ドライブ [2023.11.10 UP]
今どきのEVアレコレ
キャンプやサウナが楽しめるクルマ屋さん!?複合施設「ウエインズパーク海老名」オープン
タイパ・コスパ重視の“ながら族”にEVが支持されるワケ
ガソリン価格が高くなってる今、そのコスパのよさで人気のEV。買い替えたよ!なんて人も増えてきた。でも、EVが人気の理由ってコスパだけ? ガソリン車とどう違うの?こまめに充電しなきゃいけないんだろうし、タイパはよくないんじゃないの?そこで、軽EVで日帰りドライブに出かけてみたら、新しい発見が待っていた。コスパだけじゃなくタイパもいい乗り方が見つかった。
デザイン・撮影:中尾剛/制作:十影堂エンターテイメント
(掲載されている内容はグー本誌 2023年11月発売号掲載の内容です)
タイパよく乗りこなせば、「ながら族」も納得のEV
朝に歯を磨き「ながら」、メールをチェックする。洗濯機を回し「ながら」、お昼ごはんを作る。2つの行動を同時にこなして、タイムパフォーマンス(タイパ)の高い時間を過ごそうとする人々が「ながら族」と呼ばれている。
そんな「ながら族」が、最近関心を寄せるのがEVだという。コスパがよいことで評価されるEVに、タイパを求める「ながら族」が惹きつけられるというのだから不思議だ。
エコ意識などから関心を持つ人が増え、世界中のモーターショーで注目を集めるEV。環境負荷の少なさや、コストメリットなどから一定の人気はありつつも、充電時間が長くかかることや航続距離が短いことが購入をためらう要因になっている。いわば、タイパについての評判が低いのである。ではなぜ、「ながら族」にEVが人気なのか。
今回は、その疑問を解決するべく、効率よく充電ステーションを巡り、充電をしながらタイパよくレジャーを楽しむ方法を検証したい。充電をしながら、ランチを楽しむ。充電をしながら、動物園で遊ぶ。時間を重ねながらレジャーを楽しめば遠出もできるし、旅を十分に満喫できるはず。
ガソリン車に比べてランニングコストの安いEVで、タイパよく旅に出かけられるとしたら、きっとそれが「ながら族」の人々を惹きつける理由だろう。
うっすらと紅葉の始まった那須高原を目指して、EVで日帰りドライブに出かけてみた。
今回の旅の相棒はこちら!
[三菱]eKクロス EV
2023年度のカー・オブ・ザ・イヤー三冠を受賞するなど、すでに多くの評価を得ている新型eKクロス EV。カテゴリーは軽自動車(2WD)ながら最大トルクは195N・mと、同型エンジン・ターボモデルの「eKクロス T(2WD)」に比べて約2倍のトルクを誇る。加速や登り坂のときに発揮されるトルク力で、気持ちいい走りを楽しめるクルマ。
往復400kmの道のりも、食事やレジャーを満喫しながらの急速充電で、タイパよく遠出できる!
EVで日帰りドライブ
素朴な疑問として、「EVで遠出できるの?」と思う読者も多いと思う。eKクロス EVの場合、満充電での航続距離は180km。理論値としてはそこそこ遠くまで走れるし、ある程度の遠出もできるのでは!? そんな疑問を解決するべく今回は、新宿駅から「那須どうぶつ王国(栃木県)」 を目指し、EVならではの日帰りドライブを体験してきた。
都心から高速道路、道の駅、山地を巡る往復400kmの旅へ、いざ出発! あらかじめ検索しておいた充電スポットを訪れ、充電を繰り返しながらの道中。充電する際の「スキマ時間」を活用しながら、グルメやレジャーを楽しむことで、タイパのよい旅が可能になった。
新宿・都庁前出発! [AM 8:00 87%]
静かすぎる車内で会話を楽しみながらGO!
新宿駅西口、都庁前から走行開始! ストップ&GOを繰り返す都心~市街地でも恐ろしくスムーズに進む。当たり前だが、エンジン音がまったくしない。その分だけストレスがないし、静かな車内で会話や音楽を楽しみながらドライブできる。
※予想走行可能距離127km。エアコンの温度は23℃に設定。70kgオーバーの大人2人が乗車。走行モードは「ECO(エコ)」「ノーマル」「スポーツ」のうち、ECO(エコ)に設定。これらの条件次第で電費は大きく変わる点にご注意を。
↓約86km↓
美味しいコーヒーもいただいて、開放感を満喫しながら充電完了!
