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全日本ラリー2023  復帰第1戦「SUBARU RALLY CHALLENGE」 鎌田/松本組が完全優勝!新井/小藤組も3位フィニッシュ

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全日本ラリー2023  復帰第1戦「SUBARU RALLY CHALLENGE」 鎌田/松本組が完全優勝!新井/小藤組も3位フィニッシュ

2023年2月3日(金)~5日(日)全日本ラリー2023シーズンが開幕した。第1戦は群馬県嬬恋村周辺を舞台とした雪上を含むウインターラリーで、トータル235.58km、SS61.12kmの距離で競った。優勝は鎌田卓麻/松本優一組(SUBARU WRX)が総合首位の座を一度も譲らず完全優勝した。また怪我から復帰した新井敏弘/小藤桂一(ASUBARU WRX)組も3位と大健闘した。

SUBARU RALLY CHALLENGEの鎌田卓麻/松本優一組が初戦の勝利を飾った今季の注目はやはりラリー競技に復帰したSUBARUラリーチャレンジ・チームだ。2023年の東京オートサロンでラリー競技への復帰を平岡STI社長より発表され、非常に多くの注目を集めていた。関係者の話によるとSUBARUのモータースポーツWebのアクセス数がスーパーGTの1.5倍もあったというのだから、その注目度の高さは想像を超えている。

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迎えた開幕戦のSUBARUラリーチャレンジは、1位、3位と幸先のいい幕開けとなった。参戦マシンは発表のとおり開幕戦には昨年まで使用していたWRX STI(VAB型)での参戦。新型WRX S4(VBH型)はもう少し先からの投入になる。とはいえワンチームになり、エントリーリストの名称も「SUBARU RALLY CHALLENGE」となり、サービスパークでも2台が並んで整備する環境が整えられていた。

サービスパークでは2台のWRXが並ぶ景色に変わった金曜日のレッキ(下見)では雪上、アイス、舗装、シャーベットと複雑な状況で、また2輪駆動ではラリー用スパイクタイヤが許可されているため、スタート順やリバースでの走行ではますますコンディションが複雑になってくる環境だった。

レグ1のSS1で、鎌田卓麻/松本優一(SUBARU WRX)組がトップを取った。優勝候補の筆頭とも言えるシュコダ・ファビアR5を駆る福永修/齊田美早子組は3番手だ。そしてなんと怪我から復帰した新井敏弘/小藤桂一(ASUBARU WRX)組は2番手のタイムをマークした。

新井敏弘は、昨年(2022年)のWRCジャパンでクラッシュし、胸部や肩甲骨周りを骨折しており、リハビリをしている最中。この日も横Gがかかると痛みがあるとコメントしており、また右手の自由がままならないとも話している。だから右手でハンドルを回せない状況だというのだ。

リハビリ中ながら3位と大健闘した新井敏弘/小藤桂一組その手負いの状況で2位タイムをマークするあたりは元PWRCの世界チャンピオンの技と意地なのかもしれない。アクセルコントロールでゼロ・カウンターを繰り出しながら走り続けたわけだ。

一方、トップを取った鎌田卓麻はSS1、2を終えて総合トップ。サービスパークに戻ったときのコメントでは「クルマのセットアップが決まっている。タイヤもいいし無理しないで走ってトップ取れたので、余裕があるのかも」とコメントしている。

続くSS3からSS7にかけてはサービスはなく、一気に走り抜く。さらにSS4のスタートは16時32分で薄暮。それ以降はナイトラリーとなり、冷え込むウインターラリーではアイス路面も増えてくることが予想される。

そうした条件が厳しくなると、怪我からの痛みを抱える新井だが、熟年の速さを見せた。SS5とSS6ではトップタイムをマーク。好調の鎌田卓麻を凌ぐタイムを叩き出した。その鎌田はマシンが好調なだけに無理をせず、総合タイムでのリードを見ながらの余裕ある走行ができている様子。2番手、3番手ではあるものの総合タイムでのリードはキープした。

最大のライバル、ファビアR5の福永はSS5でスピンを喫し、大幅にタイムロス。SS5終了時点でトップの鎌田から16.5秒遅れとなってしまった。またその隙をつき、新井は総合でも2位に浮上している。

レグ1終了時点でトップ鎌田、2位新井、3位福永という順でレグ2に臨む。レグ2はSS4本なのでリードを保てるかという勝負になるが、鎌田はSS8、9でトップをマーク。逆に福永はSS10、11でトップを取り逆転を狙うも届かなかった。

結果、鎌田卓麻/松本優一(SUBARU WRX)組が総合トップの座を一度も明け渡すことなく完全優勝を果たした。また新井は最終SSでタイムを伸ばせず3位へ後退。2位に福永修/齊田美早子(ファビアR5)組が入った。

鎌田/松本組が完全優勝!新井/小藤組も3位と大健闘だったサービスに戻った鎌田は「クルマが最高にいいですね。今回、すごく頑張ったSSは全部で2回だけ。あとは普通にやってもトップタイムが出ていたので全体に余裕がありました。こんなコンディションでラリーできるのはいつ以来だろう。次期型のWRX S4は、VABよりも戦闘力が高いから凄い楽しみになりました」と新型への期待も口にしていた。

優勝を喜ぶSUBARUラリーチャレンジの監督嶋村誠氏とSTI/PGMの篠田淳氏次戦は3月3日(金)~5日(日)愛知県で「新城ラリー2023 Supported AICELLO」がターマックで開催される。GAZOOレーシングの本拠地愛知県、ラリー2のGRヤリスが走るという噂もあり、注目される。また2022年シリーズチャンピオンのヘイキ・コバライネンも出場予定なので、SUBARU RALLY CHALLENEには厳しい戦いが想像される。

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