■「ピスタチオ」カラーもオシャレな「菓子職人」カー!?
2024年1月19日、日産は内外装部品のリフレッシュやカスタマイズを施した「認定中古車」のトライアル販売を発表しました。
実はこの企画、昨年1月に開催された「東京オートサロン2023」に参考出品されていたコンセプトカーを再現したもの。そして第2弾のモデルも1月12日開催の「東京オートサロン2024」で先行公開されています。どういったクルマなのでしょうか。
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認定中古車のトライアル販売は、2020年に生産終了となった3代目(Z12型)「キューブ」の中古車をベースにした、「CUBE Retro Renovation(キューブ レトロ リノベーション)」です。
ユーザーの好みや予算に応じて新品部品への交換やメンテナンスを行い、内外装のリフレッシュパッケージと、個性あふれる内外装にカスタマイズできるパッケージを採用した認定中古車の仕組みとなっています。
2024年1月22日より奈良日産において限定20台で発売され、中古車代金(70万円)とカスタム費(57万円)、リフレッシュ費(約27万円)、諸経費の合計168万円ほどで購入できるといいます。
そしてこの企画の第2弾となるコンセプトカーが、今年2024年の東京オートサロン2024で参考出品された「MARCH Patissier CONCEPT(マーチ パティシエ コンセプト)」です。
ということはキューブと同様に、今後マーチをカスタマイズした認定中古車販売が行われる可能性が大きいと考えて良いしょう。
東京オートサロン2024会場で、日産自動車のグローバルアフターセールス商品開発&エンジニアリング事業本部 コンバージョン&アクセサリー企画部の岩片 優樹氏に話をうかがいました。
岩片氏は、マーチ パティシエ コンセプト開発の狙いについて、次のように説明します。
「テーマは『パティシエ(菓子職人)が使うクルマ』です。
実際に、徳島県で菓子店を営む若手のパティシエに意見をもらいながら、コンセプトカーのデザインへ落とし込んでいきました」
製作にあたり、前回のキューブ同様に中古車を購入し、くたびれたパーツや汚れを落とすため、分解整備とボディ磨きなどを行い、やれた部品を交換してリフレッシュしています。
「グリルのデザインは、チョコレートをイメージして3Dプリンタで制作しました。
実際の店舗をオマージュして、ピスタチオのような優しいグリーンの内装色や、木目調のカラーリングに近いものへと仕上げています」
■車外には“お品書き”が記せる「黒板」も装備!
マーチ パティシエ コンセプトは外装にも手が加えられています。
後席のサイドウインドウに黒板がはめ込めるようになっていて、パティシエがメニューを書き込んで看板として使うことを想定しているそう。
マグネットでくっつくので、走行するときは取り外せるようになっていました。
後席シートがあった場所には、シュークリームならば100個は入るという大きな冷蔵庫を設置。
その電源は、日産のバッテリーEV(電気自動車)「リーフ」の中古バッテリーを再生してつくったポータブル電源です。
しかし今回はベース車にマーチを選んだのはどういう理由だったのでしょうか
「まず、マーチのレトロな雰囲気がコンセプトとぴったりマッチしていました。
そして重要なのは、中古車の現存数が安定しているクルマであることです。
将来的にビジネス化するためには、ベースとなるクルマがある程度手に入りやすい状態でなければなりません。
K13マーチは販売終了間際でも月に800台ほど売れており、ベース車として合格点でした」(前出の岩片氏)
ほかにも「(一応売れてはいたが)不人気とされていたクルマをカスタマイズしたら人気が出るのか」という裏のテーマもあったと、岩片氏はこっそり教えてくれました。
今回トライアル販売が発表されたキューブ レトロ リノベーションのベース車であるZ12キューブにしても、モデル末期は人気が低下してしまったものの、国内で多く売れた車種であり、いつの時代に見ても飽きのこないタイムレスなデザインが秀逸でした。
素のデザインのよさを活かしたカスタムを施せば、中古車であっても魅力を復活できるとメーカー自身が証明することには、大きな意義があると筆者(吉川賢一)は考えます。
カスタマイズの力でどこまでイメージを高められるか、日産 商品企画チームの腕が試されています。
※ ※ ※
この日産中古車プロジェクトの第3弾があるのかは、いまのところ明らかにされていません。
岩片氏は「個人的な考えですが」と前置きしながらも、次はミディアムSUVの「エクストレイル」2代目(T31型)あたりでやってみたいと話していました。
次はどの日産車が選ばれるのか、非常に楽しみなところです。
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みんなのコメント
この表現が一番嫌い。
記事なんだから、『レ』一文字くらい付けろ。