佐野SA 到着! [AM 9:30 23%▶83%]
トイレと軽めの朝食などを済ませるとちょうど充電も完了していた
栃木県は東北自動車道「佐野SA(下り線)」に到着。急速充電は1回30分が標準。2回以上連続して急速充電することはバッテリーの負担になるし、他の利用者にも迷惑なのでやめよう。ちなみに、東北自動車道や磐越自動車道では急速充電設備が約50km間隔で整備されているという。
朝食をまったりとりつつお散歩へ。山並みの景色がよく、空気が気持ちいい。30分後、そうこうしているうちにクルマへ戻ると残83%まで回復!
佐野名物の地ソースを使った「佐野黒から揚げ」。「いもフライ」のハニーマスタード味とバター醤油味も美味。
↓約100km↓
「高速道路の走行は電力消費率が高まり、節電のためエアコンをオフに」
ランチに直売所、工芸館を楽しみながら充電完了!
道の駅 那須高原友愛の森到着! [AM 11:30 5%▶55%]
ランチをしっかりとって、散策も。ここでも充電はあっという間
「道の駅 那須高原友愛の森」に到着。ところが先客が!充電スタンドが1基の場合は、空くのを待つことも。そこでゆっくりランチ休憩へ。敷地内のレストラン「なすとらん」で、地場の食材をたっぷり使ったメニューに舌鼓。ほかにも、地元工芸師による手作り品の展示や体験教室のある「工芸館」や、採れたて野菜の「ふれあいの郷 直売所」など、時間が足りないくらいに見どころがたくさん。
30分間の急速充電が無料※のため、電費代がお得に。約21.5km/ℓ燃費のガソリン車で100km走行した場合を計算すると、およそ4.7ℓ分に相当。170円/ℓで換算すると、およそ800円お得になったことに!
人気No.1も納得の柔らかさ!「那須和牛 ステーキ丼」
※2023年10月現在、EV充電スタンド(20kW)1基が30分間充電無料で提供中。ただし近い将来、増設・有料化を予定とのこと。事前に要問い合わせ。
↓約10km↓
「山道は電費消費が激しい」
恋人の聖地 那須高原展望台 到着! [PM 1:00 45%]
圧倒的な迫力の景色に絶句。映えスポットで愛車を撮影
栃木県の標高1,048mに位置する那須高原展望台。関東平野を一望できる大パノラマは夜景も楽しめ、100番目の「恋人の聖地※」として知られている。
※NPO法人地域活性化支援センター「恋人の聖地」
↓約10km↓
愛くるしい動物たちに癒やされながらあっという間に時間が過ぎて充電完了!
那須どうぶつ王国 到着! [PM 1:30 35%▶72%]
長めの滞在だから普通充電で帰路に備える
栃木県「那須どうぶつ王国」にはEV充電スタンドがなんと4基もある。充電器は最大出力6kWと急速充電対応ではないものの、充電時間はたっぷり取れる。園内が楽しすぎるため半日は過ごすことになるからだ。大迫力のトラに驚きつつ、カピバラやペンギンに餌やり体験も! 目の前で楽しめる動物たちとときめく時間を過ごしながら、放置して充電できるのはとっても便利。
この日もすでに1台が充電中だったが、充電器は4基あるので安心。
「リスの森」では、目の前でリスが走り回る
上河内SA 到着! [PM 5:00 22%▶68%]
ゆったり帰路につき、早めの夕食。
「上河内SA(上り線)」で帰路のための腹ごしらえ。新宿までの約200kmを走り切るには、少なくとも休憩を2回は入れたい。
夕食は地元・宇都宮の食材を堪能 名物料理を食べながら充電完了!
甘めで美味しい上河内醤油ラーメン(左)と宇都宮のお味噌を使った宮みそラーメン(右)。
↓約78km↓
小江戸風情を楽しみながら充電完了!
羽生PA 到着! [PM 6:30 22%▶59%]
お土産を買って、コーヒーも飲んで最後の充電。
「羽生PA(上り線)」着。江戸時代、羽生の隣町に江戸の要所「栗橋関所」があったことにちなみ、江戸風情漂う豪奢な造りだ。タイムスリップしたかのような木のぬくもり漂う空間に癒やされながら、お土産を買うもよし。
↓約66km↓
新宿・都庁前 到着! [PM 8:00 23%]
新宿都庁の光にひと安心
無事に新宿の都庁前へ到着。長旅お疲れ様でした!
