプルに、毎日を楽しくしてくれるBEVのオープンモデルにするのが最大の価値だということを忘れないで、量産化を目指して欲しい。
楽しみにしています。
文・小川フミオ 編集・稲垣邦康(GQ)
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みんなのコメント
クロスオーバーの異彩。と謳っていますが、最低地上高は他のコペンと同じ110mmです。もう少し上げればオサンポみたいになるかと思います。
コペンの売りは電動ハードトップですが、BEVとするとなると電動はバッテリーに負担がかかってしまうので、手動ソフトトップになるのかな。
BEV軽自動車で、床にバッテリーでリアにモーター積んでFR。
ただ、BEVになると、せっかくのFRなのにMTは消滅してしまう。
ダイハツも一気にBEV化するか悩みどころなんだと思う。