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ダイハツとCATLがバッテリーの技術開発で基本合意に達した

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ダイハツとCATLがバッテリーの技術開発で基本合意に達した

ダイハツとCATLがLIB用バッテリーの技術開発で合意を発表

 2022年11月、ダイハツ工業は、「中国のLIB(リチウムイオン2次電池)メーカー、CATL(寧徳時代新能源科技)との間で車載用LIB供給とバッテリー技術の開発について基本合意した」と発表した。

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 これでCATLからLIB供給を受ける日本のOEM(自動車メーカー)はトヨタ、ホンダ、日産に続いて4社目だ。欧州ではVW(フォルクスワーゲン)グループ、メルセデスベンツ、BMW、旧PSA(プジョー/シトロエン)もCATL製LIBを採用している。

 ところで、いまや世界最大のLIBメーカーであるCATLのルーツが日本企業だった事実はあまり知られていない。

CATLの創業メンバーはTDKの子会社に

 CATL創業メンバーは、香港の化学メーカー、ATL(アンプレックス・テクノロジー・リミテッド)を辞めて独立した人たちだ。ATLは、日本の電子機器メーカー、TDKの中国事業部OBが1999年に立ち上げて、2005年にTDKが買収してTDKの子会社になった。

 TDK傘下になった理由について当時を知るメンバーは「米国などグローバル企業への売り込みには強力な支援が必要であり、量産設備も要る。そのための出資をTDKが引き受けてくれた。上釜健宏専務(最終的には代表取締役会長に就任)の恩がすべて」と語っていた。

 CATL飛躍のきっかけは米・アップルへの納入だった。同社の携帯音楽プレーヤー、iPod用にATL製品が採用され、グローバル企業との取り引きが始まった。その後、韓国・サムスン電子などアジア系企業との契約も獲得し、製品ジャンルが次第に拡大していった。

 そして2011年、ATL創業者が再び中心となりCATLが設立された。ATLが主力とするスマホ用バッテリーとは競合しない、車載用LIBに特化した企業としてCATLは生まれた。英語社名はコンテンポラリー・アンプレックス・テクノロジー・リミテッド(Contemporary Amperex Technology Co., Limited)である。アンプレックスへのリスペクトが込められた企業名である。

 創業の時点でCATLは高い技術力を持っていた。とくにTDK譲りの「超薄膜」技術と、その薄膜に均一に活物質を塗布する技術は、TDKがカセットテープなどの磁気テープ製造で培った技術である。

 CATLは中国政府からの支援を得た。中国にはBYD(比亜迪)などのLIB大手メーカーが存在したが、中国政府は車載LIBの製造でダントツの世界トップになることを綿密に勧めており、CATL、国軒高科といった企業が支援の対象になった。

 2017年以降、CATLは車載LIB生産実績で世界トップを続けている。欧州向けは輸出だけだが、年内にドイツ工場が稼働開始する予定だ。欧州では韓国・LGのLIB工場が稼働しているほか欧州OEMや新興企業ノースボルトなどがLIB工場建設を進めているが、CATLが一歩リードしている状況だ。

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みんなのコメント

4件
  • 天津大発。

    我が国の中華市場参入の歴史を紐解くとき。

    ダイハツの存在は忘れてはならない。
  • こりゃダメだ。3元系は終わった技術。なぜBYDと組まない。電池はBYDのブレード1択になる。というかすでになりつつあめる。根本的に燃えない電池はBYDだけ。世界中のメーカーから注文殺到で裁き切れず、いま大工場を建設中だ。全固体は出力当たりコストで太刀打ちできない。燃えない電池が出来てしまったので一気にトーンダウン。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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