eKクロス EV 試乗インプレッション
高速道路
高速道路での走りは驚くほどスムーズ。何しろ同型ガソリン車のeKクロスよりもトルクがあるのだが、力強い走りは想像を遥かに超えてきた! 追い越し車線での加速も問題なく、バッテリーが床下に配置されていて低重心設計のため、安定感もスゴイ。従来の軽自動車のイメージとは異なる走りに、かなり驚くだろう。
eKクロス EV 試乗インプレッション
登り坂
登り坂では一般的に、エンジン車はブンブンと唸り音を上げながら進んでいくのが常だ。気筒数の少ない軽自動車ならなおさら回転数は上がり、室内はエンジン音で満たされる。ところがこのeKクロス EV、まったく力不足を感じさせない。まるで5ナンバーの普通車に乗っているか、それ以上の感覚でグイグイと坂を登っていく。しかも室内は静かなままで、あるのはロードノイズのみ。景色がより一層キレイに見える。よそ見注意だ。
EV vs ガソリン車?
eKクロス EVのバッテリー容量は、満充電時で20kWh。これはいわゆるガソリン車の満タン状態で、三菱のホームページによると、この状態での最長航続可能距離は180km(一充電走行距離・国際的な試験法WLTCモードによる)とある。これはあくまで理論値で、エアコンをつけるかどうかや外気温、運転の仕方、乗車人数などでかなり違ってくる。今回の試走でも、実際には電池残量と航続可能距離が単純な比例関係にないと感じることが何度かあった。
一方、ガソリン車の「eKクロス T(2WD)」は燃料タンク容量が約27ℓ、燃費(WLTCモード)は21.5km/ℓ。満タン状態から最長約580kmを走れる。いずれにしても、高速道路の運転では1~2時間に30分間の休憩を取ることが目安とされているため、充電しながらの休憩は必須。無理せず、道中を楽しみながらドライブするのが吉だ。
EVでの長距離ドライブにはちょっとコツがいる!?
充電は余裕を持って計画的に。充電器の種類は事前に調べて
今回のドライブを振り返り、EVでの長距離ドライブでは、いくつかの注意点を踏まえてほしい。基本のキは、出発前にどこの充電スポットに寄るのかを計画しておくこと。航続距離からスポットを設定することになるが、十分に余裕を持っておくように。エアコンの使用状況や渋滞などで予想以上に電池消費することがあるからだ。30%ぐらいは残した状態で充電スポットに辿り着きたい。
また、充電器の方式(規格)、充電速度、支払い方法の3点はしっかりと理解しておきたい。下にまとめて解説したので、まずは熟読されたし。
走行距離:約413km
ガソリン車燃費:21.5km/ℓ(eKクロス T(2WD)を参考に)
ガソリン価格:170円/ℓ
※食事代、コーヒー代などは二人分の合計額。高速料金はETC利用時の金額。
外出先での充電方式は2種類を使い分ける
自宅や集合住宅・マンションなどで充電をする以外に、外出先ではEVステーションで充電することになる。最初はいろいろと説明が書いてあって戸惑うかもしれないが、落ち着いて手順や仕組みを覚えてほしい。
日本のEVステーションの充電方式は「普通充電」と「急速充電」の2種類(規格)がある。自宅で充電する場合や、今回の「那須どうぶつ王国」滞在時のように、比較的長時間の充電をする場合は「普通充電」を、高速道路を長く走る場合は「急速充電」を選びたいところ。日本規格のEV急速充電方式「CHAdeMO(チャデモ)」と書かれたステッカーが貼られていれば、それが急速充電の印だ。
支払い方法は主に2種類
支払い方法は「EV充電カード」を契約するのがおすすめ。自動車メーカーを含め各社からさまざまなEV充電カードが発行されている。ほとんどの充電器はe-Mobility Powerの認証ネットワークにつながっていて、このマーク ・ロゴが貼り付けてあれば、各メーカーの充電カードが利用できる。e-Mobility Powerは、東京電力ホールディングス株式会社と中部電力株式会社が共同出資して設立した、EV充電サービスの普及を目指す事業会社だ。
もう一つの支払い方法は、アプリで精算する方法。ENECHANGE株式会社が展開するサービス「EV充電エネチェンジ」は、アプリにクレジットカードを登録して支払いができる。
さらにこの2社は、2023年2月に業務提携を行ったため、エネチェンジ系の充電器でも、充電カードを持っていれば使えるようになった。
充電速度の違いに要注意
普通充電なら3kW・6kW、急速充電なら20kW・50kWなどの違いがある。kWとは電力のことで、数字が大きいほど「パワー」がある。たとえば、20kWh(電力量)のeKクロス EVを満充電にしたい場合、3kWで普通充電を行うならば20kWh÷3kWで約6.5時間かかる。一方、20kWで急速充電を行うならば20 kWh÷20 kWで1時間かかる計算になる。ただしあくまでこれは理論値。ほとんどの急速充電設備は80%程度で完了するように設定されている。これは、バッテリーの劣化を防ぐための措置だ。
充電する際は、普通充電をしているのか、急速充電をしているのか理解すること。そこがわかっていないと、充電開始から1時間が経ってもあまり充電されていない、なんてことも起き得る。急速充電器と普通充電器のどちらなのか、最初に確認しよう。
「要チェック!」EVのお金事情本当のところ!
遠出ドライブの際は、無料充電ステーションを含め、お得なスポットにお世話になった。ほかにも、EV限定の無料駐車場や補助金など、EVの普及推進を後押しする行政の施策が今なら盛りだくさんだ。
また、昨今のガソリン価格が高騰している事情を鑑みると、EVの電気代のほうがランニングコストは安く済む場合もあるなど、EVを検討する環境が整ってきている。ただし、地域による電気代の差やEVの使用頻度により変わってくるので、慎重にシミュレーションしてみてほしい。まずは、夜間に満充電し(電力会社へプラン変更の申し込みが必要)、週に何日EVを運転するのか、などから検討してみよう。
補助金の出る自治体も! 自宅に充電設備を設置する費用は?
充電設備を新設する場合の費用はおよそ10万円前後が目安となる。敷地の広さにより、ケーブルの長さや設置できる機器が異なるため、見積りを取らないと工事費用は判明しない。充電設備は電気工事士の資格を持つ人でなければ設置できず、無資格の人がDIYで設置することはできない。住んでいる自治体によっては補助金が出ることもあるので要チェック。
EV駐車料金が無料に!
なんと、全国の国立公園10カ所と、新宿御苑などの国民公園2カ所の有料駐車場で、電気自動車(EV)と燃料電池車(FCV)の駐車料金が、終日無料に。新宿御苑や京都御苑は時間制限があるものの、お得になるのはやはりうれしい。いずれも500円程度が無料になり、コーヒー1杯分ほどの費用が浮く計算に。
また、環境省の取り組み以外にも、各都道府県などの自治体が進める駐車料金割引制度もある。神奈川県の例では、EVやFCVを所有する人には「EV・FCV認定カード」が交付される。県立施設などの有料駐車場で提示することで、50%程度の料金割引が受けられる。
無料の充電スポットも!
無料のEV充電スポットが、市町村役場の公共施設で提供されていることがある。電気自動車の普及を目的としているために無料なのだとか。ただし、駐車場代は別料金の場合があるため、ご注意を。
充電スポットが知りたいときは、全国2万カ所の充電スタンドに対応のEV専用カーナビアプリ「EVカーナビ by NAVITIME」 をゲットしよう。無料でダウンロードできるのもうれしい(2023年10月現在)。ほかにも各社からアプリが出ているので、自分にしっくりくるアプリを見つけよう。
【番外編】 編集部AさんがEVに乗り始めました。
クルマは毎日の通勤に必要。EVなら自宅でいつでも充電可能。もうガソリンスタンドまで行かなくてOK!
編集部Aさんのコメントによると、「地域の暮らし」にEVは最適なんだとか。なにしろガソリン車の場合、通勤経路にガソリンスタンドがなく、わざわざ10分程度遠回りをしてガソリンを入れに行っていたとか。
EVにしてからは自宅で充電ができるため、遠回りが不要になり、生活満足度が爆上がりしたそうだ。
近所への買い物でもどんどん乗れる! 今までは自転車だったけど、これからはEVで行きます!
Aさん、ガソリン代を気にして自転車で出かけていた近所のスーパーも、EVにしてからはクルマで行くようになったそう。
電費がお得だからガソリン車よりも気軽に乗れるし、冬の寒い日などもEVなら快適に買い物に行ける。たくさん買い物をして荷物が重い日も、快適かつ安全だ。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
【愚かなあおり運転の結末】このドライバーが時速178kmで後方から煽っていた先行車の正体は?バカで愚かな行為の非常に痛い代償とは?
リッター「約29km」走れるミニバンは“家庭の味方”!? 「ガソリン価格高騰」の“今”検討したい新車200万円以下のモデルも! 低燃費モデル“トップ5”とは?
【中国】トヨタの“クラウン ミニバン”こと「クラウン ヴェルファイア」がスゴイ! “超豪華”「王冠仕様」の「高級車」! デカすぎグリルがカッコイイ「迫力ミニバン」とは
約313万円で買えるトヨタ「ハリアー」!? 最上級仕様の「ほぼ半額」な「S」グレードに反響多数! 人気“高級SUV”の「廉価グレード」に“熱視線”集まる!
ついに! 浜松~長野つなぐ「青崩峠トンネル」完成!! 南アルプス山岳地帯の「4998m」三遠南信道の最難関部 3月に完成式開催へ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント